隠れ家-かけらの世界-

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いまだに強い影響力のあるミュージシャン~「極悪レミー」で漫遊記

2022年05月10日 12時03分08秒 | スピッツ

2022.05.08
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO


 いろいろな歌を聴きながら、ついついツッコんでしまうのは職業病?
 「アンパンマンのマーチ」の「愛と 勇気だけが ともだちさ♪」という歌詞をきくと、いつも「え? 友達、ほかにいないの?」とツッコんでしまうらしい。
 作詞家としての見解は、「愛と 勇気が ともだちさ♪」だと字足らずになってしまうので、「だけが」としたのかな?と。
 でも、待てよ・・・と。「アンパンマンは実は友達は本当にいなくて、これはヒーローの孤独を歌っているのかな」と、最近は思っているそうだ。
 「たとえ 胸が痛んでも♪」とか、「なんのために生きているのか答えられないなんていやだ」のような、子ども向けの番組のはずなのに大人の苦悩を歌っている気もして、「真相はどうなんでしょうかね。どこかに書いてあったりするのかな?」と。
 (ここまで深く突き詰めて聴いてくれるなんて、やなせたかしさんはどこかで微笑んでいるかも)

 そして、今日は【レミーで漫遊記】。
 Motörheadのボーカル兼ベーシスト、メタルとパンク、両方のオリジネーター、ゴッドファーザーとして大変著名なロックミュージシャン、レミー・キルミスター。
 「そんなレミーさんの歴史をざっくり・・・」


 オンエア曲
 01 ランプ(スピッツ)

 02 Ace of Spades(Motörhead)
 03 Midsummer Night’s Dream(Sam Gopal)
 04 Motorhead(Hawkwind)
 05 Iron Fist(Motörhead)
 06 I Got Mine(Motörhead)
 07 On Your Feet or On Your Knees(Motörhead)
 08 God Save The Queen(Motörhead)
 09 サヨナラ(GAO)
 10 醒めない(スピッツ)


 漫遊前の一曲は、「今日は激しい曲が多くなりそうなので、優しめな曲で」、スピッツの「ランプ」(2013年、14thアルバム『小さな生き物』)。
 (心にふか~く切なく響く。歌詞・・・、誰かと語り合いたいくらい、珠玉のことばがつまっている。いつか自分用にまとめて書きたいくらい)

 最初の曲は、「レミー・キルミスターが生涯にわたって牽引したバンド」、Motörheadの代表作「Ace of Spades」(1980年、5thアルバム『Ace of Spades』)。
 このアルバムは、「レミーさんにとっても、Motörheadにとっても代表作」。
 「当時は、メタルとパンクの垣根を越えたアルバム」という位置づけ。
 「うるっさい、です」(促音の「っ」が入る、と強調)(笑)。その後のハードコアパンクやスラッシュメタルのルーツにもなったと言われている。
 草野くんがリアルタイムで初めてMotörheadを聴いたのもこのアルバム。リリースタイミングで、NHK-FMで特集を組んでいたそうだ。「荒々しくてヤバそうな音楽だな」と。
 中1の草野くんには「何か惹かれるものがあった」。
 このジャケットもいい、と。
  
 この西部劇のコスプレ、「いつか、スピッツでもやってみたいんですよね」。


 ここで、レミー・キルミスターさんの経歴を。
 本名は、イアン・フレイザー・キルミスター。
 1945年、イングランド北部の、陶器で有名な街、ストークで生まれる。その後、ウェールズのアングルシー島で育つ。そして、ロックと女の子と乗馬に夢中になって、学校はドロップアウト。
 そして、電化製品の工場で働きつつ、乗馬学校にも通いつつ、バンド活動を続ける。
 16歳のときに、リヴァプールのキャヴァーンでビートルズを見る! 特に、口が悪いシニカルなジョン・レノンに憧れる。
 19歳でプロのミュージシャンになり、ロンドンに拠点を移す。


