隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

百草園まで徒歩で~梅と寒咲アヤメ

2017年02月17日 20時35分46秒 | 私のPLACE(含・旅行記、山記録)

2017.2.17(金)


 春一番が吹いたらしい。
 これから花粉の季節が始まる。昔ほどではないけれど、ちょっと鼻が・・・、目が・・・の1か月か。

 昨日、午後からの仕事の予定が急に延期になり、あまりの青空に誘われて、自宅から徒歩で「京王百草園」に向かう。
 http://www.keio-mogusaen.jp/index.html

 徒歩で2時間足らずの距離だけれど、最後の道路はかなりの急坂。この周辺に暮らす住民たちは、毎日の帰宅の際に大変だろうなあなどと言いながら。
 3時過ぎの到着なので、陽射しが少し弱くなっていて写真の迫力はイマイチだったけれど、ゆっくり庭内を歩くのは悪くない。

 
 
 梅まつりの「つるし雛」の準備で、段ボールから色鮮やかな飾りを出している女性たちの華やいだ声が響く。雛たちを前にすると、年配の女性たちの声にあどけない雰囲気さえ加わって、こちらもうれしくなってくる。
 
 

 

 

 見事です!
 上の写真の奥のひな壇には、あれっ、わが家のゴンベエが羽織袴の正装で「立っている」(笑)。

 

 
 園内では、寒咲アヤメの蕾~開花寸前~開花(明日にはしおれているだろう)のそれぞれ(写真の上から順に)を見ることができた。
 係員の方が「今日おいでになるなんて、運がいいですよ」って。

 

 

 

 日本水仙は、1月半ば頃は見ごろだったそうだが、健気に揺れている姿がいい。
 フクジュソウもそこかしこに見えたけれど、午後遅かったので、花びらを閉じていた。

 

 汗をかくほどの陽気だったけれど、さすがに夕暮れはちょっと寂しい。
 高幡不動まで歩いて、ここをお参りして(父が生前大好きだった場所)、前から狙っていた「マロニエ 高幡不動店」の高幡ロールと大納言ロールのハーフサイズを1本ずつ購入。
 国立の本店はときどき行くのだが、ここは初めて。店内の雰囲気もよく、ガラスの向こうのほかのケーキもうまそう。

 

 生クリームに大納言の味と香りが適度にあって、ほんとうに美味です。
 http://www.marronnier.co.jp/

 



                              



 母の施設ではインフルエンザの入居者が出たそうで、来月の15日まで面会は禁止となった。そういう措置をとるんだ、と。
 自宅から歩いても2分足らずのところなので、洗濯物は週に2回くらい、仕事の行き帰りや土曜の昼間に届けるようにしている。そうすることで、忙しさにかまけて遠ざかりそうな自分を戒めている。
 これから1ヵ月は、受付での受け渡しということで、スタッフのかたに様子を尋ねるだけになる。


 実家に行った際に、母の用意している防災用具の中身を点検。玄関わきの戸棚に段ボール2つ、古いザック1つ。
 中には、食料(缶詰、ナッツ、レトルトの粥)、紙コップ、紙皿、箸、スプーン、医療用品、化粧品や爪切り、ナイフなどの類、身の回りのものの簡単な修理ならできる一揃い、メモ帳、軍手、細いロープ、洗濯ばさみ、ティッシュペーパー、簡易ブランケット、ゴミ袋・・・、その他。
 それ以外に、水のペットボトル20本。
 こんなに完璧な用意を私は見たことがない。


  あの年齢の母が、さまざまな情報を得て、どのくらいの月日をかけてあれだけのものを揃えたんだろう。いざとなったらどうなるかわからないし、とか、なるようにしかならないし、という意識はなく、ただひたすら生きているであろう自分を想定して、「100%安心」を目指そうとしていたのか。
 ときどき母から、「テレビで見たんだけど、こういうものは必要かしら」という問いかけはあったけれど、私はどんなふうに答えていたんだろう。
 生きていくことへの執念を燃やし続ける母の心情を想像して、私はそれらの段ボールを前に、しばし言葉を失っていた。
 畏敬でもなく、好き嫌いでもなく・・・、なんて言ったらいいのだろう。簡単に言えば、戸惑いか。
 齢を重ねれば、生への気持ちは少しずつ薄くなって、その先に死があるのだと想像していたんだけれど、母はその寸前まで何かに抗って心を乱していたのだろうか。今の母とは少し違う、一年前までの母・・・。 
 そして、私にはどのくらい、生きることへの執着があるだろうか。 
 そんなことを思って、母の用意した防災用具を眺めている。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 異様に(笑)ボーカルが楽し... | トップ | スピッツ「醒めない」ツアー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。