隠れ家-かけらの世界-

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「苦手なものも食べて大きくなろう!」~AORで漫遊記

2022年08月10日 20時50分33秒 | スピッツ

2022.08.07
「ロック大陸漫遊記」
FM TOKYO




 8月に入って、「いきなりどうでもいい話」からスタートです。

 スライスされていない1斤の食パンをまっすぐ切るのが苦手な草野くん。
 「豆腐を均等に切るのも苦手」、横に水平に切るのが難しい、と。
 そこで、包丁からレーザーが出て、「この線に沿って切るとまっすぐにできますよ」みたいに「ガイドしてくれるやつがほしいな」と思っていたそうで。
 (苦手だけど、そういうこと、考えたこともなかったなあ)
 そんなことを考えつつネット検索してみたら・・・、「パンを均等に切るスライサーって結構出てるんですね」。
 100均でも売っていたそうで、「皆さん、同じようなことを考えているんだな」と思って、「ちょっと笑えた、ほっこりした夏のひととき、でした」と。
 (ホント、どうでもいい話で、こっちもほっこり笑えました)

 今回のテーマは、【AORで漫遊記】(すごいシンプル。形容詞もつかないの?)。
 AOR(Adult Oriented Rock)、「実はワタクシ、苦手なジャンルなんですが、『苦手なものも食べて大きくなろう!』というか、番組タイトルの「ロック大陸」からロックを幅広く取り上げる」という姿勢で、この特集に至ったようです。


 オンエア曲
 01 ヘビーメロウ(スピッツ)
 02 Lowdown(Boz Scaggs)

 03 What You Won't Do For Love(Bobby Caldwell)
 04 Peg(Steely Dan)
 05 Lotta Love(Nicolette Larson)
 06 Sailing(Christopher Cross)
 07 Him(Rupert Holmes)
 08 STAR TOURS(GREAT 3)
 09 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、スピッツで「ヘビーメロウ」(2017年、『CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection』/それに先駆けて、『めざましテレビ』のテーマソングとしてOA)。
 「スピッツにはAORっぽい曲はありません! 苦手なんで」ときっぱり。だけど、コード進行とかむりやり似たものを探ると、「この曲かな?」ということ。

 最初の曲は、「AORといえば、この人かな」、Boz Scaggsの「Lowdown」(197年、7thアルバム『Silk Degrees)。
 ここで演奏している人たちが、のちにTOTO結成したそうだ。
 草野くんが洋楽ロックを聴き始めたころ、彼は人気で「音楽雑誌によく載っていた」。
 その頃の草野くんは「チープ・トリックとか、ハードロックやパンク以外の音楽にはあまり興味がなかった」。
 (むしろ、若いころから「幅広く聴いてた」というのは、ちょっと信用できない人みたいに思ってしまいそう)
 ラジオで流れてきても、「なんかおっさんくさい音楽だな」って。
 そして、渋谷系以降、90年代に入って、おしゃれ系の若いミュージシャンによってAORが再評価された。
 「オレなんかは、えっ、Boz Scagg?みたいな感じで、好んでは聴かなかったけど、今こうやって聴くと、カッコいいですね」と。
 Boz Scaggs - Lowdown


 さてさて、ざっくりAORとは?
 「リズム&ブルース、ファンク、ジャズ、フュージョンなどの要素を取り込んだ都会的で洗練されたロックのカテゴリー」
 もともと若者の音楽だったロックを大人も楽しめるロックにした、ということで(へ~、そうなんだ~)、いわゆる産業ロックの一ジャンルということもできるが、草野くん自身は「ロックに大人っぽさを求めてはいなかったので、ちょっと嫌悪感を抱いた。こんなのロックじゃないじゃん、みたいな」と。
 ロキシー・ミュージックも、アルバム『アヴァロン』だけは苦手だったそうだ(名盤、とあがめている人が多いみたいだけど)。

 草野「ロックじゃなく、シティーポップとかスタイリッシュミュージックという名前がついていたら、もうちょっと嫌悪せずに聴けたかな」
 (なんだか、いつもの『ロック大陸漫遊記』とは一味も二味も異なる、不穏な空気漂う幕開け。おもしろそう(笑))

