2021.01.10
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
年が明けて、もう3週目。
成人の日!
草野「新成人のみなさん、おめでとうございます」
コロナ禍での成人式。「さまざまな立場で迎えているのでは? こんな今だからこそ、みなさんの前途により幸多かれとお祈り申し上げます」
ちょっとした息抜きになれば・・・で番組を続けているので、「今後のいつもどおりな感じで」。
(「いつもどおり」がとても助かる・・・)
そして、今日のテーマは【スピッツメンバーで漫遊記・2021初春】 。
今日のゲストの第一声は、「新成人のみなさん、おめでとうございます。スピッツのドラム、﨑山達男でございます」。
1年ぶりの登場!
(で、去年はコレ。好きなドラマーを熱く語ってくれたんだっけ。
オンエア曲
01 待ちあわせ(スピッツ)
02 Supernova(ELLEGARDEN)
03 ルイジアナ・ボブ(マキシマム ザ ホルモン)
04 夏のトカゲ(TOTALFAT)
05 Blooming(BAND-MAID)
06 出前道一直線(SEX MACHINEGUNS)
07 MILKY WAY(LOUDNESS)
08 友情のエール(YELL FROM NIPPON)
漫遊前の一曲は、スピッツの「待ちあわせ」(1991年、2ndアルバム『名前をつけてやる』)。
(うわ~、泣いてしまうぞ。なんて若い声。宇宙までとんでいきそうな疾走感の中で心地よく聴くことが多い曲だけど、よ~く聴いてみると、なんて切ない歌詞)
曲終わりで、「若いね~、オレの声も・・・」。
これを選んだ理由は・・・。
今のバンドは速い曲が結構あるけれど、20年前のスピッツの「速い曲」ということで、これを。
「若さ溢れる頃の・・・」(笑)と草野くん。
﨑ちゃん「ン? 30年前か」
草野「そうだよ。でも20年前も30年前も、オレらからしたら一緒のような感じになってきてるけどね」
そして今日のテーマは?
昨年の長いstay homeの期間に、「﨑ちゃんが家で一人で練習していた曲!で漫遊記」。その中でロックに絞って選んでくれたそうだ。
速い曲とか手数の多い曲になってしまう、と。
草野「ドラムをやっているアマチュアの方にも参考にしていただけたら」
最初の曲は、ELLEGARDENの「Supernova」(2004年、3rdアルバム『Pepperoni Quattro』)。
(久々に聴いたけど、いつ聴いても爽快だー。)
「わりと直球な8ビートの曲」と草野くん。
「タイム感が変わる」ところに着目した﨑ちゃん。「倍テになる」、つまり、「(途中で)2倍のテンポになる」ってことらしい。
﨑ちゃん「普段やったことがないと、やりにくいんだよね」
「簡単なようで8ビートは難しい」と草野くん。
エルレのドラマーの高橋さんとは、「挨拶をかわす程度」のお付き合いだそうで、エルレのメンバーは「すっごく若いと思っていたけど、それほどでもないんだよね」と草野くん。
細美氏とはフェスで挨拶したことが、「ああいうバンドって、保つために、いろいろ体とか鍛えたりしてんのかね」。
﨑ちゃん「やってそうだよね。リハーサルが(すでに)激しそうだもんね」
草野「スピッツはジャンルとか定まっていないから、『最近は年に合わせてのろい曲やってます』とか言っても許されそうだけど・・・」(エルレにそれは許されない?)
ELLEGARDEN「風の日」
(激しい音の中で、言葉が繊細なところに心惹かれます)
続いて、マキシマム ザ ホルモンで「ルイジアナ・ボブ」(2006年、7thシングル「恋のメカラバ」のカップリング/2007年、4thアルバム『ぶっ生き返す』に収録)。
いっときはまって、ライブもかなり行ったという﨑ちゃん。
テレビに出演するときに見るナヲさんはそうでもないけれど、「ドラムを演奏するときはすごく攻撃的」と草野くん。
﨑ちゃんが言うには、「MCもナヲちゃん中心にしゃべるんだけど、おもしろいんだよね」。
ホルモンのライブには行ったことがないという草野くん(意外!)、「いつか行ってみたいんだよね」。
彼らの曲のコピーは疲れない?には、「それが楽しい」と。
何曲かチャレンジした中で、この「ルイジアナ・ボブ」をいちばん練習したそうだ。
(ドラム始まりのド激しい曲! 﨑ちゃんの叩いているところ、見たい!)