 次の曲は、「Motörheadより前の、若いころのバンド」、Sam Gopalの「Midsummer Night’s Dream」(1969年、唯一のアルバム『Escalator』)。
 若いころはジミヘンのローディーをしていたこともあって、当初はサイケデリック・ロックの方向を目指していたこともあったようで、この曲はインドの打楽器タブラが入っていたりして、「独特。のちのMotörheadのサウンドのイメージからすると、ちょっと煮え切らない感じ。これ、売れねーよな、とか思っちゃいますけど・・・。ちょっと聴いてみますかね」。
 (タブラってこんな感じ)
 


 次の曲は、Hawkwindの「Motorhead」(1975年、7thシングル/1975年、5thアルバム『Warrior On The Edge Of Time 絶体絶命』)。
 Hawkwindは、Sam Gopalのあとにレミーさんが参加したバンドで、派手なステージ演出が売りだった。カラフルなライティングで、ヌードダンサーのメンバーがいたり・・・。
 肝心の音楽は、「ハードロックっぽくもあり、サイケデリックだったり、プログレ風味もあったり・・・、ちょっと不思議な音楽。スペースロックを看板に掲げていた」。
 レミーさんはここでベースを演奏し、歌も歌っていた。
 そして、タイトルが「Motorhead」!
 草野「YMOの細野晴臣さんが結成前に『yellow magic』という言葉にすでに興味をもっていたのと同じことか」
 のちに、バンドの名前になり、記念すべきデビューアルバムの1曲目になる・・・ということ。

 次は、「Motörheadがノリにノッてた頃の作品」、「Iron Fist」(1982年、6thアルバム『Iron Fist』)。
 ZO-3でカッコいいリフを聴かせてくれる。
 草野「昔、この曲に日本語の歌詞をつけてスピッツでカバーしたいなと思ったことがあるんですよね」
 Motörheadの曲の中ではメロディアスな曲だから、「真っ暗闇で なんにも見えねー ヤバい奴らが 迫ってくる♪」と直訳で歌ってくれる。「でも、いまだに叶っていない・・・」
 (おお、カバーしてほしい! それにしても、どんな年齢になってもドキドキさせてくれる曲だなあ)
 曲終わりで、「日本で『三年目の浮気』なんかが流行っていた頃にイギリスではMotörheadが全英6位ってすごいなあと思いますけどね」。


 メッセージコーナー。
 築150年の古民家にお住いのリスナーさん。
 家に愛着はあるものの、決して住みやすいとは言えない家を「どうしようかと悩んでいる」。
 草野くんのおじいちゃんの家にも、黒光りするような柱や梁があって、「今では手に入らないような貴重なもの」ときかされたことがあったそうだ。
 築150年と言えば「歴史的建造物」のようになって、「維持管理が大変なんだろう」。
 難しい問題だからこそ、「一人で抱え込まずに、いろいろな人の意見をきいたほうがいい。人とのつながりの中から、いいアイデアが生まれてくるかもしれない」「簡単に解体などしたらもったいないし」。


 ここで、レミーさんの名前の由来について。
 彼の半生を描いた映画『極悪レミー』で明らかにされている。
 映画『極悪レミー』予告編
 若いころにお金に困っていて、いつも“Lend me some money.”と言っていて、そこから「レミー」になったとか・・・。「本当なのか、ジョークなのか??」
 草野くんは、お酒好きだから、コニャックの「レミーマルタン」から来ているのかと思っていたそうだ。


 次の曲は、Motörheadの「I Got Mine」(1983年、7thアルバム『Another Perfect Day』)。
 草野くんの好きなギタリスト、元シン・リジィのブライアン・ロバートソンが在籍していた頃のMotörheadの楽曲。
 当時は、メロディアスなブライアンさんのギターアレンジと極悪なレミーさんのだみ声が「全然合っていない、ミスマッチだ」と酷評されまくっていたそうだが、「今聴くと、メロディアスなパンクのはしり、というか先取りしているようで、いいな、と思ってしまいました」。
 (そうか、熱烈なファンには、Motörheadの楽曲として、これは「ミスマッチ」ということになっちゃうんだな。そういうところ、全然わからないなあ。いつも耳に気持ちいい楽曲)