 
 次は、「King of AORと呼ばれている」、Bobby Caldwellの「What You Won't Do For Love 風のシルエット」(1978年、デビューアルバム『Bobby Caldwell』)。
 日本でも人気!(この人のファン!という女性、数名知っているくらい)
 Captain Beyondなどに在籍していた同姓同名のドラマーのほうが、「オレん中では人気だったんですけど」
 (抵抗してる・・・(笑))
 これは、「今のシティーポップのひな型じゃ~ん」と思われる楽曲だそうで、コード進行などをたどると、キリンジに通じるかも・・・と。
Bobby Caldwell "What You Won't Do for Love" Live at Java Jazz Festival 2008
 (大人のBobby Caldwellさんがますます大人に・・・)

 次の曲は、Steely Danの「Peg」(1977年、5thアルバム『Aja』)。
 草野くんの話にときどき登場する、『レコード・コレクターズ』という雑誌の「70年代ロックアルバム ベスト200」という最近のランキングで、レッド・ツェッペリンやピンク・フロイドを抑えて1位だったのが、このSteely Danの『Aja』というアルバム。
 草野くんにとっては、「Steely Danの初期のアルバムは好きだったけれど、この『Aja』は大人っぽすぎて入り込めなかった」。
 でも「ミュージシャンならSteely Dan聴かなくちゃ」という圧があって、それなりには聴いていたし、かなり前の来日公演も代々木体育館に見に行ったそうだ。
 それは「ワタクシ史上、音がいちばんよかったアリーナ公演」だそうだ。「演奏がメチャメチャうまかったから」、そんなふうにきこえたのかも?と。

 またメンバーのドナルド・フェイゲンのソロアルバムも「聴かなくちゃいけない圧」が強かったそうで、CDを買って聴いたそうだ。だけど、「大人っぽすぎて頭で聴いちゃう感じで、今は全然聴いてないな」と。そのソロアルバムに比べたら、「Steely Dan(のアルバム)のほうが聴いてるかもしれない」。
 曲終わりで、「今聴くと、単純にカッコいいかも。オレもおじさんになったのかも」。
 
 草野「こんなふうにAORの曲ばっかり流していると、いかにもFMラジオ、っていう感じがしますね。オレが中学生のころのFMラジオはAORが流れる確率が高かった気がします。今日も途中から聴き始めた人は、あれ、今日はロック大陸、休み?と思ったりしてね。
これでDJがクリス・ペプラーさんにみたいに渋い声だったら・・・」
 (ふむふむ。いつもの『ロック大陸』との空気間の違いが、むしろ愉快・・・)

 次は、Nicolette Larsonの「Lotta Love 溢れる愛」(1978年、デビューアルバム『Nicolette 愛しのニコレット』)。
 AORをウィキペディアで調べると、カーラ・ボノフさんも入っていて、でも彼女の曲を聴いていた草野くんにとっては「それほど大人っぽい感じはしなくて」。
 女性ボーカルでいえば、「Nicolette Larsonさんのほうが大人っぺえかな」と。カントリー寄りだけど、「コードの響きはおしゃれだし、渋いフルートは間奏に入っていたりするので」。

 草野「後半・・・、まだまだ大人っぽく漫遊していきます」


 メッセージコーナー。

 猫なで声(猫に話しかけていただけなんだけど)をお隣にお住まいの男性にきかれてしまったリスナーさんから、「人に知られたくない一面を見られてしまったとき、草野さんはどう対応されますか」と。
 運転中に車の窓全開で、大声で谷村新司さんの物まねで歌っていたら、隣のオープンカーの人がニヤニヤしながら見ていた。でも途中でやめたらよけいに恥ずかしい、と、「さらば 昴よ~♪」まで歌い切った、とか。
 (あまり似ていない物まね入りで・・・)
 「だから、そういうときは、開き直りが大事かもしんない。恥ずかしさを突き抜けて、逆に恥ずかしくない・・・みたいな」と。
 (これは、すごくわかる気がする。できるかどうかは別にして)


 学校の水泳の授業が「着衣水泳」だったという中学生のリスナーさんから、「草野さんは水泳の授業で何をしていましたか」。
 草野くんが学生だった頃、九州、とくに福岡では「カナヅチが御法度」で、小学校では25メートル、中学ではきれいな飛び込みがマストだった。で、「飛び込みの練習をさせられてたなあ」。
 着衣水泳はやらなかったけれど、「そういう実用的な訓練は大事だから、受けられてよかったと思いますよ。水難事故にいつ遭うかわからないし」と。


