2022.04.10
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
4月も3週目(早いなあ、怖いなあ)!
草野「運転中の方,お仕事中の方,ヒマこいてる方,いろいろなシチュエーションの方がいらっしゃると思いますが、ちょっとした息抜きにしていただけたら」
そして、今日の特集は、【サイモン・フィリップスで漫遊記】。
初めての「ドラマー縛り」の特集。
サイモン・フィリップスさんは「ロック界を代表するイギリスのドラマー」。
一時期TOTOに在籍したことがあったが、基本的にはスタジオミュージシャンとしての活動が有名で、ジャズからヘビーメタルまで、幅広いジャンルで活躍。
草野「随所に、サイモン・フィリップスらしいなというプレイがにじみ出ている、イカしたドラマー」
オンエア曲
01 若葉(スピッツ)
02 Into The Arena(The Michael Schenker Group)
03 Starbreaker(Judas Priest)
04 Here We Go Again(Bernie Marsden)
05 Castaways(Toyah)
06 Taint Your World(TOTO)
07 Suite Escapism Reality(feat.Anthony Jackson & Simon Phillips)(Hiromi The Trio Project)
08 花のCMガール(藤本房子)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「若葉」(2008年、34thシングル、映画『桜の園』の主題歌として書き下ろし/2010年、13thアルバム『とげまる』)。
東京では桜も散って、ライトグリーンの若葉が美しい季節が・・・ということで。
(闇のあるスピッツの歌詞が大好きな私でも、この曲は例外的に、聴くたびに心の奥を刺激する。私にとっては、失恋に限らず、普遍的な別れの歌、旅立ちの歌です。うーん、たまらない・・・)
アレンジして高校の合唱曲にしたいというコメントに、「Aメロはソロで、Bメロからサビにかけて、だんだん人数が増えていく、というのはどうでしょう」。
「チェリー」や「空も飛べるはず」より「闇の要素」が少ないから、「案外、合唱曲に合うかも」と。
最初の曲は、The Michael Schenker Groupの「Into The Arena」(1980年、デビューアルバム『The Michael Schenker Group 神』)。
サイモン・フィリップス22歳のときのプレイ!
(この曲を、ギターではなくドラムに集中して聴く、というおもしろさ。どんな聴き方をしても、かっこいい!)
草野「オレの中でサイモン・フィリップスさんと言うと、このアルバムですね。フラムの多用と細かいおかず(フィル)」
フラムというのは「両手でずらして打つテクニック」で、このアルバムでは「そのプレイが随所に見られる」。
中学1年の草野少年が初めて、「ドラムってかっこいいな」と感じた。
今でもデモテープを作るときは、このアルバムの彼のフラムやおかずの影響が強いそうだ。
MSG - Simon Phillips Drum Solo, 2010
(2010年、東京ドームでのライブシーンらしい)
サイモン・フィリップスについて。
1957年、ロンドン生まれ。スピッツの10歳年上。
父親がジャズのクラリネット奏者。
その影響で3歳でドラムを触り始め、6歳で父親のバンドの録音の手伝い(!!)。12歳から、プロとして父親のジャズバンドで演奏していた。
父親が亡くなり、17歳からはポップスやロックの世界でも活動し始める。
草野くんも大好きなミュージカル『ジーザス・クライスト・スーパースター』に参加したことで、セッションドラマーとしての醍醐味を知ることになる。
ジェフ・ベック、ギル・エヴァンス、ピーター・ガブリエル、ピート・タウンゼント、フランク・ザッパらと知り合い、ジャズからロックまでさまざまなセッションに参加。
次の曲は、「セッションドラマーとしての初期のころの演奏」、Judas Priestの「Starbreaker」(1977年、3rdアルバム『Sin After Sin 背信の門』。
マイケル・シェンカー・グループでの演奏より3年前、19歳でのプレイ。
70年代のJudas Priestはアルバムごとにドラマーが異なり、「ドラマーの聴き比べも楽しい」。
このアルバムの前後も別のドラマーの演奏。
1つ前のアルバム『Sad Wings of Destiny 運命の翼』のドラマーのアラン・ムーアは、「シンプルで、良くも悪くも個性があまりない真面目なドラミング」。
1つあとのアルバム『Stained Class ステンド・クラス』のドラマー、レス・ビンクスは、「力強く、その後のメタルバンドとしてのJudas Priestの方向性に合致したドラミング」。
その狭間で、サイモン・フィリップスは「軽快で弾むようなビート、繊細で細かい、気持ちのいい独特のドラミング」を聴かせてくれる。
草野「本来、重くて暗いJudas Priestの世界がサイモンさんのドラムでちょっと元気になっている。これはこれでとてもいいと思うのですが、どうでしょうか」
(ドラムが前面でよく聴こえる。草野くんの解説のあとで聴くと、なんだかそんな気になる)
次の曲は、Bernie Marsdenの「Here We Go Again」(1979年、デビューアルバム『And About Time Too!』)。
Whitesnakeのギタリスト、Bernie Marsdenのソロアルバムに参加したサイモン・フィリップス。
当時、結構売れていて、シングルも結構出ていた。「ブルージーなハードラックバンドだったWhitesnakeと違って、ポップな音楽性」で、当時草野くんも結構はまって聴いていたそうだ。
