隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

それぞれにパイオニア的存在のシンガーたちで漫遊記

2022年10月24日 20時13分43秒 | スピッツ

2022.10.23
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO



 10月も5週目!
 草野「心に余裕のある方も、意外とギリギリな方も、ちょっとした息抜きにしていただけたら幸いです」

 今週は、【日本語ロックの歌い方の歴史で漫遊記】。
 今では、「ロックを日本語で歌うのは当たり前」。
 ここに至るまでには、50年間の道のりがあったわけで、その歌い方がその後のシンガーたちに影響を与えたパイオニア的存在のシンガーに焦点を当てて漫遊していく。「あくまでも草野独自の分析で」


 オンエア曲
 01 夕陽が笑う、君も笑う(スピッツ)

 02 春よ来い(はっぴいえんど)
 03 トランジスタ・ラジオ(RCサクセション)
 04 ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)(サザンオールスターズ)
 05 情熱の薔薇(THE BLUE HEARTS)
 06 シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~(Mr.Children)
 07 虹(L'Arc~en~Ciel)
 08 おしゃかしゃま(RADWIMPS)
 09 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、スピッツで、「夕陽が笑う、君も笑う」(1996年、7thアルバム『インディゴ地平線』)。
 「すっかり秋!」。草野くんがスーパーの屋上から見た夕日がとってもきれいだったそうで、「この曲がいいかな」。
 (気持ちよくて、チャーミングな曲。悩みも何にもなかったと思い出す日々。でもいろいろそれなりにはあったんだろうな、とか、そんなことを思う夕暮れにぴったいの楽曲なのです)

 最初の曲は、「日本語のロックの始まりと言えば、このバンド」、はっぴいえんどの「春よ来い」(1970年、1stスタジオアルバム『はっぴいえんど』)。
 「本格的な日本のロックは、はっぴいえんどから」と言われているが、はっぴいえんどはリアルタイムですごく注目されたバンドではない。
 当時の人気フォークシンガーといえば、岡林信康、遠藤賢司。そして、早川義夫氏のジャックスなども、初期の日本語ロックと言えるが、 「のちのちの影響力を考えると、パイオニアは、はっぴいえんどだったと言えるのではないか」。
 当時の、内田裕也氏とはっぴいえんど間で交わされた「日本語ロック論争」。内田氏の見解では、「ロックは英語で歌われるべき」。そして、「日本語ではロックはできない」という意見が優勢だった。
 そんな風潮の中で、日本語でロックを歌ったはっぴいえんどは、「人間が空をとぶなんて無理よ、と言われていた中で飛んだライト兄弟のような存在だったのかも」。
 はっぴいえんど以降は、キャロルのようなバンドも出てきて、「日本語ロックは当たり前のような存在になっていく」。
 「春よ来い」はメインは大瀧詠一さん。「今聴くと、日本語を素直にビートに乗せて歌っているだけだが、当時はそれが難しく、新鮮だったのでは?」と。
 (私自身は、70年代はロックは洋楽ばっかりで、サザンもユーミンも拓郎も聴いていたけど、ジャンルなんてきっと関係なかったんだろうな)

 次は、RCサクセションの「トランジスタ・ラジオ」(1980年、11thシングル)。
 ボーカルは、忌野清志郎さん。
 はっぴいえんど後、70年代後半には最初のバンドブーム到来。
 「まず切り開いたのは、世良公則さんのツイストだが、70年代のロックシンガーで、そのボーカルでその後に多大な影響を与えたのは、清志郎さんかな」。
 「日本語ロックの歌い方のひな型を作った方」と。
 「スピッツがバンド始めたころもね、清志郎さんのコピーみたいなボーカリスト、いっぱいいたもん。今有名な人でも、清志郎さんの影響を大なり小なり受けている人は多いと思う」と。
 ウルフルズのトータス松本さん、真心ブラザーズの倉持さん、フィッシュマンズの佐藤さんらの名前をあげて、「結構影響受けているんじゃないかな」。
 (なぜか、こんなときに、清志郎さんの葬儀での甲本ヒロト氏の弔辞を思い出してしまった・・・)
 曲終わりで、「清志郎さん自身は、どなたの影響でこういう歌い方になったのか・・・。ミック・ジャガーさんやマーク・ボランさんあたりなのかな?」。

