宮崎日日新聞 (2010年6月24日付)
ここ数年の宮崎ブームで、本県農産物がデパートやスーパーに並ぶように
なった首都圏。口蹄疫発生後も消費への影響はないように見えるが、
流通レベルでは「宮崎離れ」が進み、その影響は野菜など農産物全般、
それを運ぶ運送業などにも及ぶ。口蹄疫の新たな感染が抑えられる一方、
深刻さを増す風評被害。東京や九州各地へ、その実態を追った。(口蹄疫取材班)
東京都立川市のデパート・高島屋立川店。
精肉売り場には宮崎牛コーナーがあり、口蹄疫被害に遭った農家への
メッセージも募集している。
ステーキ肉を買い求めていた男性は「病気の牛の肉を買っているわけでは
ないから」と普段と変わらない様子。
同店によると口蹄疫の影響はなく、売れ行きも変わらないという。
一方、JR有楽町駅近くの果物店にはいつも通り県産マンゴーが並び、
「売れ行きは悪くない」と店主は話す。店頭で風評被害の影は見えない。
東京湾に面し、巨大な倉庫が建ち並ぶ豊海水産埠頭(東京都中央区)。
ここに事務所を構える農水産物仲卸業の男性(40)は5月上旬、商社や
スーパーなど商談した10社すべてに本県産野菜の取引を断られた。
「業者は『今の時期に宮崎のものはいらない』と言う。
中国産ウナギの産地偽装などがあり、消費者は産地に敏感。
宮崎産が売れないことを業者は分かっている」
■ ■
門川町出身で千葉県浦安市の会社員女性(46)は今月上旬、中元用に
カタログ通販で「宮崎県産ハムの詰め合わせ」を購入しようと、注文書を
記入していた。すると、取り急ぎ挟んだとみられる1枚の用紙に気が付いた。
「(ハム詰め合わせは)宮崎県での口蹄疫蔓延(まんえん)を受け、取り扱いを
中止させていただきます」とあった。
この女性は最近、宮崎に向けられる周囲の変化を感じているという。
「友人たちは口蹄疫を心配してくれるが、『牛や豚は食べられない』などと
勘違いしている」。普段利用するスーパーからも宮崎産の野菜が消えた。
このカタログ通販会社は取材に対し、「安全性に問題はないが、贈り物を
受け取った側が『なぜこの時期に宮崎のものを』と喜ばないかもしれない。
取り扱い中止は苦渋の決断」と説明した。
■ ■
東京では殺処分や車両の消毒の映像がテレビや新聞で繰り返し伝えられ、
特に映像のインパクトは強烈だ。風評被害が広がる原因を宮崎公立大の
森津千尋助教(広告文化論)は「口蹄疫について正確な情報が伝わらず、
視聴者の不安だけをあおってしまっている。
終息した後も風評被害が続く恐れがある」と指摘。
宮崎大学農学部獣医学科の後藤義孝教授(獣医微生物学)は「口蹄疫に
感染した牛や豚を食べても害はない。可能性は低いが、仮にウイルスが
付着した野菜を食べても人間には影響がない」と安全性を強調した。
ー 以上 -
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お買い得なんですが、なんせ消費期限が発送日から5日間と短いです。
終息したあとも、風評被害って続くんですねーーーー。
やはり、皆さんに賢くなっていただかなくっちゃいけませんね~。