サイクリスト兼堀君のヘソ曲がりな人生ブログ

サイクリストと言いながら子どもを設けて以来6年、自転車に乗ってません。

運転手たちが明かす「EVタクシーはツライよ」

2013年02月27日 | 日記
商売のネタを探しにビッグサイトへ。
最初に基調講演を拝聴。冒頭、IEA(国際エネルギー機構)高官の「温室効果ガス」「海面上昇」といったキーワードを聞いたとたんに白けてしまった。
ヨーロッパ人もまだ地球温暖化説を信じているらしいことにちょっと驚ロイター。(続く米エネルギー省の官僚?はさすがに温暖化には触れなかった)

ビッグサイト西館は1Fがリチウムイオン電池、2Fが燃料電池関連の展示会。
日本のEV業界は燃料電池派(T+H)とリチウムイオン電池派(N+M)がせめぎ合っているが、今現在は後者の勢いがいい。
しかし将来的にはやはり燃料電池ではないかと思ったりもする。
この前、ニッサンレンタカーがリーフのキャンペーンをやっていたので借りてみた。というか我が家の軽四では定員オーバーなので借りる必要があった。
公称200キロ走れるはずなのに事前説明では120キロ。藤沢と熱海を往復してちょうど120キロだが、安心してアプローチできるのは精々小田原までだろう。実際、フル充電時の表示は178キロ、実走距離29キロ後の表示は120キロに激減していた。
走行距離を伸ばすには更に電池容量を増やす必要があるが、そうすると充電時間も余計にかかる。充電の問題をクリアしないとリチウムオンリーの時代は来ないだろう。

と知ったかぶって書いてみたが、一度あの走行感覚を体験してしまうと、燃料電池にしろリチウムイオンにしろ、早くEVの時代が来て欲しいなと。
あと、当然その時代になれば二輪車もEV化され、湘南名物の超迷惑な暴走族も消滅するのではないかと。


【運転手たちが明かす「EVタクシーはツライよ」 - 週刊プレイボーイのニュースサイト - 週プレNEWS】
[2013年02月17日]
http://wpb.shueisha.co.jp/2013/02/17/17127/

エコエネルギー振興の切り札として、大阪でEV(電気自動車)タクシーが導入されたのは2011年2月のこと。

「新エネルギー関連産業を育てようと、府が日産自動車、タクシー会社約30社の協力を得て50台のEVタクシー(日産のリーフ)を導入しました。1台につき府から100万円、国から78万円の補助金が出るため、タクシー会社は1台のEVタクシーを割安価格の200万円で導入できました」(大阪府・新エネルギー産業課)

タクシー業界の期待も大だった。

「何しろ運転していて疲れない。揺れ、ノッキングがなく、滑るように走る。電気代もガソリン代よりはるかに安くて済むし、故障も少ない。将来はEVタクシーが主流となるのは間違いない」(大阪市内のあるタクシー会社)

そんな評判を聞きつけてか、JR大阪駅に隣接するデパート脇に設けられたEVタクシー専用乗り場には、乗客が連日、行列をつくったものだった。

あれから丸2年。福島第一原発での事故もあって、新エネルギーへの期待はますます高まっている。このEVタクシーの人気もさらに沸騰しているはずと思っていたら……あれれ? 乗り場が閑散としている。以前なら20台以上のEVタクシーが列をつくっていたのに、今はポツリと1台きり。順番待ちの客はゼロだ。

いったい、どういうこと? 1台きりのEVタクシーに乗り込み、運転手にワケを聞いてみた。

「あきまへん。さっぱりですわ。売り上げも普通のタクシーの半分以下。とてもじゃないけど、EVタクシーは商売になりません」

なんと、鳴り物入りでデビューしたのに、わずか2年でEVタクシーの評価はガタ落ちしていたのだ。その運転手が続ける。

「とにかく電池の劣化が激しい。新車時は1回の充電で100km以上走行できたのに、2年後の今はわずか50kmほど。そのため長距離の客は断らざるを得ない。これでは売り上げが上がりません」

省エネ仕様のガソリン車だと、リッター当たり25kmくらいは走る。ということは、このEVタクシーは2リットルしか入らないガソリン車と同じってこと? それじゃ、まともな営業ができるはずがない。

電池劣化とともに、急速充電にかかる時間も増えた。電池容量半分の充電で約15分から約40分と、倍以上になってしまったとか。

「しかも、頼りの急速充電スタンドは大阪市内に8ヵ所しかない。そこまでの所要時間を足すと、充電に1時間以上もかかってしまう。充電は一日に6、7回は必要なので、それだけで計7時間近い時間がロスとなる。やってられませんよ」(運転手)

その車内を見渡すと、運転席周辺に使い捨てカイロがゴロゴロ。

「ヒーターを入れると、電力が消費され、ただでさえ短い走行距離が一気に20kmも短くなってしまうんです。だから、ガマン。使い捨てカイロで暖をとっているんです。車内に毛布を持ち込んでいる運転手もいますよ」(運転手)

いっそ廃車にしてしまえば?

そんな記者のつぶやきに、あるタクシー会社の幹部はこう言って首を振る。

「補助金をもらう条件は最低でも3年間、EVタクシーを運行するというもの。だから、どんなに売り上げが上がらなくても、もう1年間はこのままEVタクシーを走らせるしかないんです」

一日の走行距離が50km以内で済むような一般ユーザーならまだしも、年間10万km走行もざらのタクシーにEVを投入すること自体、無謀だったのかも。

前出の運転手がため息をつく。

「実はこの2月でタクシー運転手を辞めるつもりです。EVタクシーでは生活できませんから」

導入から3年後の来年2月、EVタクシーは大阪の街から姿を消してしまいそうな雲行きだ。

(取材/ボールルーム)