 次の曲は、サザンオールスターズの「ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)」(1984年、20thシングル)。
 ボーカルは言わずと知れた桑田佳祐さん。「英語にあえて寄せる歌い方を普及させた方」という認識。
 草野くんの「最初」は「勝手にシンドバッド」で、「初めて聴いたときは、かなりのインパクト」。
 桑田さんは、「曲作りの際、でたらめの英語で歌って、それに近い日本語を当てはめる手法」をとるとか。「なので、リズム的には洋楽に近い日本語ロック」と。
 「80年代以降は、影響を受けた人は多かったのでは?」と。
 ただし、草野くん自身は、「桑田さん、清志郎さん、同世代では佐野元春さんのようなクセのある歌い方はできなかったので、違う歌い方を模索していた」。

 (この曲は、なんだか懐かしいなあ。たしかに違和感なく入ってくる音たちの羅列は、洋楽に近い)

 次は、THE BLUE HEARTSの「情熱の薔薇」(1972年、26thシングル)。
 甲本ヒロトさん。
 当時、草野くんがTHE BLUE HEARTSにはまった背景には、「清志郎さんや桑田さんなどの悪の強い、あるいは英語に寄せた歌唱への反発心という側面もちょっとあった」。
 ヒロトさんは、「童謡や唱歌のように、八分音符に1音ずつ乗せていく歌い方。当時あんまりなかった」と言いつつ、「情熱の薔薇」の最初の部分~「めだかの学校」を歌ってくれる。(よくわかる・・・)
 そして、「英語をあまり使わない」。それは「欧米のロックシンガーになりきって歌おうとしていた、それまでの80年代のロックシンガーへの反動のように感じた」。
 「しいて言えば、ワタクシ、草野マサムネも、カテゴリー的には甲本ヒロトさんのフォロアーの一人」と。
 (スピッツのルーツのひとつが、本人の口で語られる)
 ミュージカル俳優の山崎育三郎さん曰く、「同じメロディーに乗せられる英語と日本語のことばの数が違いすぎて」、もともと英語の歌詞を日本語に訳して歌うのが大変と発言していたそうだ。
 ゆえに、「少ない言葉で、説明しすぎない歌詞世界を組み立てていくおもしろさが日本語ロックにはある。そんな日本語ロックのいいサンプルがTHE BLUE HEARTS」。
 (スピッツの曲の本質・・・。THE BLUE HEARTSを聴いて、もう自分たちにはやることないじゃん、と思って、スピッツをいったんやめちゃった経緯が納得できそう)
 (「では、聴いてみましょう」という言い方が「授業!」という感じですね~。この歌の深さにしびれるよ)


 メッセージコーナー。

 この番組を聴き終わったあと、「無性に甘いものがたべたくなる」というリスナーさん。
 「草野さんも、ライブ終わりとか、ラジオの収録後に、無性に飲みたいものとか食べたいもの、ありますか?」
 ラジオの収録は夕方に行われているので、「(終わると)普通におなかがすいています。で、鶏の照り焼き食べたいな、とか。鯖の塩焼き食べたいな、とか、そういうことが多いかな」。
 ちなみに収録中にお腹が鳴らないように、お昼をたっぷり食べておくんだとか。
 ライブの場合。ライブ中に気分が悪くなったりしないように、ライブ前にはあまりお腹に入れないことが多い。で、「エネルギー切れしそうなときは、スポーツ飲料を飲むようにしている」。
 ライブ終了後は、「甘いもの、食べたくなるかな」。
 「今はまだ収録が終わっていないんで、そんなにおなかすいてないけど・・・。終わったら何食べようかな・・・」


 次の曲は、Mr.Childrenの「シーソーゲーム~勇敢な恋の歌~」(1995年、9thシングル)。

 桜井和寿くんは、「サザンの桑田さんの影響もたぶん受けていると思うけれど、それプラス、桜井くん独自の手法、歌詞の語尾の母音を省いて子音でとらえて、曲のグルーヴ感を損なわずに歌詞をリズミカルに乗せていく感じ、かなあ」。
 「順番を待ってたんじゃ辛い♪」のところ、桜井くん手法で歌ってくれました。(なるほど、わかるわかる)
 スローな曲の例として「終わりなき旅」も歌い、「リズムに対しての歌詞の乗せ方についての『桜井節』の影響を受けているシンガーはすごい多いのでは」と。
 草野「あえて名前は出さないけど、それ、桜井くんのマネじゃん、という人、多いよね」
 (90年代の華やかな音楽シーンを思い出させる楽曲!)