 次は、Christopher Crossの「Sailing」(1980年、デビューアルバム『Christopher Cross 南から来た男』)。
 ここからは、「オレも結構聞いていたけれど、AORだったの?」という人を取り上げる。
 Christopher Crossは、草野くんが中学のころリアルタイムで流行っていた、「すごく声のきれいなシンガー」。
 この曲は、「部屋を暗くして聴くと気持ちいい。月の光が穏やかな海に映っているのをぼんやり眺めている感じ」。
 (ああ、わかるなあ。私自身は、もうすでに十分に大人になってから聴いた曲だけど)
 Christopher Cross - All Right • TopPop
 (当時、こんなにきれいな声の男性歌手がいるんだ~と思った記憶がある。)

 最後は、Rupert Holmesの「Him」(1979年、5thアルバム『Partners in Crime』)。
 彼は、「オレの中ではいちばん聴いたAORのシンガーかな」。
 当時仲が良かった音楽好きのクラスメイトの「山本くん」が彼のファンで、よくカセットに入れてくれた、そうだ。
 ブレイク前の初期の作品もすごくいいそうで、「今サブスクで全部聴けます。ビリー・ジョエルやエルトン・ジョンが好きな方にはオススメ」。
 (聴いてみよう。ウィキペディアで見ると、へ~、この人もAORなの?というシンガーが結構いますね)

 特集の最後に。
 「ロック大陸」を番組のタイトルにしている以上、「ロックというジャンルなら何でも幅広く取り上げたいと思ってはいるが、それでもデスメタル、ハードコアパンク、現代音楽寄りのアヴァンギャルドなやつ、ノイズミュージックなどは、ラジオではかけにくいかな、ということで、FMラジオとの相性を考えてしまう。とっても常識人な自分がロックっぽくないのかも、と思ったりするんですけどね」と。
 (なるほど、ジレンマかな?)


 今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、GREAT 3の「STAR TOURS」(1996年、4thシングル)。
 (イントロは、「テレビ」だ。これはわかりやすいですね)
 GREAT 3の「片寄くんは、カジヒデキくんと同じように、音楽にやたら詳しい人ランキングの上位に位置する」んだそうです。
 その彼が何かのインタビュー?で「Boz Scaggsが改めてカッコいい」という話をしていて、で、それまで避けていた草野くんが聴いてみたら、「はまりはしなかったけど、すごく勉強になった」という思い出があるそうだ。
 GREAT 3は、「シティーポップと日本のドメスティックなロックをうまい具合にミックスさせた音楽だった。この曲も、今だったらもっと受けてたかも。時代を先取りしていた曲」と草野くん。


 来週は、ワンアーティスト特集、【ムーディー・ブルースで漫遊記】。
 60年代から活躍する、イギリスのバンド。
 イギリスでは国民的人気のバンドだけれど、「日本での知名度はやや低いかな。あまり尖がったロックではないけれど、何度でも聴きたくなるような、いい曲が多いです」と。

 「草野さん、ボクの前世はたぶん蚊だと思います」
 (なんで??)

 そして、「好きなベーシストを教えてください」と。
 「できれば、スピッツの田村くん以外で」。


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2 コメント

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はじめまして (まさけん)
2023-06-30 15:00:40
AORというとU2のインタビューでボノが「エッジとAORを卑下した発言をしたのをスプリングスティーンが聞きつけ、「AORでも好んで聴く人がいるんだからそんな発言はよくない」と述べていた」と述べてました。
当時のAORってそんな存在でしたよね。

AORの成功が呼び水になって産業ロックなんも生まれ、結局MTVの時代になって4分ポップが主流になってしまったことの元凶みたいな扱いになったと思いました。
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詳しくない・・・ (かけら)
2023-07-01 12:44:01
まさけんさん

おはようございます。
そして、はじめまして。

AORについては、本当に全くと言っていいほど知らないことが多くて。ちょうどばたばたと忙しく暮らしていたころ、音楽を聴くのはBGMとしてのラジオだけ、という何年かがあったんですよね。
だから、あのシンガーもその括りで語られるのね、とあとで知ったり。
ジェームス・テイラーもそうなの?とか。

まさけんさんのメッセージを読んで、そうなんだ~と。
でも曲は知っているのが多くて、今になって、もっと聴いてみたいなと思ったりしています。

覗いてくださって、ありがとうございます。
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