※単行本派の方はネタバレ注意。
「山本…てめぇは弱ぇ。幻騎士に負けて、あのガキ…沢田綱吉に尻拭いさせたらしいじゃねぇかぁ」
辛辣な言葉が、容赦なく山本を貫く。
ぐっ、と血が出るほど拳を握り締めて正座した膝の上、袴が皺になるのも構わず激情を抑え込む。
実は山本の後、雲雀とも幻騎士は戦っていたがそんなもの言い訳にもなりはしない。
山本に、スクアーロに反論するだけの言葉は許されていなかった。
そんな山本をスクアーロは一瞥し、さらなる言葉を投げ掛ける。
「山本。てめえと沢田綱吉の違いはなんだと思う」
「違い…?」
「そうだぁ。言っとくが能力の違いだなんか言いやがったらぶっ飛ばすぞぉぉ!!」
一瞬考えてしまった山本はビクリ、とするがスクアーロは山本を睨み付けるだけだった。
「俺と、…ツナの、違い」
何が、違うのか。
思えば、最初からツナは変わっていた。
無気力な態度。
自分に媚びない笑み。
それが新鮮で、それがいつも心に残っていた。
そして、ある日からツナは変わっていった。
…それは、あの黒衣の赤ん坊が来てからだということを知るのは、随分後になってからだけれども。
実のところ、山本は綱吉を庇護対象にしていた節がある。
別に綱吉を女の子扱いしているわけではない。
いざとなれば頼りになることも知っていた…知っていたつもりだった。
けれど、幸か不幸か山本は守護者の中では一番綱吉との出会いが早かった。
怠惰で、無気力で、ダメダメな綱吉を見てきていた。
そんな綱吉が心の中に残っていたのかも知れない。
何より、周囲からの普段の綱吉の扱いが変わらなかった。
だからというわけではないが、無意識に山本にとって、綱吉は庇護と友情が先立つ存在だったのだ。
けれど。
綱吉は今や、山本の助けを借りずとも歩ける…否、今度は山本が綱吉に助けられる立場になったのだ。
…それは、六道骸然り、ザンザス然り、幻騎士然り。
改めて、山本は綱吉に助けられてばかりだという現実を突き付けられたのだ。
「…ツナにあって、俺にないものは…覚悟の差だ」
搾りだすように答えた山本に、スクアーロは頭を振る。
「半分、正解だあぁ!」
「半分…?」
この答えは、違うというのか。
山本はスクアーロを睨み付けるように凝視する。
スクアーロはふん、と鼻息を鳴らして仕方なしとでも言いたげに口を開いた。
「覚悟は当たり前だ!お前に足りないのは、自分の立場を理解することだ」
「立場…?」
「そうだ。ボンゴレの雨の守護者という立場をお前は解っちゃいねぇ!」
困惑する山本に、スクアーロは有ることを問いただす。
「お前にとって、沢田綱吉は一体どんな存在だぁ!」
「ツナ…は、大事な親友、で…仲間だ」
「…それじゃあ、お前はあの嵐の守護者や霧の守護者には一生勝てねぇぞぉぉ」
「な…に…」
呆然と見つめる先にはスクアーロが思いの外真摯に山本を見返していた。
「…お前は、マフィアという組織を知らない」
当たり前だ、と山本は思う。
マフィアなんて漫画の世界の出来事だと思っていた。
あの黒衣の赤ん坊や、獄寺の姉達がマフィアだと言われてもそんな実感は湧かなかったし。
一番分かりやすいのは目の前の男を筆頭とする暗殺部隊だが、正直灰汁が強すぎて理解の範疇に収まらない。
「…分かるわけ、ねぇよ」
ぽつり、と溢すのは珍しい弱気。
そんな山本にスクアーロは目に見えるように血管をブチキレさせた。
ガシッ!と山本の胴着の袷を乱暴に掴んでは引き寄せる。
「いいか!認めるのは癪だが、この未来では沢田綱吉はうちのボスを差し置いてボンゴレ10代目に就任した…つまりは、ボンゴレのボス、首領(カポ)だ。それは実質マフィアの頂点に立つことを意味する」
「…知ってる、よ」
