かなぶち鍼灸調体堂の「先ずは只管打歩」なほぼ毎日譚

基盤を追求すると、ついに「歩く」迄遡ってきました。

体重増加にはお粥が有効な気がする

2020年01月23日 | 食事
体重の経時変化を表したグラフです。赤線は7日間移動平均値(=当日を含む過去7日間の平均値の推移)、青線は同じく28日間移動平均値です。



青線を見ると、明らかに昨年12月半ば頃から体重が増加しています。
思い起こせば、この頃(正確には12月10日前後)から主食をお粥にし始めました。

あくまでも吾輩個人の結果ですが、主食をお粥にする→消化吸収を良くするのは有効だったみたいです。
65kg程度まで増やしてみます。

【体格】
体重  :63.45㎏/62.05
体脂肪率:7.9%/7.0

【ラン稽古】午前中の大阪市内は雨でしたので、休み。
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余り好きじゃないけど

2019年12月09日 | 食事
昨日はロングJogに勤しみました。

【昨日のラン修行】Q2:ロングJog
2時間05分27秒/20.56km(→6分06秒/㎞)(月間累計:72.23㎞)
HR-TSS:94

寒かった(スタート時の気温:6.0℃)為、動きが硬いというかぎこちなかったです。
暫くは走行距離稼ぎに専念します。

※※※※※※※※※※※※※※※※
で、今日はスケジュール休です。

【体格】
体重  :60.45 ㎏
体脂肪率:6.4 %

【ラン修行】スケジュール休

消化器系をいたわるべく、暫くお粥を食べることにします。参考書はこちら
吾輩を知る血縁関係者にとっては驚愕の事実だろう。
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秤を買った

2018年06月04日 | 食事
イオンで購入したキッチン用スケールが、何と2ヶ月でうんともすんとも言わなくなりました。
安価やったけど、いくら何でも2ヶ月で動かなくなるって、そら無いやろ。

ということで、ヨドバシカメラ梅田でTANITAのキッチン用スケールを購入しました。



決めては”最小表示:0.5g”でした。
価格はイオンのものとほぼ同じですが、ここはTANITAブランドに期待します。

【体重】(7日間移動平均)
体重:62.18 ㎏

【心臓】(7日間移動平均)
安静時心拍数:48.6 拍/分
ストレススコア:98.8

【ラン修行】スケジュール休です

【筋トレ】
献血センターのナースに「今日は重いものを持ってはあかんで🎶」と指示されたので、休み。
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呑み過ぎか?

2018年01月04日 | 食事
今朝は回復Jogでした。というのも、走り出しから身体が重く感じられたからです。恐らく?、正月三が日ほぼ毎食(血液検査を控えた昨日の朝食は除く)酒類を嗜んでた影響です。
なので、今日と明日は禁酒します。

【体格】
体重:63.50kg
体脂肪率:8.6%

【心臓】
安静時心拍数:49.2bpm
ストレススコア:121

【ラン修行】回復Jog+大阪駅前第3ビル①
走行距離:12.31㎞(月間累計:36.4㎞)
hr-TSS:66
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スプリンターは肝腎要

2017年07月03日 | 食事
正しくは「肝心要」と思っていたら、「かんじん」だけなら肝心でも肝腎でも良いみたい(意味は同じ)でした。ただ、「肝心要」はOKですが、「肝腎要」とは言わないみたいです。勉強になりました。

【身体データ】
体重:(予)62.98kg(実)63.10kg、体脂肪率:9.6%
回復して何よりですわ。

【ラン修行】スケジュール休。
さすがに昨日のLSDから体力が回復していませんでした。

※※
標記の件、"Training Essentials for Ultrarunning"を素材に、エネルギー産生について勉強したまとめを備忘録として記録します。

①ATP-CP系
 スタートは腎臓から         :L-アルギニン+グリシン→グアニジノ酢酸+L-オルニチン
 生成したグアニジノ酢酸を基に肝臓にて:グアニジノ酢酸+S-アデノシルメチオニン→クレアチン+S-アデニル-L-ホモシステイン
 筋肉が休んでいる間に        :クレアチン+ATP→クレアチンリン酸+ADP
 高強度の運動でATPが不足すると    :クレアチンリン酸+ADP→クレアチン+ATP

という仕組みで、高強度の運動時に於いて筋肉が必要とするエネルギー(≒ATP)が供給される。

クレアチンをサプリメントで直接摂取するのも有効かもしれませんが、出来るならば肝臓と腎臓の機能を高めて自然に生成させる方が良いのではないかと思います。これはあくまでも観念的なものですが。