マキシマム ザ ホルモン 『恋のスペルマ』 Music Video 野外フェス映像ver.
そして、次は、TOTALFATの「夏のトカゲ」(2006年、7thシングル)。
草野「どの曲も、トレーニングすると、筋トレ的な感じだよね」
﨑ちゃん「そそそ。こういう速い曲とか、手数の多い曲って、普段やってないと、いざというときにできなくなっちゃうんだよね」
草野「スピッツの曲もオレらとしては速くても、そうでもない曲が多いよね」
夏のフェスでの恒例の「カバー曲」。「結構速い曲が決まったりするでしょ」
「前前前世」は、「みんなついていくのが大変だった」(笑)
前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV
(夏空の下のスピッツの「前前前世」の盛り上がりに感動しましたもん。)
ROCK IN JAPAN FES. 2019 後半~また行けるかな? - 隠れ家-かけらの世界- (goo.ne.jp)
﨑ちゃん「ああいうときにね、ちゃんとやってないとできないんだよね」
草野「オレがまだ無茶ぶりするかもしれないしね」
﨑ちゃん「そそそ」(笑)
(ファンとしては、無茶ぶり大歓迎ですけど)
エルレの細美さんはキックボクシングで鍛えているとか。
このTOTALFATの曲は、Alexandrosの「ワタリドリ」のようにリズムの取り方が「最近のトレンド」で、「お祭りみたいに盛り上がるよね」(草野)。
このパターンは「大昔に『恋のうた』」で﨑ちゃんも使ったそうで、「遅いパターンだけどね」。
「そうだそうだ」とうれしそうな草野くん。
(ああ、ホントにそうだ・・・)
草野「TOTALFATは最近のバンドにしてはメロディアスだよね。そのへんもメロディーを聴きながらのリズムってことで練習になるよね」
﨑ちゃん「そそそ。練習しててメロディーを聴くと、いい感じ」
こちらは、4人だったときのTOTALFAT。
TOTALFAT - 晴天(MV)
夏に練習したから汗をかいて、「そのあとのシャワーが気持ちよかった」と。
練習方法は、イヤモニで音を聴きながら、「どこにも発表しないけど」全曲、録画する、と。
(できれば発表してほしいくらい)
プロ野球の選手が自分のプレイを録画してフォームとか確認するのに似ている・・・と。
姿勢がちゃんとしているか、ビートがまったりせずにきちんととれているか。
「真面目だね~」と草野くん。
次は、BAND-MAIDの「Blooming」(2019年、3rdアルバム『CONQUEROR』)。
コロナの前に、このお二人はBAND-MAIDのライブに行ったそうで、「(今のところ)あれが最後に見たロックバンドのライブかも」と。
(二人で・・・か。なんとなく勝手にほっこりしますね)
草野くんは、オレみたいなおじさんが行っても大丈夫?と思ったそうだけど、「結構オレら世代のお客さん、多かったね」
演奏は「スゲー、ロックだったね」と二人とも。
結構激しくて、「ドラマー魂をくすぐられる」﨑ちゃん。
バンドの演奏はみんなうまくて、「よく練習してるよね」と。
そして、メッセージコーナー。
メンバーの中で、﨑ちゃんへのメッセージがいちばん多かったそうです。
専門的なドラムの質問も多かったみたい。
ドラムのセットって、人によって大きかったりこぢんまりしていたり、いろいろあるけれど、「流派みたいなのがあるのですか?」
﨑ちゃんが言うには、見た目にこだわる人も多くて、ご自身はかつてハードロックをコピーしてた経験から、シンバルは顔より高くセットして叩き方にもこだわる。
最近のバンドでは、コンパクトにして、シンバルも低くセットしている人も多いらしい。
草野「でも昔はオレらフロント3人が動かなかったから、(動きの大きな)﨑ちゃんに頼ってた部分もあるかもしれない」
ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツと、ホワイトスネイクのトミー・アルドリッジが、その両端に位置するという。
(なるほど。チャーリー・ワッツの演奏をエコ奏法?とか、きいたことがあるなあ)
そして、「佐野ラーメンのオススメの店は?」
「いってつ」の名前も出たあとで、「万里」がまだ小さなお店だったころ、﨑山少年はまだ中学生で、「夜中に食べに行ってた」(笑)。
何年か前に大きくなった「万里」に行ってみたら大将がまだ現役で、昔話?に花が咲いたとか。(ほっこり、いいお話だ・・・)
