2016.8.6(土)
リオ・オリンピックのオープニングセレモニーが放送されていた。チラッと見ただけで掃除してしまったけれど(今しかできないので)
8月6日・・・今年も広島の日が、暑い日々を引き連れてやってきた。
一昨日見た「奪われた手紙」は長崎に原爆が投下されたあとの博多が舞台となっている。
2016.8.5
「奪われた手紙 民間検閲局」
at シアターグリーン
by ギンギラ太陽's × 劇団ショーマンシップ
http://www.showman.jp/tegami_2016/tegami_index.html
池袋の駅近くの小劇場シアターグリーン。大きな寺が並ぶ一角にあり、寺からは読経の声が聞こえていた。
ギンギラ太陽'sは10年ぶり? ふだんは福岡を拠点に活動している「被り物劇団」で、公演のたびに送ってくれるパンフレットを見ながら、なかなか行くことはできなかった。
待望の再会は、やはり福岡で活動している劇団ショーマンシップとタッグを組んだ作品。
ギンギラは地元の鉄道や航空会社、スーパーマーケットなどを被り物で擬人化し、福岡を舞台に歴史や舞台裏を取材し舞台化する劇団・・・と説明してもわかりにくいと思うのだけれど。
観客を巻き込みながらユーモアを交えて、ときには被り物のセリフに涙したり。
偉そうに言っているけれど私も一度しか観たことはなく、ほんの入り口をかじっただけのファン。
10年ぶりの舞台に、久しぶりにワクワクしながら訪れた。
今年はなかなか機会がなくて、4月に観た「ナミヤ雑貨店の奇蹟」以来の芝居かな。
終戦直後の博多の街。
GHQの「民間検閲局」では、本、新聞、ラジオだけでなく、個人の手紙までが検閲にかけられ、GHQの政策に不都合な 内容が書かれたものが見つかると、もう郵送されることはなく処分された。
その仕事を担うのが、「英語ができる」という条件を満たした一般の日本人。つまり、日本人が日本人の書いた手紙を検閲し、内容によっては処分していたという事実。
民間検閲局は東京、大阪、博多に置かれたという。
情報が正確に伝えられないこと、事実を曲げて伝えられること、国やGHQに不都合な情報は隠されてしまうということ。
そのことの怖さ、理不尽さ、滑稽さを、この検閲局で働く日本人たち、巷の人々、それに立ち向かい正しい情報を流すために闘う人たちに託して、舞台は進む。
被り物たちは、軍や国やアメリカの当時の姿勢や主義をわかりやすく、そして特徴的に観客に説明する任務を背負う。
9月20日付けの西日本新聞。早刷りの地方版では、長崎に落とされた原爆の恐ろしさが記事と写真で掲載されているのに、その日の都市圏版では「短期でなおる軽い原子爆弾傷」という見出しがあり、写真も復興する漁村の風景に差し替えられていた(帰りにコピーをもらいました)。
どんな圧力がかかって、真実はこのように隠されてしまったのだろう。
今も、私たちはどのくらい情報操作された時代に生きているのか。ネットで流れる胡散臭い事実がいつのまにか「真実」という表情をまとう時代。
あの頃と同じ怖さと、それとはまた異なる困難を、今の私たちは抱えているのかもしれない。
憲法のこと、原爆のこと、戦争責任のこと・・・など、考え方にすべて賛同はしないけれど、戦争を忘れたころに戦争はまたやってくる、という主張は迫ってくる。戦争を知らない私たちにとって「忘れないでいる」とはどういうことなのかを考えさせられる。
10年前と変わらず、観客を巻き込み、一生懸命に、そして手作り感にこだわって、ギンギラ太陽's はギラギラ輝いていました。
主宰の大塚ムネト氏は少し老けたけれど私にはダンディーで。そして今回は被り物をかぶらず、すてきな二世の役。一方、普段は被り物などしないであろうショーマンシップの仲谷さんがしっかり「かぶって」いたのが印象的だった。
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