■非・交差
眠るキミの背中が小さく揺れる
ときおり聞こえる 正しい寝息
ずっと遠くの居場所をめざして
無意識の列車が出発する
目を開けているときも
誰かの噂をしているときも
大事なところを通り過ぎて
キミの視線が迷路を描く
形にならない言い訳や
無駄にできない迷いごとを
繰り返しているうちに きっと
キミは解き明かすことを止めてしまった
キミの寝息を聴きながら
私も遠い季節を弄ぶ
キミと私の深度も比重も
重なることはないのだろう
たやすいことばかり追いかけて
キミの汗はもう乾いている
ともに行けないことを 確かめ合って
もう前しか見えない 白い夏の影
眠るキミの背中が小さく揺れる
ときおり聞こえる 正しい寝息
ずっと遠くの居場所をめざして
無意識の列車が出発する
目を開けているときも
誰かの噂をしているときも
大事なところを通り過ぎて
キミの視線が迷路を描く
形にならない言い訳や
無駄にできない迷いごとを
繰り返しているうちに きっと
キミは解き明かすことを止めてしまった
キミの寝息を聴きながら
私も遠い季節を弄ぶ
キミと私の深度も比重も
重なることはないのだろう
たやすいことばかり追いかけて
キミの汗はもう乾いている
ともに行けないことを 確かめ合って
もう前しか見えない 白い夏の影