 次は、L'Arc~en~Cielの「」(1997年、7thシングル)。
 ボーカルは、hydeさん。河村隆一さん、GACKTを例に出し、「ヴィジュアル系の歌唱の頂点」。
 デヴィッド・ボウイ、ピーター・マーフィー、ロバート・スミスなどのイギリスのゴスなシンガーと、日本のDER ZIBETのISSAYさん、DEAD ENDのMORRIEさんらの耽美系のロックシンガーの影響を受けているのでは、と思われるが、「hydeさんくらいになると、独自の世界ですよね」と。
 草野「魂入れまくってる感じ? ボーカルフライという手法でエッジをきかせて歌い上げる。若いシンガーにも影響を受けている人は多い」
 以下は、DER ZIBETとDEAD END。
LOVESONG [Der Zibet]デルジベット

DEAD END - Spider in The Brain (2012)

 最後は、RADWIMPSの「おしゃかしゃま」(2009年、通算5thアルバム『アルトコロニーの定理』)。
 野田洋次郎くんは、Dragon Ashのkjさんもそうだが、「ヒップホップ以降の世代のロックシンガーの歌唱」。
 幼少時代をアメリカで暮らしていたという影響もあるのかもしれないが、「乗せている言葉の数が多い。言葉とリズムの関係性が、RAD世代以降、明らかに変わった」と。
 最近若い人の人気のadoさんやYOASOBIの細かい譜割は、「RADWIMPSが登場した頃から顕著になってきた」。
 草野「聴いていると、すげーカッコいいんだけど、歌うとなるとオレら世代はついていけないところがありますね。世代ギャップをすごい感じたバンド」
 彼らが出てきたときは「日本語ロックの革命かも」と思ったが、「スピッツとは世代が離れていることもあって、焦りとかは感じなかった」。
 そんなRADWIMPSももう若手ではなくなってきたことも驚きだし、「最近のシンガーにはすでに、野田くんのフォロアーなのでは?という人も現れてきている」と。
 (RADWIMPSの胎盤ツアーにスピッツが「お呼ばれ」したとき、「叫べ」をカバーして、カッコよかったですよね(ココ)。「カバーはたいへんだった」だろうけど、ベテランバンド?の「叫べ」も、なかなか趣がありました)


 特集の最後に。
 「ここ最近は、メチャメチャ歌のスキルの高いシンガーの方が増えていますよね」
 昔は、歌のうまい人はロックよりソウルミュージックなどにいきがちで、「逆にロックバンドで歌がうますぎるとダサいみたいな風潮もあった」。
 草野「最近はKing Gnuの井口くんとか、Vaundyくんとか、メチャメチャうまいですよね。日本語の乗せ方もすごく丁寧で、発声によって魅力的に響く音を選びながら作詞もしているんだろうな、と推測します。でも、King GnuもVaundyくんも、もうロックの括りにはおさまらないかもしれないですね」
(おもしろい講座? 授業?を受けた感じ。講師の解説、とてもわかりやすかった)

 そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナーは、今回はお休み。

 来週は、【みんなで叫ぼう!アルファベットで漫遊記】です。
 ベイ・シティ・ローラーズの「Saturday Night」での「S-a-t-u-r-d-a-y Night!」のような感じ。
 草野「みんなでアルファベットを叫ぶ曲を集めたので、オレと一緒に聴いてください」
 世の中的には、まだsing alongできない状況なので、それぞれが部屋でsing alongを楽しめたら・・・ということで。
 「ちなみに、スピッツにも『ハッピー・デイ』というアルファベットを叫ぶ曲がありますが、音源がないのでかかりません。悪しからず」ということ。
 (ノー天気さが怖いくらいにかわいい?楽曲なんですけどね。)

 そして、番組からのお知らせ。
 番組グッズで、ビールが買えなかったという声多し(sold out続き・・・)。
 で、随時追加販売していくそうで、公式通販サイトや番組サイトでも情報をアップします!

 映像2作品についてのお知らせもありました。


 なんとなく、肌寒い一日で、小雨もたまに・・・。
 ちょっと寂しい一日でした。


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