創世記 アベルとカインーバベルの塔
2024.9.7
アベルとカイン
(創世記4:3-5)
「ある時期になって,
カインは,
地の作物から主へのささげ物を持って来た。
また,アベルは彼の羊の初子の中から,
それも最良のものを,
それも自分自身で,持って来た。
主は,
アベルとそのささげ物とに
目を留められた。
だが,
カインとそのささげ物には
目を留められなかった。
それで,
カインはひどく怒り,
顔を伏せた。」
ここでは,
アベルのいけにえが優れているという
理由は示されていません。
カイン自身が正しくなかったから
ではないかと考える人もいます。
新約聖書では,
アベルが信仰によってすぐれた
捧げものをしたと記してあります。
(ヘブル11:4)
「信仰によって,
アベルはカインよりも
すぐれたいけにえを神にささげ,
そのいけにえによって
彼が義人であることの証明を得ました。
神が,彼のささげ物を良いささげ物だと
あかししてくださったからです。
彼は死にましたが,
その信仰によって,
今もなお語っています。」
○
カインとアベル
(創世記4:8)
「しかし,カインは弟アベルに話しかけた。
『野に行こうではないか。』そして,
ふたりが野にいたとき,
カインは弟アベルに襲いかかり,
彼を殺した。」
○
(創世記4:10)
「そこで,仰せられた。
『あなたは,
いったいなんということをしたのか。
聞け。
あなたの弟の血が,
その土地からわたしに叫んでいる。』」
(ヘブル12:24)
「新しい契約の仲保者イエス,
ならびに,
アベルの血よりも力強く語る
そそがれた血である。」
○
カインの咎
(創世記4:15 口語訳)
「主はカインに言われた,
『いや,そうではない。
だれでもカインを殺す者は
七倍の復讐を受けるでしょう』。
そして主はカインを見付ける者が,
だれも彼を打ち殺すことのないように,
彼に一つのしるしをつけられた。』」
罪を犯したカインの,神への叫びである。
カインは恐怖にさらされました。
神はカインを守るために
カインにしるしをつけました。
ここに,カインの救いがあります。
○
エノク
(創世記5:24)
「エノクは神とともに歩んだ。
神が彼を取られたので,
彼はいなくなった。」
エノクとは「従がうもの」という意味です。
聖書は,「エノクは神とともに歩んだ」
(創世記5:22)と,
2回述べています。
エノクは,特に神の愛を受けて,
死ぬことなく天に携え上げられたことを
記しています。
(創世記5:24)
エノクのこのような立場は,
神の特別な配慮であったと思われます。
これは,
永遠の生命の真理を暗示しています。
ヘブル人への手紙には,
エノクは次のように記されています。
(ヘブル11:5)
「信仰によって,
エノクは死を見ることのないように
移されました。
神に移されて,
見えなくなりました。
移される前に,
彼は神に喜ばれていることが,
あかしされていました。」
♪ 「主と共に歩む」(新聖歌355)
1.
主と共に歩む その楽しさよ
主の踏(ふ)み絵いし
御跡(みあと)をたどる
(折り返し)
ひと足ひと足 主にすがりて
絶えず絶えず われは進まん
2.
赤子(あかご)に等(ひと)しき
か弱(よわ)きわれは
ただ主にすがりて いのちに歩まん
3.
花咲く野原も 血に染(そ)む谷も
導(みちび)かるるまま 主と共に行かん
4.