余談ですが、昔々、世を忍ぶ仮の会社員時代に、隣の実験台で働いていた先輩がS-アデノシルメチオニンを取り扱っていました。思いっきり餃子の香りがしました。
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体重の推移

2017年06月30日 | 食事
馬鹿デカくてすみません。2017年4月〜の体重の推移です。

緩やかながら(ざっと0.4kg/月)増加しています。
ある程度は「体重≒体力」と思うので、2017年末に向けて70kg弱程度までは増やしたいです。言い換えると1kg/月のペースで増量しようってこと。今のペースでは間に合いません。
目標管理制度でも取り組んでみようかな…。
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ヘマトクリット値が上がった♪

2017年02月16日 | 食事
吾輩、1回/月は献血という名の血液検査を自主的に受けています。
目的は、持久力系競技で重要視されているヘマトクリット値を知るためです。ヘマトクリット値について詳しくはこちら

で、今月の結果を見てびっくり。
これ迄、常に正常値を下回っていた≒貧血の疑いが持たれていたのですが、2017年に入って上昇を続けています。

右2つが2017年(1月2日と2月8日)。ようやく正常値の範囲内に収まりました。

理由は?と問われると、思いつくのは「DHCの天然型ビタミンEを摂取した」位です。他に食事etc.で変えたところはありません。

「たまたま」とか「季節変動」か否かを確かめるべく、もう少し経過観察を続けます。
まぁ、DHCのサプリって安いですし…。


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抗酸化物質について知っておくべきこと

2015年11月01日 | 食事
今日はニューヨーク・シティ・マラソンの日。いつかは出場したいものです。
言い続けると実現するか?!。

【今日のラン稽古】
内容       :ロング(?)走@心拍数=最大心拍数の70~79%
走行時間    :1時間32分01秒
走行距離    :16.23km(→5分40秒/km)(月間累計:16.23km)
消費エネルギー:927kcal            (月間累計:927kcal)

今朝は冷えました。手袋をはめるべきやった、と後悔しきりです。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※
標記の件、Competitor.comからの転載です。
やっぱり天然物には敵わないのでしょう。

抗酸化物質について知っておくべきこと

by Matt Fitzgerald, Sep. 21. 2015

 当たり前のことだが、酸素が無ければ人間は生きていられないし、走られない。ちなみに、ランニング中の酸素消費量は安静時の約15倍である。代謝経路に取り込まれた酸素は、筋肉が必要とするエネルギーの産生に供される。

 しかし酸素は負の側面も有する。つまり、酸素からフリーラジカルが生成されるのだ。フリーラジカルとは、人体に悪影響を及ぼす一連の化学物質群である。一般的には、フリーラジカルは酸化ストレスに関与すると考えられている。酸化ストレスが反復して人体に加わること=慢性疾患の発生/加齢の促進の原因となる可能性が指摘されている。人間が呼吸する以上、酸化ストレスを被ることは不可避である。しかし上述の通り、ランニング中の酸素消費量は安静時に比べ膨大なので、より多くのフリーラジカルが生成され、その一部は筋疲労/筋肉の損傷/炎症の発生に関与すると考えられている。

 フリーラジカルにとっての”天敵”は抗酸化物質である。つまり、抗酸化物質はフリーラジカルを中和し、その影響を制限する。抗酸化物質は基本的に2種類、つまり外生的なもの/内生的なものに分類される。内生的な抗酸化物質とは、人体が自らを守る為に産生する酵素群である。また、外生的な抗酸化物質とは、食品(果物類/野菜類)から摂取するものである。抗酸化物質に富んだ食生活を営むことで、酸化ストレス及びそれに起因する様々な疾患の発生リスクを低減させられることについては、既に数多くの研究結果が報告されている。例を挙げると、ハーバード大学医学大学院の研究グループが2014年に発表した研究結果では、833,000人の老人男女を対象とした複数年に渡る調査で、食事を通じて果物/野菜を摂取することで死亡率が約5%低下したことが明らかとなった。

 また、抗酸化物質に富む食品を摂ることが、ランナーを始めとする持久力系競技のアスリートに特別な好影響をもたらすことも明らかにされている。色の濃い果物類/野菜類の抗酸化物質含有率は極めて高い。例えば、タルトチェリー(Tart Cherry)には、人体で抗炎症作用を発揮するアントシアニンが含まれている。抗酸化物質はタルトチェリー果汁に特に多く含まれ、それらの摂取によってラントレーニング後の疲労回復が促進されることは既に立証されている。ある研究では、フルマラソンを走る前の5日間にタルトチェリー果汁を摂取すると、フルマラソン完走後の筋損傷/炎症の発生が抑制されると共に、筋力が早急に回復した(有意差有り)とのことである。

