ぼやきぼやかれ、ふりふられ。

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草間彌生 [水上の蛍] で感動。感動。

2014-09-08 00:19:00 | 絵画・芸術・展覧会
先日行った静岡県立美術館にて、同時開催していた収蔵品展。
[水辺のアート]
水をモチーフに取り入れた作品展ですが、これに乗じて、

草間彌生さんのインスタレーション作品

[水上の蛍]

が展示されていました。

これはラッキー。
展覧会HPなどでも特に取り上げられてなかったので、全く知らなかったのですが、このタイミングで体験できるとはヽ(´▽`)/
(展示作品一覧にはひっそりと載っていました)

[水上の蛍]
わからない方のために、2008年、静岡県立美術館に収蔵された当時の展覧会のリンク貼っておきます。
展覧会 2008年度 収蔵品展 特集 草間彌生 ≪水上の蛍≫ 静岡県立美術館|Shizuoka Prefectural Museum of Art

現在も巡回中の草間彌生さんの
【永遠の永遠の永遠】
こちらで展示されている
[魂の灯]
と同じシリーズの、光と水と鏡によるインスタレーション作品。

4×4×3メートル四方の一面鏡貼りの部屋。足元は鑑賞者の立つスペース(1×2メートル程の通路)を除き、水がはられていて、継ぎ目のない水鏡となっています。

[永遠の永遠の永遠] で[魂の灯]を観たときはさすがに長蛇の列で、狭い空間に10人づつくらいがひしめき合いながらの鑑賞でしたが(時間ごとの入れかえ制で体験する作品なんで)
この日は、平日のお昼時ということもあって(美術館自体も空いていたのですが) すんなりと
しかも…
たったひとりで草間ワールドを独占するという贅沢を味わいました(>ω<)/。

学芸員さんの指示で中に入ると外からそっと扉が閉められ、中は完全な闇。
その闇の中、天井から吊るされた無数の電球から放たれる小さな光が、鏡にうつり、どこまでもどこまでも無限の彼方まで続いてゆくのです。そしてその中にはもちろん、何人にも何人にも連なった私自身も映っていて、まるで時間さえ止まった異空間をさ迷うような感覚。

[魂の灯]では無限のLEDが使われていますが、[水上の蛍]ではまだ(こちらの方が古い作品なので)電球が使われているので、そのぶん柔らかくて暖かみのある光の共演となっています。

[魂の灯]が、宇宙をさ迷う光なら

[水上の蛍]は、タイトルの通り、さざ波ひとつない真っ暗な湖上を蛍と共に浮遊している感じ。

学芸員さんに「気をつけくださいね」…と言われた水床に足を踏み出したくなる衝動を、ぐーっとこらえながらユラユラした灯を見つめる時間でした。

「お疲れさま」
と外からそっと扉を開けられ、鑑賞は終了。

おそらく1分程の時間だと思うのですが…
時間の感覚もわからないような異次元の心地よさは
永遠のようでもあり、
一瞬のようでもありました。

この感動や感覚は、写真や映像ではきっと全然伝わらないと思います。
ましてや、わたしの駄文では尚更…(。-∀-)

今回、静岡県立美術館での展示は昨日で終了ですが、2~3年に一度は展示されるようなので、機会がある方は是非、実物を体験して欲しいですね。

【永遠の永遠の永遠】巡回展はまだ続いてるはずなので、そちらで[魂の灯]を鑑賞するのも良いと思います。(混んでるとは思いますが…)

余談ですが、あまりの感動に
カフェで休んだあと再びひとりで2度目の鑑賞をしちゃいました。

感動。感動。でした。