これはお遊びじゃないんだと、聞かされても山本にはどうにも承服できるものではなくて。
…本当は、綱吉が遠くにいってしまいそうで恐かっただけなのだけれども。
「いいや、全く解っちゃいねぇ!」
「…俺が、何を理解してないんだよ」
「『立場』を、だ」
「それは、さっきも…「ボンゴレの頂点に立つということは、組織、組員全員の父(ファーザー)になるということだ」
山本の台詞を遮ってスクアーロは話を続ける。
流石のスクアーロも何時もよりネガティブな山本に飽きたという理由もあるが。
山本がグダグダ余計なことを考えるとロクなことにならないとを未来のスクアーロは既に知っているからである。
スクアーロは思い出す。
幾月か昔の出逢いを。
『ねえ、スクアーロ』
仕事先の現場で何故かボンゴレのボスと出くわした。
否、これは仕組まれていたのだ。
暗殺部隊の予定を知れるのは、自分が仕えるボスか、この目の前のボンゴレ10代目だけだ。
そいつは血にまみれた姿のスクアーロに眉一つしかめず、雲の隙間から現れた気まぐれな月をバックに笑って見せる。
生憎月光のせいでその表情は見えにくいが、微かに見える口元は弧を描いていた。
『…お願いがあって来たんだ、スクアーロ』
重ねて問いかける綱吉に、スクアーロは自分が何と応えたのかあまり覚えていない。
ただ、その状況だけがスクアーロの脳裏にリピートされる。
『山本のこと…、助けてあげて欲しい』
今更何を、とそれらしきことを返した覚えがある。
昔ならいざ知らず、山本は今では立派な(と、いうにはまだまだだとスクアーロは常々思っているが)守護者の1人である。
そう、告げると綱吉のその口元が困ったように歪められたことにスクアーロは奇妙な違和感を感じた。
『今じゃなくて良いんだ。近いうちに…そう。…そう遠くない日に、必要になるだろうから』
スクアーロからは彼の表情は見えないくせに、何故か彼が泣きそうな顔をしていると思った。
『山本は…あれで、誰より繊細なんだよ』
しかも山本は唯一綱吉と同じく一般家庭に産まれ育った。
幾ら父親が暗殺剣の使い手だったとしても家庭ではそんなもの微塵も感じさせなかった…綱吉と同じように。
他の人間はマフィアやら何やら規格外が多く、凪に関しては些か事情が違う。
だからこそ、綱吉は山本が心配だった。
昔、野球ができなくなったと絶望し、自殺しかけた時のように山本は矛盾した感情を持っている。
『理解』することと『納得』することは違う。
そこに相互の理解がないと、山本はどこまでも中途半端なままになってしまう。
だから、綱吉はスクアーロの所に来た。
スクアーロの在り方はきっと一番、嘗ての山本には何よりの起爆剤になるだろうから。
『…だから、頼む。スクアーロ』
月影に隠れた表情が一瞬月光に照らされ明るみに出る。
苦渋の決断を科したようなその瞳の奥が、忘れられられない。
「…スクアーロ?」
訝しむ山本に、スクアーロは内心を覆い隠し、静かに告げる。
「お前に足りないのは、ボスと部下という明確な立場の違いだ」
「部下、って…」
目を見張る山本に、スクアーロは尚も追従を許さない。
「いくら仲間だ、親友だと言っても沢田綱吉はボンゴレ10代目。そしてお前は守護者…その差は明確だ。事実、嵐の守護者はその部下としての領分をきちんと理解している」
「部下って…そんな!」
嫌なわけではない。
綱吉は確かにリーダーだ。
しかし、部下、という言葉は山本と綱吉を引き裂くような決定的な溝を作り出しているように感じてしまう。
しどろもどろ、山本は他の守護者達の顔を思い浮かべる。
「あ…だったら、ランボや笹川兄は…雲雀やクロームや骸はどうなんだよ!?」
