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朝の光(聖書の言葉)

第16問 「枯れた木」 無門関から

第16問「枯れた木」無門関から



ある老婆が,一人の修行僧を世話して二十年がすぎた。

あるとき少女が修行僧に抱きついて誘惑した。

「さあ,私をどうなさいます?」

僧はまったく動揺せずにいった。

「枯れた木が冬の岩に立つように,

私の心はまったく熱くならない」

この言葉を少女から聞いた老婆は,

激怒していった。

「自分は,こんな俗物を二十年も世話していたのか!」

そして僧を追い出し,

庵も汚らわしいといって焼いてしまった。

-道樹録-




誘惑の問題,悪魔論である。

「誘惑した」と書いている。これが大きなポイントである。

そして,この一言があるないかで,答えが違う。

この公案を作った者は,そのことを知っていたのであろうか。

この問いに答えを出すのは,

座禅してもわかる者は少ないのではないでしょうか。

この公案で悟った人も,

その答えは語らないのではないでしょうか。

聖書を熟読するとわかります。


わたしの思いは次のようです。


イエス・キリストの荒野の誘惑がヒントになる。

この少女は悪魔と考えると問いがはっきりする。

なぜなら,「誘惑した」とあるからである。

この僧は今回は勝てたが,次回はわからない。

自分の心によって,

自分の力によって勝てると思っているからです。

イエスは聖書のことばで勝ちました。


いずれにしろ自分の内にあるものによって,

悪には勝てないのです。

聖書の言葉によるか,逃げるかです。




(マタイ4:1-11)

さて,イエスは,悪魔の試みを受けるため,

御霊に導かれて荒野に上って行かれた。

そして,四十日四十夜断食したあとで,

空腹を覚えられた。

すると,試みる者が近づいて来て言った。

「あなたが神の子なら,

この石がパンになるように,命じなさい。」

イエスは答えて言われた。

「『人はパンだけで生きるのではなく,

神の口から出る一つ一つのことばによる。』

と書いてある。」

すると,悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き,

神殿の頂に立たせて,言った。

「あなたが神の子なら,

下に身を投げてみなさい。

『神は御使いたちに命じて,

その手にあなたをささえさせ,

あなたの足が

石に打ち当たることのないようにされる。』

と書いてありますから。」

イエスは言われた。

「『あなたの神である主を試みてはならない。』とも書いてある。」

今度は悪魔は,イエスを非常に高い山に連れて行き,

この世のすべての国々とその栄華を見せて,言った。

「もしひれ伏して私を拝むなら,

これを全部あなたに差し上げましょう。」

イエスは言われた。

「引き下がれ,サタン。

『あなたの神である主を拝み,

主にだけ仕えよ。』と書いてある。」

すると悪魔はイエスを離れて行き,

見よ,御使いたちが近づいて来て仕えた。

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