「ポップな音楽のほうが、サイモンさん、合ってんじゃね?」というドラミング。「ヘビメタよりも音の隙間が多いので、ドラムの細かいところが聴きやすい。このアルバムでもサイモンさんのフラムが効いています」と。
このアルバムは錚々たるメンバーが参加していて、クリームのベース、ジャック・ブルースの名前もある。
(ポップで楽しい楽曲。ドラムの音もよくわかる)
次は、Toyahの「Castaways」(1982年、4thアルバム『Changeling』)。
サイモン・フィリップスさんは、ハードロックばかりではなく、ニック・カーショウ、マッドネスら、ニューウェーブ系の音楽でも仕事をしている。アルバムのリリース時、バンドの正式メンバーだったようだ。
Toyahについて、草野くんは「ド派手な見た目の風変わりな女性シンガー」というイメージだったが、Toyahはバンド名でもある。「その後のシンディ・ローパーさんへも影響を与えるかな?」
今日のナンバーは、「サイモンさんのドラムプレイが際立つ」。
(ボーカルとドラムのセッション的な)
夫のキング・クリムゾンのロバート・フィリップとともに、「ぶっ飛んだ動画をYouTubeにあげて」、コロナ禍に「楽しい気分にしてもらった方も多いのでは?」。
Toyah & Robert's Sunday Lunch - Sharp Dressed Man
(何本か見たけど、気分が上がる)
サイモン・フィリップスさんの使用しているドラムセットは、日本のメーカー、TAMA(YAMAHA、パールと並んで、世界でも人気のあるブランド)の製品。
ちなみに「たま」は、星野社長の妻の名前だとか。
草野「中尾彬さんが会社を設立されて、社名を『志乃』にする感じでしょうか」(笑)(そこにいくか?)
次の曲は、TOTOの「Taint Your World」(2006年、12thアルバム『Falling Between』)。
サイモン・フィリップスさん、40代になってTOTOのメンバーとして活動。
TOTOの中心的メンバーだったジェフ・ポーカロが亡くなり、その後任だったので、「プレッシャーもあったのでは? 実績のあるサイモンさんだからこそ、穴を埋められたのではないか」と。
後任のドラマーに抜擢されたのは、ジェフ・ポーカロも彼をリスペクトしていた、という背景もあったのはないか。
ファンの中には「TOTOのドラマーにはジェフ・ポーカロ以外考えられない」と言う人もいたようだが(ファン心理としてはよくわかるけど)、「サイモンさんのプレイは、それはそれですばらしいと思います」。
Toto - Isolation (Live in Paris 2007)
(TOTO、2007年のライブ。楽しい!)
サイモン・フィリップスさんは、ミック・ジャガー、X JAPANのToshiら、数多くの人とプレイしているが、草野くんによると、嵐の楽曲でも叩いているそうだ。
最後は、「ジャズのナンバーで」、Hiromi The Trio Projectの「Suite Escapism Reality(feat.Anthony Jackson & Simon Phillips)」。
「ロック大陸」で「特別にジャズ」だけど、「この曲、ロックに聴こえなくもない。リフが印象的なアグレッシブなナンバー」と。
サイモンさんも、「本来はこういうジャジーなナンバーのドラマーなのかな」と。
(上原ひろみさんの心地よいナンバー)
そして、最近のサイモン・フィリップスさん。
2018年、多国籍メンバーによるプログレバンド、DarWinに参加。主要メンバーとして、これまでに3枚のアルバムをリリース。
DarWin - Nightmare of My Dreams (Ft. Guthrie Govan, Simon Phillips, Billy Sheehan & Matt Bissonette)
そのほか、プロデューサーとして、ジャズミュージシャンとしての活動もあり。
70年代から活動していても、まだ65歳。「これからの活動が楽しみ」と草野くん。
特集の最後に。
画像検索してみたら・・・、「すごく渋くカッコいいおじさまになられてて、その辺も見習いたいな、と思ってしまいました」。
(いかがでしょうか。)
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(イントロは、「五千光年の夢」)
曲は、藤本房子さんの「花のCMガール」(1977年、4thシングル「私言います親孝行。」のカップリング)。
ココで紹介したMANNAさん同様、「オレら世代には馴染みの歌声」。
「CMソングの女王」とも呼ばれていたそうだ。
「カ~ルビ~の~ ポテトチップス~♪」の方です!(それ以外にも、ZO-3でたくさん歌ってくれました。テレビっ子だなあ)
この曲は、アイロニカルな歌詞で、「とくにエンディングは意味深で怖い」。
「マリリン・モンロー 殺したの だ~れ♪」
(ほんとだ。唐突に・・・。たしかに、いろいろな説が流れてて。当時は今より意味深の度合いが大きかったかも)
そして来週は、「お待たせしました!」、【スピッツ曲リクエスト 思い出エピソード添えで漫遊記】。
たくさんのリクエストが寄せられ、MC自身も楽しみにしているそうです。
(本当に、楽しみだ)
「草野さん、ソメイヨシノってピンクのイメージだったけど、ほとんど白ですね」
(ホントに。青空に映えると薄ピンクがわかるけど。ピンクの桜があったら、「あれは何桜?」って調べるクセがついてしまった)
佐々木朗季投手の話題が明るい!
記録が並びすぎていて、私の中では整理がついてないけれど。
るいとジョーさんが元気に年を重ねて、生きていてくれたのがうれしい。
そして、悲惨なニュースが次々入ってきて、出口が見えないことが悲しいし、歯がゆいし、憤りを感じる。
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