次は、SEX MACHINEGUNSで「出前道一直線」(2004年、12thシングル/2005年、5thアルバム『HEAVY METAL THUNDER』に収録)。
草野「この曲は、今日聴いた中では、しっかりメタルだね」
高速ツーバスが聴ける。
(今ふっと、MステでスピッツとSEX MACHINEGUNSが一緒だったときの光景が脳裏によみがえった)
ツーバスをずっと叩いていると「お尻に汗かかない?」と質問(笑)。
腰にくるけれど、「お尻に汗」はいつものことらしい。「お尻にあせも?」
たしかに座ったままであの運動・・・って、ほかにはあまり例がないかも。
﨑ちゃんが言うには、「足の筋肉の付き方が違ってくる」。
脛の前のほうに筋肉がつくらしい。「そこ、あんまり使わないもんね」と草野くん。
(向こう脛ってやつですね。たしかに普通、筋肉はつかないよなあ)
そして最後は、「LOUDNESS、いかせてもらいます」(笑)、で「MILKY WAY」(1984年、4thアルバム『DISILLUSION 〜撃剣霊化〜』)。
ラウドネス関連の質問も多かったとか。﨑ちゃんと言えば・・・的な感触、ありますよね。
草野「オレら、世代的には影響受けてるしね」
MILKY WAYは彼らが高校1年のころだったとか。
草野「今聴くと、樋口さんのドラムって独特?」
太い音で、コージー・パウエル(名だたるバンドに参加したドラムヒーロー)からの影響も強いけれど、TOTOからの影響もあったり、また日本のカシオペアのメンバーとのつながりもあったそうだ。
草野くんにとっては、「高崎晃さんのギターは最初からコピーできないからもっぱら聴くほうだったし、ボーカルの二井原さんの声は高くて届かなかったから、コピーは無理だった。ギタリストとボーカリストにとっては酷なバンドです」。
そして、「MILKY WAY」は﨑ちゃんにとって「30年間、練習し続けている曲」。
LOUDNESS ~ in Europe1984 / CRAZY DOCTOR
(憧れるロック少年の気持ち、想像できるよね。)
特集の最後に。
6曲聴いたけど、「結構激しく練習してたよね」
﨑ちゃん「そう。で、こういう激しい曲のあいまにスピッツの曲をやるといい感じで休める」
草野「120%で投げたあとに、100?、80くらいで投げる感じ?」
﨑ちゃん「そそそ」(笑)
そして、「こんなに練習してたんだ~と思って、オレ、逆に焦っちゃった」と草野くん。
ステイホーム中はNetflixでドラマをたくさん見ていた彼は、「ギターは練習するんだけど、歌は目標がないとなかなか・・・」。
草野「あんまり歌ってなかったからね、ちょっと歌ったりしたほうがいいのかな、と身が引き締まる思いがしました」
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(今日は誰もがわかる「空も飛べるはず」で)
曲は﨑ちゃんの選曲で、YELL FROM NIPPONの「友情のエール」(2006年、スペシャルチャリティーシングル)
2006年のワールドカップをきっかけに、浜崎貴司さんらを中心に立ち上げられたプロジェクトで、「サッカーボールを世界中の子供たちに届けよう」がテーマ。さまざまなジャンルの人たちがこの曲を歌い継ぎ、その売り上げがプロジェクトに使われた。
﨑ちゃんは「栃木つながりで」(笑)、浜崎さんに誘われて、ドラムを担当。ただし、「ドラムは最初に録っちゃったので、豪華なメンバーの皆さんにはお会いしていない」そうだ。
﨑ちゃん「MVがあるんで、ぜひ見てください。オレも2回くらい映ってるんで」
YELL FROM NIPPON 友情のエル BARKS 動画
映像は少しでも、サウンドではドラムの音がよく聴こえますね。
曲終わりで、
﨑ちゃん「友情・・・、大事です」
草野「いい曲で、本当に埋もれさすには惜しい曲です」
そして来週は、「スピッツメンバーで漫遊記 2021初春 その3」。
草野「あの方が来てくれます」(笑)
(さて、誰でしょう?)
最後に「猫ちぐらの夕べ」のご紹介!
「みんな頑張って演奏してますんで。﨑ちゃんの練習の成果や、怠けていたオレはどこまで歌えているのか、チェックしてください」
(私もようやくチェックできそう)
本当にストイックに取り組む﨑ちゃんの音楽への姿勢。
こうやって、スピッツのサウンドの根っこを形作ってきたんだなと、ちょっと感動。
ドラムを演奏することが好きなんだ、ということも伝わってきて、ファンとしてはそれがいちばんうれしかったかな。