 草野くん、映画『極悪レミー』の記憶は少し曖昧になっているところもあるけれど、「(『極悪』というタイトルながら、レミーは実は)優しいというか、気遣いの寂しがり屋」という印象だったと。
 かつて『タモリ倶楽部』に出演したSM女王の方が言うには、「Mは受け身だから自己チューの人が多くて、Sは空気が読めて気遣いの人が多い」。「(レミーは)これに近い? 違うかな」


 次は、Motörheadで「On Your Feet or On Your Knees」(1993年、11thアルバム『Bastards』)。
 ブライアン・ロバートソンは評判が悪かったせいか、早々に脱退。
 その後は腕の立つメンバーをそろえ、ストレートでよりエッジのきいたハードロックバンドへ。この路線はレミーさんの晩年まで続き、「ラウドロックのゴッド的な地位が確固たるものになっていった。イギー・ポップさんかレミーさんか、という感じだったですね」。
 この曲は前にもかけた、草野くんの好きな曲(ココ
 (スピッツのソングライターがこういう曲を好き!って言うから、スピッツはただの爽やかバンドにならないでいてくれたんだな、といつも思う)

 最後は、「晩年のレミーさんのカバーアルバムから」、Motörheadの「God Save The Queen」(2000年、23thシングル/200年、15thアルバム『We Are Motörhead』/オリジナルは、1977年のSex Pistolsの楽曲)。
 草野「何をやっても、レミーさんが歌ってあのひずんだベースサウンドが鳴っていれば、Motörheadになってしまう、というサンプルのような曲」
 Sex Pistolsはこちら。
 
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 レミーさんは、2015年12月28日に亡くなり、その後メンバーがバンドの解散を発表。Motörheadは40年の歴史に幕を下ろした。
 草野「なんとなくレミーさんは100歳くらいまでは極悪な感じで頑張っていただけるようなイメージだったんですけど、残念でした」

 最後に、75年のライブ映像を。
Motörhead – Stay Clean (Live in ‘79)


 特集の最後に。
 亡くなって7年の月日が流れたが、「いまだに強い影響力をもったミュージシャンだなと思います」。
 草野「夏の暑いときに辛いラーメンを食べたくなるように、気分を上げたいときに、オレはこれからも聴いていくだろうと思います。そして、ロックTシャツの定番。オレも持っていますしね」


 そして、今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、GAOの「サヨナラ」(1992年、2ndシングル)
 (イントロは、「ありふれた人生」)
 「かなり大ヒットした曲なので、埋もれてはいないのかも」と。このころカラオケに行くと、「誰か必ず、この曲を歌っていた」。
 (懐かしい声だ~)
 スピッツメンバーでカラオケに行くと、「たしかテツヤが必ず歌っていた記憶があるなあ」。後半の「らららら~ らららら~♪」をみんなで合唱はお約束だったらしい。
 草野「20代前半のころは元気があり余っていたから、ライブのあとにカラオケとか行ってたんですよね。今じゃ考えられないけど」
 GAO - サヨナラ[OFFICIAL MUSIC VIDEO]
 (今の時代にも心に響く名曲。呼吸に合ったメロディー、リズム、言葉のはめ方。そして、MVがステキだなあ)


 来週は、【ひずみギターの気持ちいいナンバーで漫遊記】。
 「(異論は認めるけれど)ロックと言えばひずんだギター!」と強く宣言する草野くん自身が「このギターサウンド、マジで気持ちいいっしょ!」とうなった曲をセレクトして聴かせてくれるとか。
 (スピッツファンとしては、来週も聴き逃せませんね。「ひずんだギター」はメンバー間でも共通認識だし)

 「草野さん、ハバネロソース、使い出すと止まんねーっす」


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