「雷の守護者はすでに他ファミリーにボスを持つ。日輪の守護者は、無意識に理解している。…雲の守護者はそもそもお前らとはスタンスが違うだろうが。霧の守護者…六道骸はボンゴレの庇護を受けている限り内心はともかく自分の立場は理解している…もう一人の守護者も、な」
「そんな…」
「認めろ。…お前は、弱い。何故なら、お前は自分の護るものの意味を本当に理解していないからだ」
10年前に戻りたい。
世界を救いたい。
皆を、守りたい。
日常に戻りたい。
それらだけでは、弱い。
山本に足りないのは覚悟。
ボスに…沢田綱吉に対する忠誠心。
ボスを守るための、人1人の人生を潰す覚悟。
守るための犠牲を、受け入れるための覚悟。
その犠牲を、他人のせいにしない自分の覚悟。
生かすも殺すも自分の全てを受け入れる覚悟。
嘗て、山本は死のうとした。
自分の意思で、身勝手に。
けれど、死にたくもなかった。
今の山本は、綱吉に依存している。
けれど、全てを捨てきれない。
それが弱さだと、突き付けられる。
「それを認めない限り、お前は何時まで経っても沢田綱吉に守られてばかりだ」
月光に映る、その瞳の奥は。
『死』を覚悟した者の強さがあった。
『スクアーロ…山本を…』
(あぁ…分かってるぜぇ。綱吉)
お前が命を掛けて守った人間を、簡単に殺させはしない。
それがお前の、遺言ならば。
「山本武。お前は…沢田綱吉に全てを捧げる覚悟があるのか…?」
…それは、山本に対する明確な最終通告であった。
コメント:あ…あれ?山本話の筈がスクアーロ→綱吉に?(汗)
何でだろう…実は付き合ってました、みたいな?(嘘です…多分(笑)だってそしたら山本が可哀想過ぎる(苦笑))
山本、敗けが込んでるのは何故かという疑問から。
しかし山本はいつ綱吉にマフィア云々を説明されたのか。
そして納得したのか。
納得したならその世界を本当に理解しているのか、謎です。
「山本…てめぇは弱ぇ。幻騎士に負けて、あのガキ…沢田綱吉に尻拭いさせたらしいじゃねぇかぁ」
辛辣な言葉が、容赦なく山本を貫く。
ぐっ、と血が出るほど拳を握り締めて正座した膝の上、袴が皺になるのも構わず激情を抑え込む。
実は山本の後、雲雀とも幻騎士は戦っていたがそんなもの言い訳にもなりはしない。
山本に、スクアーロに反論するだけの言葉は許されていなかった。
そんな山本をスクアーロは一瞥し、さらなる言葉を投げ掛ける。
「山本。てめえと沢田綱吉の違いはなんだと思う」
「違い…?」
「そうだぁ。言っとくが能力の違いだなんか言いやがったらぶっ飛ばすぞぉぉ!!」
一瞬考えてしまった山本はビクリ、とするがスクアーロは山本を睨み付けるだけだった。
「俺と、…ツナの、違い」
何が、違うのか。
思えば、最初からツナは変わっていた。
無気力な態度。
自分に媚びない笑み。
それが新鮮で、それがいつも心に残っていた。
そして、ある日からツナは変わっていった。
…それは、あの黒衣の赤ん坊が来てからだということを知るのは、随分後になってからだけれども。
実のところ、山本は綱吉を庇護対象にしていた節がある。
別に綱吉を女の子扱いしているわけではない。
いざとなれば頼りになることも知っていた…知っていたつもりだった。
けれど、幸か不幸か山本は守護者の中では一番綱吉との出会いが早かった。
怠惰で、無気力で、ダメダメな綱吉を見てきていた。
そんな綱吉が心の中に残っていたのかも知れない。
何より、周囲からの普段の綱吉の扱いが変わらなかった。
だからというわけではないが、無意識に山本にとって、綱吉は庇護と友情が先立つ存在だったのだ。
けれど。
綱吉は今や、山本の助けを借りずとも歩ける…否、今度は山本が綱吉に助けられる立場になったのだ。