 トマトの有効性も科学的に立証されている。タルトチェリー果汁同様、トマトジュースにも抗酸化物質(βカロチン/リコピン)が多く含まれている。2012年にストックホルム大学の研究グループが発表した研究結果によると、トマトジュースを摂取することで酸化ストレスが有意に軽減されたとのことである。また、2013年にギリシャの研究グループが発表した研究結果によると、トレーニング中/後にトマトジュースを摂取することで、筋損傷/炎症の発生を示すマーカーが有意に減少したとのことである。

 これらの結果を鑑みると、ランナーとしては果汁(含むトマト)100%ジュースを積極的に摂取するべきであろう。ただ当然のこととして、食事のバランスは適切に保つべきだし、抗酸化物質の摂取源も多様化するのが望ましい。ナッツ類/牛乳/鮭にも抗酸化物質は含まれている。

 注意したいのは、サプリメント等の形で抗酸化物質を摂取することがランナーにとって逆効果にもなりかねない、という点である。フリーラジカルは筋組織を損傷したり疲労を誘起する作用を発揮するが、一方でフリーラジカルの産生に伴って人体のフリーラジカルに対する生理的適応反応が活性化し、その結果として内生的抗酸化物質の産生能力が高まる→筋肉の抗フリーラジカル能も高まるという効果も期待出来る。ここでサプリメント等の形で抗酸化物質を摂取すると、この適応の効果が低減することになりかねない。この点についてMitchell Gross氏(南カリフォルニア大学)は、「持久力系競技のアスリートにとっては、サプリメント等の形で抗酸化物質を摂取することは『摂れば摂るほど良い』とは限らない」と指摘している。

 興味深いことに最近の研究では、果物類/野菜類に含まれる抗酸化物質の健康に対する好影響は過大評価されているかもしれない、と指摘されている。例えば、抗酸化物質の含有量が多過ぎるといわば”毒”となると共に、苦味を付与する。収穫前の状態では、その”毒”はそれらを細菌から守る作用を発揮している。ともあれ、人体に於いては、その”毒”は温和なストレス反応を誘起し、健康を促進する生理的適応反応が発生する(これは運動と同じ)。なので、果物類/野菜類は適度に摂取し、走り続けよう。



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摂取エネルギーの由来(炭水化物or脂質)と体脂肪の減少について

2015年09月04日 | 食事
ようやく涼しくなった大阪市内です。お陰様で、弊Blogも更新する意欲が戻ってきました。

標記の件、米国国立衛生研究所のニュースレターからの転載です。”低炭水化物ダイエット”に大きな?を付与する内容です。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
NIH News in Health(2015年8月31日付)
体脂肪減少に関する、炭水化物と脂質の違いについて

【摘要】
・肥満した成人においては、食事による脂質の摂取を制限する方が、同じエネルギー量の炭水化物の摂取を制限するより、体脂肪の減少に有効であった。
・この研究結果が示すところは、世間一般での常識とは異なり、体脂肪の減少については炭水化物摂取の制限は余り意味が無い。ということである。

【本文】
 減量プログラムの選択にあたっては、色々と頭が悩むところである。脂質の摂取を制限することを勧めるプログラムもあれば、炭水化物の摂取制限を勧めるプログラムもある。噂と事実を分離するのは困難だし、ましてや何が安全で有効かを見極めるのも困難である。

 米国国立衛生研究所傘下の国立糖尿病/消化器病/腎臓病研究所(NIDDK)に所属するKevin Hall博士が率いる研究グループは、脂質/炭水化物の摂取制限に対する人体の反応を調査した。調査結果はCell Metabolism誌(オンライン版、2015年8月13日付)で発表された。

 被験者は男性10名/女性9名だった。そのプロフィールは
・全て肥満者
・平均年齢35歳
・糖尿病は患っていない
・平均BMI(30以上で肥満)は36
である。

 被験者は約2週間/回×2回、米国国立衛生研究所の敷地内にある建物で過ごして試験を受けた。そして、建物で過ごす間の被験者の食事摂取/エネルギー消費を測定した。

 建物で過ごす2週間の試験期間中、最初の5日間では、被験者は
・エネルギー構成比=炭水化物50%/脂質35%/タンパク質15%
という食事を2,740kcal/日摂取した。続く6日間では、エネルギー量を30%減らした食事を摂取した。その際、エネルギーの減少分を
・1回目の試験期間:炭水化物
・2回目の試験期間:脂質
由来とした。なお、タンパク質の摂取量は変えなかった。

