図書館・語り・紙芝居・集団相手の絵本よみ・ボランティアなどについて書きます。
絵解きボランティア
DVDを見ました(武男と浪子④)
「武男と浪子を追って・その4」
♪一番初めは一の宮~、の数え歌の十のあと、♪あれほどシンガンかけたのに~と大人の歌詞がでてきます。数え歌から転調して始まるあの大人っぽいフレーズはどこから来たんだろう、というのが興味のタネでした。
しかも、「とおで とうきょう シンガンジ~あれほど シンガン かけたのに~」と同じ音の単語を続けるという、なかなかおしゃれなわらべうたになっている。
巻ののぞきからくりのDVD見ました。「幽霊の継子いじめ」だけで「ホトトギス」はなかった。小沢昭一のDVDの方には、もう一つの演目が入っていて、これもまたおもしろかったです。いつまでも聞いていたい気分になるのが不思議ですね。歌詞、メロディ、リズム、などについて思ったことを書いておきます。
★歌詞
のぞきからくりの演目に「ホトトギス」などがあるそうです。文芸シリーズというのか、他には金色夜叉とか八百屋お七などもある。
ならばと、「のぞきからくり ホトトギス」で検索する。のぞきからくりのホトトギスの脚本が書いてあるサイトがたくさん現れました。その中には、「白いハンカチを」「ねえあなた はやくかえってちょうだいな」 「鳴いて血を吐くほととぎす」などという歌詞もあります。
他に、「のぞきからくり不如帰の台本」が出ているサイトも見つけました。
写真のようなので、文字が小さくてよく見えない。けれど、上記のようなフレーズは見当たりませんでした。・・・(追記・その後、虫眼鏡で画面を見た。白いハンカチ・早く帰って頂戴・二度と会えない・などがやっと見つかりました)
歌詞は七五調というのか、優しい感じを受ける伝統的な言葉の並べ方。
その後、『覗き眼鏡の口上歌』の本のなか、不如帰の項に似ている部分を見つけました。詳しくはこちら
★メロディ
「抜刀隊」のメロディが原曲とあったので、「抜刀隊」の曲を聞く。
けれど、「一番はじめの~」や「いちかけにかけ~」と違う曲のようです。
★ リズム
ピョンコ節という、日本人にはなじみの深いリズムだそうです。
三三七拍子というのか。こういうのはそういった勉強をしないとよく分からない。
竹の棒をトントンたたくのが、とても面白い。子どもがこれから手合わせやまりつきに歌を使ったとしたら、とても気持ちがよく分かる。
★ 似たリズムの曲が多い
子どものころ地域の祇園祭りで「祇園の歌?」(♪ひかりかがやくけさのそら~みんなのあしなみたからかに~ などと歌いながら山車をひいた。その歌とか、鉄道唱歌とか、このリズムにそっくりな歌は多い。軍隊系の行進曲はそういったリズムを使うのかな。
★ 絵
絵のほうもとてもおもしろい。遠近法やら表具師の技術やら、当時の文化の粋を集めたつくりのようで、これも専門家がいろいろ調べているのでしょう。
構図のとり方を「劇場型」「劇画型」とすると、「劇場型」で視点が定まっている形です。たいてい斜め奥に向かって線が入って遠景として楽しめます。レンズでのぞくのは片目で見るということなので、なにかそうすることで利点があるのかもしれません。
押し絵というのでしょうか、羽子板のような、布を押して立体型に作った工芸品のような絵です。透かし絵の技法も使われて、背景が時間の経過を表すように色が変わるのだそうです。これがお祭りで楽しめたのですね。なんだか、リッチだ。
★ 舞台
からくりの舞台を遠くから見ると、紙芝居の舞台にそっくりだ。袖、あおり、など、名前もそれらしい。太夫さんが紐で画面を変えるのですが、昔、幕つき舞台を使うとき、横に紐があってそれを引っ張って幕をあげた。それを思い出す。幻灯式に後ろから光を当てる実演家もいるので、ほぼミニチュア状態ですね。
紙芝居舞台を見て、「ひろがる」と「のぞく」と逆のイメージする場合がありますが「のぞく」はこのからくりの舞台のせいかなと思います。
★ 公共性
画面も歌も、お金を払わなくても楽しめる。けど、わざわざ払ってのぞく。のぞいた人が歓声を上げるのがサクラ状態になり「やっぱり払って見よう」という気持ちになるのでしょうか。完全に独り占め状態にもなりますしね。
おおらかな時代で誰でも恩恵が受けられ、しかも、程度を自分で選べるという公共性もあったと思う。
★ 参考資料