ユノクの如(ごと)くに われをも上に
移させ給(たも)うまで 日々主と歩まん
○
主の心にかなうノア
(創世記6:5-8)
「主は人の悪が地にはびこり,
すべてその心に思いはかることが,
いつも悪い事ばかりであるのを見られた。
主は地の上に人を造ったのを悔いて,
心を痛め,
『わたしが創造した人を
地のおもてからぬぐい去ろう。
人も獣も,這うものも,空の鳥までも。
わたしは,
これらを造ったことを悔いる』
と言われた。
しかし,ノアは主の前に恵みを得た。」
「悔やみ」とは,
残念に思うとも訳されます。
神の創造のみわざはどこまでも完全で,
悔いることはないと思われます。
しかし,神は全能の機械ではなく,
生きたお方であるため,
このように言いました。
ノアだけが神の御心にかなっていました。
(マタイ24:37)
「人の子が来るのは,ちょうど,
ノアの日のようだからです。」
(ルカ17:26)
「人の子の日に起こることは,
ちょうど,
ノアの日に起こったことと同様です。
ノアが箱舟に入るその日まで,
人々は,食べたり,
飲んだり,めとったり,
とついだりしていたが,
洪水が来て,
すべての人を滅ぼしてしまいました。」
○
(創世記6:22)
「ノアは,
すべて神が命じられたとおりにし,
そのように行った。」
ノアは,
神に命じられた通り箱舟を造ります。
(ヘブル11:7)
「信仰によって,
ノアは,
まだ見ていない事がらについて
神から警告を受けたとき,
恐れかしこんで,
その家族の救いのために箱舟を造り,
その箱舟によって,
世の罪を定め,
信仰による義を
相続する者となりました。」
○
(創世記7:5-7)
「ノアはすべて主が命じられたようにした。
さて洪水が地に起った時,
ノアは六百歳であった。
ノアは子らと,妻と,子らの妻たちと共に
洪水を避けて箱舟にはいった。」
ノアの出来事は,
主が再臨される終末の出来事の
型になっています。
(ルカ17:26,27)
「人の子の日に起こることは,
ちょうど,
ノアの日に起こったことと同様です。
ノアが箱舟に入るその日まで,
人々は,食べたり,
飲んだり,めとったり,
とついだりしていたが,
洪水が来て,
すべての人を滅ぼしてしまいました。」
○
ノアの方舟
(創世記8:1)
「神は,
ノアと彼と共に箱舟にいた
すべての獣とすべての家畜を御心に留め,
地の上に風を吹かせられたので,
水が減り始めた。」
神は世界と人間を創造されました。
人が全地に増え広がります。
人の悪も広がります。
神はこの世界を滅ぼし
新しくされようとします。
ノアは正しい人でしたので,
神は助けます。
(創世記6:9)
「ノアはその時代の人々の中で正しく,
かつ全き人であった。
ノアは神とともに歩んだ。」
○
水が引く
(創世記 8:11)
「鳩は夕方になって
ノアのもとに帰って来た。
見よ,
鳩はくちばしに
オリーブの葉をくわえていた。
ノアは水が地上からひいたことを知った。」
○
にじの契約
(創世記9:12-15)
「さらに神は言われた,
『これはわたしと,
あなたがた及びあなたがたと共にいる
すべての生き物との間に代々かぎりなく,
わたしが立てる契約のしるしである。
すなわち,
わたしは雲の中に,にじを置く。
これがわたしと地との間の
契約のしるしとなる。
わたしが雲を地の上に起すとき,
にじは雲の中に現れる。
こうして,わたしは,わたしとあなたがた,
及びすべて肉なるあらゆる生き物との間に
立てた契約を思いおこすゆえ,
水はふたたび,
すべて肉なる者を滅ぼす
洪水とはならない。』」
神はもう2度と洪水を起こさないと約束し,
契約を印として虹を与えます。
○
バベルの塔
(創世記11:4)
「そのうちに
彼らは言うようになった。
『さあ,われわれは町を建て,
頂が天に届く塔を建て,
名をあげよう。
われわれが全地に
散らされるといけないから。』」
人類最初の罪は,
「神のように善悪を知る物」
(創世記3:5)
になろうとしたことにありました。
人間が神に取って代わろうとするところに
人間の根源的な罪があります。
神は,二度と団結して,
神に逆らはないようにされます。
(創世記11:7)
「さあ,降りて行って,
そこでの彼らのことばを混乱させ,
彼らが互いにことばが
通じないようにしよう。」
○
バベルの塔は,
五旬節の日(使徒2章)と比べられます。
(使徒2:1-4)
「五旬節の日がきて,
みんなの者が一緒に集まっていると,
突然,激しい風が
吹いてきたような音が天から起ってきて,
一同がすわっていた家いっぱいに
響きわたった。
また,舌のようなものが,
炎のように分れて現れ,
ひとりびとりの上にとどまった。
すると,一同は聖霊に満たされ,
御霊が語らせるままに,
いろいろの他国の言葉で語り出した。」