 試験期間中、被験者はトレッドミル上を60分間/日歩くという運動をした。そして、エネルギー消費量とそれらの相対的な由来(炭水化物/脂質)の比率を測定した。

 炭水化物を減らすことでエネルギー量を減らした食事を摂取した場合、インスリンの生成量が減少した。つまり、食事の内容によって代謝に変化が現れたことになる。そして脂肪の酸化(燃焼)が増大すると同時に、炭水化物の酸化が減少した。結果として、体脂肪が平均で53g/日減少した。

 一方、脂質を減らすことでエネルギー量を減らした食事を摂取した場合、インスリンの生成量/脂肪の酸化に変化は見られなかった。しかしながら、体脂肪は平均で89g/日減少した。これは、炭水化物を減らした食事を摂取した場合の約68%増に相当する。

 研究グループは、試験期間が短かったことを踏まえ、今回の試験結果から長期的な効果を予測するのは時期尚早であると指摘している。炭水化物/脂質の摂取量を減らすことに因る長期的な効果を評価するには更なる調査が必要とされている。

 Hall博士は、「脂質を減らすことでエネルギー量を減らした食事を摂取した場合に比べ、炭水化物を減らすことでエネルギー量を減らした食事を摂取することで
・インスリンの分泌量の減少
・脂肪の燃焼の促進
という効果が見られ、結果として体脂肪が有意に減少した。しかしそれ以上に興味深いのは、脂質を減らすことでエネルギー量を減らした食事を摂取することでより体脂肪の減少が促進されたという事実である。この場合、摂取した脂肪と消費した脂肪の量が著しく不均衡な状態となった。今回の結果から確実に言えるのは、体脂肪の減少に関しては摂取エネルギー量の多寡だけでなく、その由来も考慮する必要がある、ということだ」と語っている。
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ケニア人ランナーの食べ方、走り方

2015年08月04日 | 食事
という、”Competitor's Running"誌の記事です。
いわゆる「低炭水化物ダイエット」とは真逆の食事内容ですが、印象としては日本の伝統的食生活と似通っています。

論より証拠、まずは試してみるのも有りです。

ケニア人ランナーの食べ方、走り方
by Matt Fitzgerald, Punlished Jul. 26, 2015 on "Competitor's Running"


 現在、世界の長距離走界を席巻しているのはケニア人ランナーである。その理由については、専門家達が様々な仮説を提唱している。例えば、
・居住地が高地である
・生活における主な移動手段が徒歩である
・(遺伝的に)脚が長く、痩せ型の体型(外胚葉型体型)である
などなど。

 もちろん、食事にも何らかの秘密が隠されているだろう。ケニア人の伝統的な食生活を論じた専門家は殆どいないが、殆どのエリート選手が営んでいるのはそのような食生活であり、それこそが彼らの走りを支える第一の要因であろう。最近、筆者は"Run in Kenya"(http://www.runinkenya.com/)プロジェクトの援助を受けてケニアを訪問し、そこで得た知識を近著 "The Endurance Diet" にまとめた。2週間のケニア滞在中、筆者はWilson Kipsang(世界記録保持者)を始め多くのケニア人エリートランナーや、Vincent Onywera氏(Kenyatta University)等のケニア人栄養専門家に会った。

 更に筆者は、ケニアの伝統的な食事が身体及びランニングに及ぼす影響を体感すべく、滞在中はケニアの伝統的な食事のみを摂取してみた。それは勿論きちんとした科学的体験には相当しないが、しかしその結果は刮目すべきものだった。滞在中に筆者はLewa Safaricomマラソンに出場した。当日は体調も良く、結果は総合17位/マスターズクラス3位/外国人クラスで優勝だった。これ迄20回近くフルマラソンを走った経験があるが、レース後の回復については今回が最も早かった。ケニア滞在中のトレーニング量はとても少なかったが、帰国後に体重を測定したら1.1kg近く減っていた。

 上述の個人的な経験及び様々な調査の結果、筆者は、ケニア人の伝統的な食事こそがケニア人ランナーの成功の重要な鍵であり、ランナーとして成功したい全ての人はそのような食事を模倣すべきであると確信するに至った。以下に、ケニア人の伝統的な食事の特徴を列記する。

