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第3話(4)

 蜂起(4)

 プラガ陣地攻撃は失敗し、コシチューシコ軍は大損害を受けた。

 ジグムント隊も人員の半数を失い、ワルシャワ市街に退却する。

 スヴォロフ将軍率いるロシア軍1万3千名は、すぐさまワルシャワへの総攻撃を開始した。
ビスワ河橋を守る3重の堡塁は、ロシア軍の猛砲撃で破壊される。

 ジグムント隊は街路にバリケードを築き、ロシア軍に備えた。

 敵騎兵が偵察に現れる。
味方からマスケット銃が2,3発撃たれた。
敵騎兵は飛び上がって引き返す。


 しばらくして、敵の歩兵隊が現れた。
「銃を持っている者は、敵を近くに引きつけてから撃て。鎌を持った者は、敵をやり過ごしてから、背後から襲え!」

 思った通りには、いかない。
敵の砲弾が飛んできて、バリケードと銃兵を吹き飛ばしてしまった。

 狭い裏通りに逃げ込む。

 味方が鎌や剣で敵兵に襲いかかるが、ロシア兵の銃弾や銃剣に倒されてしまう。
ジグムントが敵兵に拳銃を発射し、サーベルで斬りかかろうとしたとき、敵の銃弾がジグムントの胸を貫いた。

 ヤンに建物の中に引きずり込まれる。
ジグムントの胸にあいた孔から、血がゴボゴボと吹き出した。
ジグムントは弱々しくヤンの手を握った。

 “親父に -- 僕の最後のことを -------- 伝えてくれ ----”
ヤンが答える。
「仇はきっと討ってやる。」

 捕らえられた者は殺されるか、シベリア送りになった。
コシチューシコ蜂起は失敗した。


 1795年、ロシア、プロイセン、オーストリア三国による第3次分割が行われ、ポーランドは消滅した。


     
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