レジュメへ意見⑧ 絵本の温暖化?

読み聞かせボランティア講座レジュメへ意見⑧ 絵本の温暖化を防ぎたいの?

良い本を選べという意識が、すべて伏線になっているということは、最初に書きました。個人で善し悪しを判断するのでなく、団体内で批判し合ったりすることも必要だということでしょう。安易に作られたような(そのように見える)安っぽい本が増えた、だから図書館や保育現場ではそういうのではなく、良い本を届けたい、という考えもあるでしょう。市場に出回っているのは「売らんかな」の意識で出ているのが多いから、気をつけるべきだという考えもあるでしょう。
「キラキラッ」としたのはダメですよ、みたいな言い方でも説明を受けました。

『ベーシック絵本入門』でも、こういったことは、コラム「絵本の温暖化」という項目で書かれています。
この本をアマゾンで検索すると、書評欄では、この部分は「結論ありき」で書かれていて他の部分のレベルに合っていない、などと書かれていましたね。
私も読んで、「なんか、そう思い込んだ人が血眼になって自分の趣味に合わないものを仲間外れにしているみたい」と思いました。
私でさえそう思うのだから、本の編集をしている人が気づかないはずはない。どうしてもこのコラムを入れたかったのだなと思いました。このコラムがあるせいで、絵本の教科書としてとても偏った本になっちゃったように思います。

それくらい、とにかく、大衆的な絵本を、専門家の方々はお嫌いでいらっしゃる。こういう絵本が増えたから子どもの本離れが進んだのだ、という説明も受けました。
見方を変えて、すそ野が広がったと思えばいいのに、と私は言いたいけど、とにかく嫌いなんでしょうね。図書館講座を受けると同じように大衆的な本を嫌いになっていきます。私もそうでしたからわかります。ある種のものに深く心を動かされると、そうでないものがうっとうしくて不愉快な気持ちになります。宗教がからむ戦争に似てるね。ヨーロッパではキリスト教が多数だからイスラム教を不快に思う傾向になっていないでしょうか。その逆もあります。どうしてこんな残酷なことができるのか不思議に思う人が大多数ですが、このコラムを書いた人も、同じような残酷さを持って結論ありきの原稿を書いたのです。それを編集でちゃんと載せた研究者も、同じ残酷さが心に在って、自分で書かずに他の人が書いたのを引用している。戦争の残酷さと同じだと思います。
 日本はあっちこっちに神や仏がいるから、わりと他の宗教も受け入れやすい。こういうあいまいな気分で子どもの本それぞれに神や仏を見出しちゃいけないのかな。温暖化って、いい面もあるような気がします。天野祐吉さんが生前、コラムに書いていた。だいたいですいませんが、「民主化って、はじめのころは下品な感じがするんだよ」という言葉を思い出します。だから私は転換できたと思う。だから、ベーシック絵本の次は「ホットな絵本入門」というタイトルで研究すればいいと思います。

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