(1)新鮮な/地場の/加工していない食品を摂取する
 ケニア人は加工食品を殆ど全くと言っていい程食べない。筆者を迎え入れてくれたホストファミリー(ナイロビ在住)のキッチンで見た、最も高度に加工された食品は市販のピーナッツバターだったくらいだ。典型的なケニア人の食事は、
・ウガリ(Ugali、とうもろこし粥の一種)
・スクマウィキ(Sukuma wiki、ケールの一種)
・ンデング(Ndengu、ムング豆の煮物)
・チャパティ(Chapati、小麦粉で作られた、トルティーヤに似たパン)
で構成される。筆者がケニア滞在中に食べた食事で最も記憶に残っているのは6品で構成されていたが、それらの原材料は全てホストファミリーが自給自足で調達したものだった。
 我々もケニア人を真似て、冷蔵庫の野菜室を食材で満たす一方、戸棚は空っぽにしたいものである。

(2)毎食、澱粉を摂取する
 ケニア人の主食は、精製していない澱粉質の食品である。最も普遍的な朝食はuji(発酵させた黍等の雑穀で作った粥にレモン果汁で味付けしたもの)である。筆者はItenにあるLornah Kiplagat's高地トレーニングセンターで2泊したが、昼食及び夕食ではウガリ/米/ジャガイモ/パスタが常に提供された。ケニア人の典型的な食事はそのようなものである。
 ケニア人の主食は澱粉質の食品なので、栄養成分的には炭水化物の比率が極めて高い。Onywera氏が2004年に実施した調査では、ケニア人エリートランナーの食事の炭水化物比率(熱量ベース)は約76%であった。最近のアメリカでは炭水化物の摂取が敬遠される傾向にあるが、ケニア人のように走りたいのであれば、「炭水化物恐怖症」を克服すると共に、とうもろこし粉とコーンシロップ(とうもろこしから作った糖液。清涼飲料で使われる)の違いを正確に理解する必要がある。精製していない澱粉質の食品を主食とする食事こそが、高品質のエネルギー源と満腹感を同時にもたらしてくれると共に、高い運動能力の獲得と体脂肪の減少を同時に促進する。

(3)肉類の摂取頻度は減らす
 ケニア人ランナーの典型的な食生活では、肉類/魚類の摂取頻度は3~4回/週である。現在では、パレオダイエット(肉類の摂取をもっと増やすべきである、と主張する)と菜食主義者の間で不毛な議論が続いている。ケニア人ランナーの食生活は、この両極端な食事方法の中間に於ける最適な妥協点を見出したものと言える。実際、2013年に行われた大規模な調査(対象者=400,000人)でも、少量の肉類を摂取することが健康にとって適切であると明らかにされている。

(4)間食では果物類を摂る
 ケニア人はいわゆる菓子類を殆ど摂取しない。筆者は、ケニアの小学生が生のサトウキビを齧っている姿を目撃したが、これは炭酸飲料を飲むよりかリンゴを食べるのに近いことである。甘い物を食べたくなった時、ケニア人はキャンディーバーやクッキーに手を伸ばすのでなく、パパイヤやバナナを摂る。
 現在のアメリカなどでは「糖質恐怖症」が席巻しており、果物類は他の菓子類と一緒くたに「不健康的」というレッテルを貼られている。しかし実際には、果物類は最も健康的な天然物の一つである。果物類の摂取量が増える程、望ましい健康状態を獲得している人が多いという調査結果も報告されている。例えば、2009年に公表された科学的レビューでは、果物類の摂取量と体重との関係を検討している。その結果、果物類の摂取量が増えるに連れ、体重増加が抑制されるか体重減少が促進されるという事実が明らかになっている。

(5)時々は空腹状態で走る
 ケニア人エリートランナーは、通常は2~3回/日練習する。1回目のランは、早朝に空腹状態で行う。そのようなスケジュールは、科学的合理性というよりかはむしろ実用的な観点から決めているのだろう。ただ、低グリコーゲン状態(=筋グリコーゲンが半分程度枯渇している状態、起床直後などが相当する)でラントレーニングすることにより、運動能力を促進するような身体の変化が発生するという研究結果も報告されている。1回/日しかラントレーニングをしないという人(大半の人が該当するだろうが)にとっては、そのような低グリコーゲン状態でトレーニングを行いたいとは思わないだろう。しかし1~2回/週は低グリコーゲン状態でトレーニングすれば、ケニア人ランナーの如き高い運動能力を獲得出来るかもしれない。


 
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