ヤスの駄文部屋

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坂本監督のウルトラマンが苦手な理由

2017-02-11 20:50:43 | ウルトラマン
皆さんどうも、ヤスでございます。
当ブログを読んでくださっている方ならご存知のことだとは思いますが、私はウルトラマンが大好きです。大体のウルトラマンは面白いと思っていますし、大好きです。本来なら物心のついた時からずっと応援してきたヒーローについて、あまりネガティヴな記事は書きたくありません。しかし、ずっと心の中に抱え込んでいてもモヤモヤするだけだし、ツイッターでダラダラ呟くのもそろそろ辛いので、ここで総決算となる記事を書いていこうと思います。

私に限らず、長いこと作品を追ってきた人なら、監督や脚本家等についての知識が増えてくることが多いと思います。私もお気に入りの監督や脚本家がいます。しかしその逆にどうしても手放しで褒められない監督がいます。それが坂本浩一監督なのです。坂本浩一監督は元々パワーレンジャーで活躍されていた方で、「大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE」で初めてウルトラマンの監督を務め、その後仮面ライダー等の監督を経て再びウルトラマンに戻ってくると、「ウルトラマンギンガS」でメイン監督、「ウルトラマンX」ではサブ監督を務めました。経歴を見ると色々なところで重宝されているのがわかります。また坂本監督は派手なアクションや過去作へのリスペクト等で各シリーズのファンからも評価の高い監督です。ですから本当にこういうネガティヴな記事は書きたくないんですが...まあ人の評価と自分の評価は別の話なのでそこは割り切りたいと思います。



かなり批判的な記事になっているので、坂本監督のファンの方の気分を害すると思います。それでも良いという方は先にお進みください。


















雑な特撮
ウルトラマンにおける坂本監督の特撮を一言で言うと「」です。
まず気になるのが雑な合成、坂本監督は奥行きの表現なのかよくCGによる合成を多用します。しかしその合成が上手くいっているかと言われれば、はっきり言って「微妙」の一言。ギンガSの3話等を見るとわかりやすいですが、明らかにあり得ない距離を巨大なウルトラマンが吹っ飛ぶという演出は、お世辞にも迫力があるとは言い難いです。むしろ雑な合成のせいで軽い演出になってしまっています。もちろん他の監督もウルトラマンが吹っ飛ぶ演出を使っているのは存じておりますが、それらと比べるとなおのこと酷いと言わざるを得ません。
奥行きの表現のためのCG合成もむしろ近くにいたのが急に遠くなったり、逆に遠くにいたのが急に近くなっているように見えてしまいます(X5話、12話参照)。
またおそらく巨大感の表現のために野外でのローアングルからの撮影も多用していますが、どちらかと言うとテンポの悪さに繋がってしまっているように感じます。そうかと思えば思いっきりカメラを寄せてグラグラ揺らす演出のせいで全く巨大感がない上に見づらい演出も多用するというのが何とも...。(しかもこの時床がガッツリ見えたりする)
おまけに上述の演出を何度も繰り返すためにマンネリ気味になってしまい、見たことのある画の連続になってしまっています。もう少し何とかならないかなぁというのが本当のところです。





