村上春樹と聖書 (分析,言語化)
(河合隼雄)
「ぼくはこのごろますます徹底してきたのですが,
相談に来られても,
分析する意思とかそういうのはほとんどなくなってしまいました。
前は,分析しようという考えで,
けっこうわかったのですが,
このごろは,あまりわかろうとしない。
何もしないで,
「ああ」とか言っているだけですが,
どうもその方が効率はいいみたいです。
これは,
ぼくはアメリカ人に強調しているんですが,
すべて分析して言語化しないと治らないというのはおかしい。
また,言語で分析する方法は,
下手をすると,
傷を深くするときだってあるのです。」
(「村上春樹,河合隼雄に会いに行く」p36)
河合氏の考えで,村上春樹の考えではありません。
いやしは,どのようにするのがよいのか,
わたしには分かりません。
ある有名な牧師が,カウンセリングについて,
次のように言われたことがあります。
「イエス・キリストを信じる者のができることは,
話を聞き,
アドバイスとして聖書のことばを示されたなら,
伝えることで十分である。
そして,相手の許可があれば,
その場で祈ると良いと言うことでした。」
2014.5.4