…それは、六道骸然り、ザンザス然り、幻騎士然り。
改めて、山本は綱吉に助けられてばかりだという現実を突き付けられたのだ。
「…ツナにあって、俺にないものは…覚悟の差だ」
搾りだすように答えた山本に、スクアーロは頭を振る。
「半分、正解だあぁ!」
「半分…?」
この答えは、違うというのか。
山本はスクアーロを睨み付けるように凝視する。
スクアーロはふん、と鼻息を鳴らして仕方なしとでも言いたげに口を開いた。
「覚悟は当たり前だ!お前に足りないのは、自分の立場を理解することだ」
「立場…?」
「そうだ。ボンゴレの雨の守護者という立場をお前は解っちゃいねぇ!」
困惑する山本に、スクアーロは有ることを問いただす。
「お前にとって、沢田綱吉は一体どんな存在だぁ!」
「ツナ…は、大事な親友、で…仲間だ」
「…それじゃあ、お前はあの嵐の守護者や霧の守護者には一生勝てねぇぞぉぉ」
「な…に…」
呆然と見つめる先にはスクアーロが思いの外真摯に山本を見返していた。
「…お前は、マフィアという組織を知らない」
当たり前だ、と山本は思う。
マフィアなんて漫画の世界の出来事だと思っていた。
あの黒衣の赤ん坊や、獄寺の姉達がマフィアだと言われてもそんな実感は湧かなかったし。
一番分かりやすいのは目の前の男を筆頭とする暗殺部隊だが、正直灰汁が強すぎて理解の範疇に収まらない。
「…分かるわけ、ねぇよ」
ぽつり、と溢すのは珍しい弱気。
そんな山本にスクアーロは目に見えるように血管をブチキレさせた。
ガシッ!と山本の胴着の袷を乱暴に掴んでは引き寄せる。
「いいか!認めるのは癪だが、この未来では沢田綱吉はうちのボスを差し置いてボンゴレ10代目に就任した…つまりは、ボンゴレのボス、首領(カポ)だ。それは実質マフィアの頂点に立つことを意味する」
「…知ってる、よ」
これはお遊びじゃないんだと、聞かされても山本にはどうにも承服できるものではなくて。
…本当は、綱吉が遠くにいってしまいそうで恐かっただけなのだけれども。
「いいや、全く解っちゃいねぇ!」
「…俺が、何を理解してないんだよ」
「『立場』を、だ」
「それは、さっきも…「ボンゴレの頂点に立つということは、組織、組員全員の父(ファーザー)になるということだ」
山本の台詞を遮ってスクアーロは話を続ける。
流石のスクアーロも何時もよりネガティブな山本に飽きたという理由もあるが。
山本がグダグダ余計なことを考えるとロクなことにならないとを未来のスクアーロは既に知っているからである。
スクアーロは思い出す。
幾月か昔の出逢いを。
『ねえ、スクアーロ』
仕事先の現場で何故かボンゴレのボスと出くわした。
否、これは仕組まれていたのだ。
暗殺部隊の予定を知れるのは、自分が仕えるボスか、この目の前のボンゴレ10代目だけだ。
そいつは血にまみれた姿のスクアーロに眉一つしかめず、雲の隙間から現れた気まぐれな月をバックに笑って見せる。
生憎月光のせいでその表情は見えにくいが、微かに見える口元は弧を描いていた。
『…お願いがあって来たんだ、スクアーロ』
重ねて問いかける綱吉に、スクアーロは自分が何と応えたのかあまり覚えていない。
ただ、その状況だけがスクアーロの脳裏にリピートされる。
『山本のこと…、助けてあげて欲しい』
今更何を、とそれらしきことを返した覚えがある。
昔ならいざ知らず、山本は今では立派な(と、いうにはまだまだだとスクアーロは常々思っているが)守護者の1人である。
そう、告げると綱吉のその口元が困ったように歪められたことにスクアーロは奇妙な違和感を感じた。
『今じゃなくて良いんだ。近いうちに…そう。…そう遠くない日に、必要になるだろうから』