雑なリスペクト
先程坂本監督は過去作へのリスペクトで評価されていると書きましたが、私自身は彼のウルトラマンでのリスペクトは全く評価していません
まずデビュー作のウルトラ銀河伝説からして酷かった。メビウスでカッコよく客演したウルトラ兄弟を全員ウルトラマンゼロの噛ませにしたのです。ウルトラ兄弟の噛ませ化については脚本のせいもあるとは思いますが、パワード、グレート、マックスといったウルトラマンまでわざわざ噛ませにするために出したという話に関しては全く擁護できません。確かに彼らはこれまであまりスポットが当たっていないキャラクターでしたがそれにしてもあまりに酷い扱いだと思います。彼らにもしっかりファンはいるんです。またメビウスがカラータイマーが赤のままメビュームダイナマイトを使ったのも気になります。メビュームダイナマイトは本編では危険な技として使われていたのにあんなにあっさり使うのは全くもって理解出来ません
自分が好きなレオ兄弟を優遇しているように見えるのも気になります。ファイトビクトリーはその辺りが特に酷くてエースだけかなり割りを食っていたように思います。折角のオリキャスだったのに...。
坂本監督のリスペクトの雑さがわかりやすく出たのが「劇場版ウルトラマンギンガS決戦!ウルトラ10勇士」です。この映画は歴代ウルトラマンのbgmメドレーやこれまで使われてこなかったタイプチェンジが使われる等、それだけ見ればかなり魅力的な映画です。
しかし実際のところ、この映画も過去キャラの扱いは酷いものでした。
まず酷いのが明らかに滑っている名台詞。ウルトラマンネクサスの「光は絆だ〜」、ウルトラマンマックスの「地球の未来は〜」と言った台詞は状況と全くあっていません。また、ウルトラマンダイナが敵に向かってサムズアップしているのも意味不明。あのダイナは一体何を考えていたんでしょう?
また折角のタイプチェンジも酷いものでした。そもそもコスモス以外のウルトラマンはタイプチェンジする理由がありません。本編でも必殺技を打つためだけにタイプチェンジすることもありましたがもう少し何とかならなかったものかなと思わずにはいられません。
そしてこの映画で特に酷いと思ったのがタイプチェンジのポーズです。ティガはタイプチェンジの際に、クロスした腕を思いっきり開くのに今回のティガの動きはそうなっていません。ガイアとコスモスに至ってはポーズが違いすぎて違和感しかありません。シャイニングウルトラマンゼロは本来腕を真っ直ぐ伸ばしていたはずです。何故腰のあたりまでわざわざもってきたんでしょう?
必殺技を叫ぶ件も擁護できません。「必殺技の名前を覚えてもらいたい。」、「盛り上がらない」等の理由があるのはわかっていますが、それにしては聞こえづらいし、そもそも本編でやってないので全く盛り上がりません。それよりも「何で?」というのが先に来てしまいます。
そしてまたしても設定の無視が目立ちます。メビュームダイナマイトをやっても平然としているメビウス、シャイニングの力をシレッと使うゼロ。特にシャイニングの力は時間を戻すという反則技をやってのけ、しかも記憶を失うという描写すらあるのに何のフォローもなしに使うというのはどうにも理解し難いです。
またダイナ、コスモス、ゼロが揃うからというだけでウルトラマンサーガを出そうとしたという話も聞きます。
以上のことからして坂本監督は「取り敢えず出しているだけ」にしか見えません。私はこの姿勢をリスペクトとは思いません。
ウルトラマンのアクションも微妙に変化をつけてるのはわかりますがどこまでいっても「坂本演出のウルトラマン」でしかありません。過去キャラを出すなら過去キャラを意識した撮り方を心がけて欲しいです。

本当にポスターだけならこの上なく面白そうなんですが...。




強さ表現が下手
私はウルトラマンにおける「」の役割はかなり大きいと考えています。強い敵に挑むからこそウルトラマンはカッコよく見えるのです。
その視点で見ると坂本監督の演出はかなり下手です。彼に演出する強キャラは殆ど「物凄い硬い」か「物凄い光線を打つ」かに分類出来ます。
わかりやすいのがビクトルギエル、エタルガー、スーパーグランドキングスペクターです。
この敵達に対してウルトラマンは何発も光線を打ちます。それに対して敵はリアクションをとりますが爆煙が晴れるとそこには無傷の敵が立っています。そこに何かしらのロジックがあればいいのですが、殆どの場合ロジックはありません。スーパーグランドキングスペクターは一応ジュダスペクターを倒さねければいけないというのロジックありましたが、そのせいで今度は相撲みたいな演出になってしまっています。敵の強さに説得力を持たせるのが極端に下手です。
光線の連射」もウルトラマンがジタバタするだけで全く魅力を感じません。
格闘戦をやりたいのはわかりますが、怪獣や宇宙人があまり特殊能力を使わないのも気になります。思い出したかのように使い始めたところで、印象には残りません。
こういった強さ表現の下手くそさのせいで、ウルトラマンXではモルドスペクターは名前負け、ブラックキングは逆に強すぎるように見えてしまうという失敗を犯しています。
魅力のない敵を相手にしたところでヒーローは魅力的には見えません。ヒーローが暴れればそれでいいというものではないと思います。
銀河伝説においてもウルトラマンや怪獣軍団がただの戦闘員のように見えてしまうためにどうしてもベリアルとゼロの強さの説得力が生まれなかった。僕にはあの映画でベリアルとゼロを好きになることは出来ませんでした。
数あるウルトラマン映画の中でも唯一好きになれません。良いところはアクションくらい




つまらないドラマパート
私の坂本監督への一番の不満はこれです。
まず彼は人を撮るのが下手です。変な効果音の連発、似たようなアングルの連発どれも今ひとつです。
演技指導も下手なのか、他の監督回は上手く聞こえる人でもこの人の監督回だと台詞回しに違和感を感じることが多々あります。
また防衛隊の扱いも苦手なのか、ウルトラマンの戦闘が始まるとあまり出てこなくなることもしばしば。
お得意の生身戦闘パートも正直長すぎて冗長です。女性を執拗に映すのも趣味が悪くれ好きになれません。
戦闘パートに時間を割きすぎるあまりにドラマパートがダイジェストのようになってしまうのいただけません。
面白いアクションがあれば面白いウルトラマンが出来るかと言えばそれは違います。面白いウルトラマンを撮りたいなら面白いドラマパートを撮ってもらいたいです。





