宮崎日日新聞 「くろしお」記者欄より
「もうやめよう」という科学者もいるそうだ。
乱発気味の「想定外」という言葉だ。
土木学会など3学会は「専門家の言い訳や弁解であってはならない」と共同声明を出した。
この言葉には一見どんな問題でも片づけるような便利さを感じる。
が、同時に責任や義務という肝心なことが失われはしないかと心配だ。
「安全に対して想定外はない」という同学会の考えに基づけば、原発事故の当事者が説明で繰り返すことが
適切とはいえまい。
気象庁は東日本大震災の発生後の会見で「これほどの地震が起こるとは想定していなかった」と言った。
率直な感想という見方もできるが、人知が及ばないところで災害を起こすのも自然だ。
政府や行政も軽々しく使ってほしくはない。
当然だろうが、震災の後、県内でも人が集まれば津波の話になるらしい。
「どの範囲が襲われるのか」「高台に引っ越したい」などかつてない関心の高さだ。
それに備え関連物資を皆が一度に買った。
品切れの店も相次ぎ、被災地向けに送れないという人もいた。
本県ではマグニチュード(M)7・1程度の地震が30年以内に起こる確率が70~80%とされる。
阪神大震災は30年内の確率が0~8%でも起きた。地震の的確な予知はまだ研究途上。
心構えだけが頼り、と思っていた方が自らを助ける。
日向灘地震は震源地や季節によって被害が違ってくる。
震源が南部だと宮崎市などで震度6強、冬だと死者は全県で880人を超えそうだ。
この想定も大震災を受け、県が見直すそうだ。あす告示の県議会議員選挙では「減災」も問われる。
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地震の予知は、まだまだですね~
今、噴火している新燃岳だっていつ収まるがわからないし、自然の仕組みには逆らえません。
しかし、せめて東北の余震だけはもういい加減収まってほしい。