スクアーロからは彼の表情は見えないくせに、何故か彼が泣きそうな顔をしていると思った。
『山本は…あれで、誰より繊細なんだよ』
しかも山本は唯一綱吉と同じく一般家庭に産まれ育った。
幾ら父親が暗殺剣の使い手だったとしても家庭ではそんなもの微塵も感じさせなかった…綱吉と同じように。
他の人間はマフィアやら何やら規格外が多く、凪に関しては些か事情が違う。
だからこそ、綱吉は山本が心配だった。
昔、野球ができなくなったと絶望し、自殺しかけた時のように山本は矛盾した感情を持っている。
『理解』することと『納得』することは違う。
そこに相互の理解がないと、山本はどこまでも中途半端なままになってしまう。
だから、綱吉はスクアーロの所に来た。
スクアーロの在り方はきっと一番、嘗ての山本には何よりの起爆剤になるだろうから。
『…だから、頼む。スクアーロ』
月影に隠れた表情が一瞬月光に照らされ明るみに出る。
苦渋の決断を科したようなその瞳の奥が、忘れられられない。
「…スクアーロ?」
訝しむ山本に、スクアーロは内心を覆い隠し、静かに告げる。
「お前に足りないのは、ボスと部下という明確な立場の違いだ」
「部下、って…」
目を見張る山本に、スクアーロは尚も追従を許さない。
「いくら仲間だ、親友だと言っても沢田綱吉はボンゴレ10代目。そしてお前は守護者…その差は明確だ。事実、嵐の守護者はその部下としての領分をきちんと理解している」
「部下って…そんな!」
嫌なわけではない。
綱吉は確かにリーダーだ。
しかし、部下、という言葉は山本と綱吉を引き裂くような決定的な溝を作り出しているように感じてしまう。
しどろもどろ、山本は他の守護者達の顔を思い浮かべる。
「あ…だったら、ランボや笹川兄は…雲雀やクロームや骸はどうなんだよ!?」
「雷の守護者はすでに他ファミリーにボスを持つ。日輪の守護者は、無意識に理解している。…雲の守護者はそもそもお前らとはスタンスが違うだろうが。霧の守護者…六道骸はボンゴレの庇護を受けている限り内心はともかく自分の立場は理解している…もう一人の守護者も、な」
「そんな…」
「認めろ。…お前は、弱い。何故なら、お前は自分の護るものの意味を本当に理解していないからだ」
10年前に戻りたい。
世界を救いたい。
皆を、守りたい。
日常に戻りたい。
それらだけでは、弱い。
山本に足りないのは覚悟。
ボスに…沢田綱吉に対する忠誠心。
ボスを守るための、人1人の人生を潰す覚悟。
守るための犠牲を、受け入れるための覚悟。
その犠牲を、他人のせいにしない自分の覚悟。
生かすも殺すも自分の全てを受け入れる覚悟。
嘗て、山本は死のうとした。
自分の意思で、身勝手に。
けれど、死にたくもなかった。
今の山本は、綱吉に依存している。
けれど、全てを捨てきれない。
それが弱さだと、突き付けられる。
「それを認めない限り、お前は何時まで経っても沢田綱吉に守られてばかりだ」
月光に映る、その瞳の奥は。
『死』を覚悟した者の強さがあった。
『スクアーロ…山本を…』
(あぁ…分かってるぜぇ。綱吉)
お前が命を掛けて守った人間を、簡単に殺させはしない。
それがお前の、遺言ならば。
「山本武。お前は…沢田綱吉に全てを捧げる覚悟があるのか…?」
…それは、山本に対する明確な最終通告であった。
コメント:あ…あれ?山本話の筈がスクアーロ→綱吉に?(汗)
何でだろう…実は付き合ってました、みたいな?(嘘です…多分(笑)だってそしたら山本が可哀想過ぎる(苦笑))
山本、敗けが込んでるのは何故かという疑問から。
しかし山本はいつ綱吉にマフィア云々を説明されたのか。
そして納得したのか。
納得したならその世界を本当に理解しているのか、謎です。