まとめ
散々批判的な事を言ってきましたが、私自身坂本監督の回で好きな回もあります。ただ総合的に見て坂本監督はあまり監督としての能力は高くないように思います。今のウルトラマンは他にも優秀な監督が揃っていますし、もう十分です。何回か撮るごとに良くなっているわけでもありません。一言で言えば



もう坂本監督のウルトラマンは沢山です。勘弁してください。



と言ったところでしょうか。



では皆さん、またいつか。

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9 コメント

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Unknown (名無しの風来坊)
2017-06-13 13:24:09
初めまして、通りすがりですが記事にとても共感したのでコメントさせて頂きます。
十勇士という映画を映画館で見た時、非常に憤りを感じました。近年では過去作を進んで雑に扱っている(ファンからしたらいい気はしませんが)仮面ライダーシリーズならまだしも、過去作をリスペクトし続け、大切に扱ってきたウルトラシリーズをここまで雑に撮れるものがいたとは、と。
ブチギレポイントは自分も多々ありますが、あえて一つだけ挙げるとすれば平成ウルトラマン達が光線名を叫びやがったところでしょうか。

ウルトラマンXという過去作を正しくリスペクトした素晴らしい作品、ならびに劇場版ウルトラマンXを撮影してくださった田口清隆という素晴らしい監督がいなければウルトラマンの視聴を辞めていたかも知れません。

次回作のウルトラマンオーブも同監督がメインで撮られており、十勇士は負の遺産であったと認めた上での選出かな、と円谷プロへの期待値が高まっておりました。
それだけに、最新作の監督が坂本浩一だと知って非常に残念です。

ベリアルという陳腐な悪役に思い入れもないので勝手にやってくれって感じなのが唯一の救いでしょうか。せいぜい雑なCGでドラゴンボールでもやっててくれ、って感じです。
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Re:Unknown (kamenridermatsu)
2017-06-13 22:44:56
コメントありがとうございます。私ごとですがあなたのコメントが当ブログの初コメントということで大変喜んでいます。
共感していただいてとても嬉しいのですが、仮面ライダーにおけるリスペクトやX等の話に関しては関係のないところに話が飛んでしまいそうなので控えていただきたいと思います。坂本監督の作品が気に入らないのなら出来るだけその作品について語ってください。
せっかくコメントしていただいた方にこんなことを言うのは失礼だとは思いますが、よろしくお願いします。
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Unknown (やはり今でもティガ最高)
2018-06-13 02:29:24
坂本浩一さんはウルトラマンの作品よりも仮面ライダーや戦隊向けだと思う。
特に仮面ライダーで毎年誰が監督になるのかで注目してるんだけど坂本浩一だと当たりと感じてます。

個人的評価で言えば最近のギンガ~ジードは全然面白く無い、まだ平成ウルトラマン三部作やメビウスの方が遥かに面白かった・・・

あくまでも個人的な意見ですので気分を悪くされないで下さい。
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Re:Unknown (kamenridermatsu)
2018-06-13 07:45:32
あなたがどんな感想を持とうが自由ですが、この記事は坂本監督のウルトラマンについてのものです。関係のない作品の感想は出来れば書かないでください
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Unknown (minus K)
2018-11-25 00:48:03
坂本監督は、特別な回をやるのが適切だと思います。派手な戦闘とか。
推しキャラで物語の土台を作ったせいでウルトラマンAが活躍できていないのが不憫です。
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Re:Unknown (kamenridermatsu)
2018-11-30 08:53:26
1から10までダメというわけではないと思います。プロデューサーや脚本家とどう連携をとるかも関わってくるのかもしれません
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Unknown (Unknown)
2021-01-25 11:31:31
いちいち気にするなよ。そういうところがオタクなんだよ
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Unknown (Unknown)
2022-09-29 13:34:12
坂本信者は自分はオタクじゃないといいはる健常者と思い込んでるのが駄目だな
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Unknown (Unknown)
2024-02-10 18:26:19
お前はあんな傑作つくれないからこんなグズみたいな記事しかつくれないんだろう。ただたんに嫉妬してるだけでしょう。お前はゼロとベリアルが好きじゃなくてもみんなは好きだから。もう二度とみるな一生みるな。頭のウジ虫とってから来なさいあほたれじじい。アホ玉ねぎ。クソチンパンジー。ウホウホバナナでも食ってろ猿
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