別ページに移しました。
♪一番初めは一の宮~、の数え歌の十のあと、♪あれほどシンガンかけたのに~と大人の歌詞がでてきます。数え歌から転調して始まるあの大人っぽいフレーズはどこから来たんだろう、というのが興味のタネでした。
しかも、「とおで とうきょう シンガンジ~あれほど シンガン かけたのに~」と同じ音の単語を続けるという、なかなかおしゃれなわらべうたになっている。
巻ののぞきからくりのDVD見ました。「幽霊の継子いじめ」だけで「ホトトギス」はなかった。小沢昭一のDVDの方には、もう一つの演目が入っていて、これもまたおもしろかったです。いつまでも聞いていたい気分になるのが不思議ですね。歌詞、メロディ、リズム、などについて思ったことを書いておきます。
★歌詞
のぞきからくりの演目に「ホトトギス」などがあるそうです。文芸シリーズというのか、他には金色夜叉とか八百屋お七などもある。
ならばと、「のぞきからくり ホトトギス」で検索する。のぞきからくりのホトトギスの脚本が書いてあるサイトがたくさん現れました。その中には、「白いハンカチを」「ねえあなた はやくかえってちょうだいな」 「鳴いて血を吐くほととぎす」などという歌詞もあります。
他に、「のぞきからくり不如帰の台本」が出ているサイトも見つけました。
写真のようなので、文字が小さくてよく見えない。けれど、上記のようなフレーズは見当たりませんでした。・・・(追記・その後、虫眼鏡で画面を見た。白いハンカチ・早く帰って頂戴・二度と会えない・などがやっと見つかりました)
歌詞は七五調というのか、優しい感じを受ける伝統的な言葉の並べ方。
その後、『覗き眼鏡の口上歌』の本のなか、不如帰の項に似ている部分を見つけました。詳しくはこちら
★メロディ
「抜刀隊」のメロディが原曲とあったので、「抜刀隊」の曲を聞く。
けれど、「一番はじめの~」や「いちかけにかけ~」と違う曲のようです。
★ リズム
ピョンコ節という、日本人にはなじみの深いリズムだそうです。
三三七拍子というのか。こういうのはそういった勉強をしないとよく分からない。
竹の棒をトントンたたくのが、とても面白い。子どもがこれから手合わせやまりつきに歌を使ったとしたら、とても気持ちがよく分かる。
★ 似たリズムの曲が多い
子どものころ地域の祇園祭りで「祇園の歌?」(♪ひかりかがやくけさのそら~みんなのあしなみたからかに~ などと歌いながら山車をひいた。その歌とか、鉄道唱歌とか、このリズムにそっくりな歌は多い。軍隊系の行進曲はそういったリズムを使うのかな。
★ 絵
絵のほうもとてもおもしろい。遠近法やら表具師の技術やら、当時の文化の粋を集めたつくりのようで、これも専門家がいろいろ調べているのでしょう。
構図のとり方を「劇場型」「劇画型」とすると、「劇場型」で視点が定まっている形です。たいてい斜め奥に向かって線が入って遠景として楽しめます。レンズでのぞくのは片目で見るということなので、なにかそうすることで利点があるのかもしれません。
押し絵というのでしょうか、羽子板のような、布を押して立体型に作った工芸品のような絵です。透かし絵の技法も使われて、背景が時間の経過を表すように色が変わるのだそうです。これがお祭りで楽しめたのですね。なんだか、リッチだ。
★ 舞台
からくりの舞台を遠くから見ると、紙芝居の舞台にそっくりだ。袖、あおり、など、名前もそれらしい。太夫さんが紐で画面を変えるのですが、昔、幕つき舞台を使うとき、横に紐があってそれを引っ張って幕をあげた。それを思い出す。幻灯式に後ろから光を当てる実演家もいるので、ほぼミニチュア状態ですね。
紙芝居舞台を見て、「ひろがる」と「のぞく」と逆のイメージする場合がありますが「のぞく」はこのからくりの舞台のせいかなと思います。
★ 公共性
画面も歌も、お金を払わなくても楽しめる。けど、わざわざ払ってのぞく。のぞいた人が歓声を上げるのがサクラ状態になり「やっぱり払って見よう」という気持ちになるのでしょうか。完全に独り占め状態にもなりますしね。
おおらかな時代で誰でも恩恵が受けられ、しかも、程度を自分で選べるという公共性もあったと思う。
★ 参考資料
別ページに移しました。
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