花冠ブログ句会

主宰・選者/高橋正子 世話人/藤田洋子

4月伝言板②

2011-03-30 10:30:00 | Weblog
■□「デイリー 俳句花冠」/2011年04月29日創刊
俳句花冠と、フォローする 102 人のTwitterユーザからの情報をもとに発行されています。
http://paper.li/HaikuKakan

■□花冠ツイッター集
一部制作中ですが、花冠同人全員のツイッターにリンクします。
http://kakan.info/twitter

■□第1回ツイッター句会のご案内
第1回句会の投句受付は、5月2日(月)から5月4日(水)までで、入賞発表は、5月6日(金)です。句会参加をご希望の方は、下の<コメント欄>にお名前をお書きください。
http://kakan.info/06/twitter/kukai1.pdf

■□高橋信之の俳句日記(ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/kakan01/

■□高橋正子の俳句日記(ブログ)
下記の方の句が載っていますので、ご確認ください。
祝恵子(4/30)多田有花(4/29)桑本栄太郎(4/27)安藤智久(4/26)矢野文彦(4/20)
http://blog.goo.ne.jp/kakan02/

■□立夏ネット句会(5月ネット句会)
スタッフの事情により、中止いたします。

花冠新会員紹介
花冠6月号校正
花祭ネット句会入賞発表
高橋正子著作集/電子書籍
3月の月間賞
インターネット俳句センター


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▼伝言などがありましたら、下記の<コメント>にお書き込みください。
花冠発行所電話:050-3641-8827(横浜)

4月伝言板①

2011-03-30 06:22:03 | Weblog
■□花冠6月号校正中!
各自ご自分の俳句や原稿をご確認ください。訂正がありましたら、下記のブログにお書き込みください。
http://blog.goo.ne.jp/kakan12/

■□ミニブログ(twilog)三題
①俳句花冠/俳句と鑑賞
http://twilog.org/HaikuKakan/asc
②俳句添削教室
http://twilog.org/haiku_tensaku/asc
③高橋正子(花冠代表)の俳句など
http://twilog.org/kakan02/asc

■□花祭(釈迦誕生日4/8)ネット句会入賞発表
http://blog.goo.ne.jp/kakan15

■□高橋信之の俳句日記(ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/kakan01/

■□高橋正子の俳句日記(ブログ)
下記の方の句が載っていますので、ご確認ください。
祝恵子(4/23)柳原美知子(4/21)矢野文彦(4/20)小西宏(4/19)黒谷光子(4/18)祝恵子(4/16)古田敬二(4/15)井上治代(4/13)
http://blog.goo.ne.jp/kakan02/

高橋正子著作集/電子書籍
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今日の秀句

2011-03-17 08:17:43 | Weblog
3月16日(水)
★大空はどこまでも青く辛夷咲く/高橋秀之
真っ青な大空に、花びらをひらひらと崩して辛夷が咲いている。大空の青に対して、自然の姿をよくとどめる辛夷の花が印象的な句である。(高橋正子)

3月17日(木)
★初音して余震の窓を開け放つ/後藤あゆみ
「窓を開け放つ」になにかしらの安堵がある。「初音」も余震の後だけにうれしい。(高橋正子)

3月18日(金)
★揚ひばり榛名の入日まるまると/小口泰與
「揚ひばり」にまるまるとした入日が榛名を想い起こさせる。いい故郷の風景である。(高橋正子)

3月19日(土)
★揚ひばり畑ねんごろに打ちにけり/小口泰與
ひばりが空高く揚がり、のどかな日和。畑の土を丁寧に打ち返す。行いを丁寧にすれば、心の内も平たんになる。また逆も。(高橋正子)

3月20日(日)
★山茱萸の空へ空へと黄を放つ/川名ますみ
早春の花木は、花が先出てそれから葉がでるものが多い。山茱萸もその例で、弾けたような鮮やかな黄色い小花がそれこそ「空へ空へ」という感じで咲き満ちる。春先の小さな解放感を良く詠んだ句。(高橋正子)

3月21日(月)
★太陽のぬくもり含むよもぎ摘む/小口泰與
土手のよもぎ摘みであろうか。手に触れると、よもぎに太陽のやわらかい温みがある。「含む」は萌え出たよもぎの葉の質感や、春浅い太陽の温みをよく感じさせてくれる。平穏で温もりのある句。(高橋正子)

3月22日(火)
★陽をあびる桜の蕾まるまると/迫田和代
桜の蕾の表現として「まるまると」は、その「みずみずしさ」と共に作者の桜の蕾に寄せるあたたかい思いが詠まれている。陽をあびて、いよいよ開花の時期も近い桜の蕾である。(高橋正子)

3月23日(水)
★漁終えて春の曙光に戻り着く/佃 康水(正子添削)
漁は朝まだ暗いうちから始められ、曙光が差す頃にエンジンの音高く漁船は港に戻ってくる。漁獲の喜びもあるが、港で待つものには、無事に戻り着いた安堵も大きい。春の曙光に漁港がいきいきと動き始める。(高橋正子)

3月24日(木)
※該当作品なし

3月25日(金)
★子ら満席のぶらんこ高く高く伸ぶ/川名ますみ(信之添削)
うららかな季節になると、子どもたちは、公園などで活発に遊ぶ。どのぶらんこにも子どもが乗って、力いっぱいこいで、高くあがる。「伸ぶ」が的確。(高橋正子)

3月26日(土)
★白木蓮北へ連なる空の蒼/渋谷洋介
「北へ連なる空」は、深い蒼といえよう。白木蓮の白が映える蒼が、哀愁を帯びている。白木蓮が北へ帰る白鳥のイメージと重なる。(高橋正子)

3月27日(日)
★卒園の日やさくら蕾のまだ固き/高橋秀之(信之添削)
幼子の卒園の日のやわらかな思い。幼子として慈しんだ日も終わりとなる。入学の門をくぐるころには、桜も咲くだろうが、桜の蕾の固さに、子どものしっかりとした未来が見える。(高橋正子)

3月28日(月)
★鐘楼へ届く桜もまだ咲かず/古田敬二
桜が咲くと鐘楼を覆うほどになるだろう。この句は、それを思わせて、桜が咲くのを待つ気持ちが「まだ咲かず」に否定語に却ってよく表れている。(高橋正子)

★赤青黄白にピンクに風船浮く/高橋秀之(正子添削)
色々な風船が浮いている。春のうららかさ、春の夢を語っているような風船であるが、「浮く」と二音で締めたところに、現実感が出た。(高橋正子)

3月29日(火)
★なずな咲く野辺の光を歩きおり/多田有花
なずなは素朴でやさしい花である。なずなの咲く野辺は春のやわらかなひかりが降り注いでいる。現実のことながら、世を離れた世界があるのがよい。(高橋正子)

★海辺まで続く並木や辛夷咲く/河野啓一
海辺まで辛夷の花の並木が続いて、のどかさ、きよらかさがロマンティックな心持を誘う。(高橋正子)

★風集め宙に弾める白木蓮/小川和子
風を集めて白木蓮が、弾んでいる。「弾む」という捉え方が作者らしさであって、風の中の白木蓮の姿がよく詠まれている。(高橋正子)

3月30日(水)
★日当たりを拡げて岸の犬ふぐり/藤田洋子
単なる写生ではない。「日当たりを拡げて」に、なだらかな岸辺、地をおおう「犬ふぐり」の咲きようがよく見える。(高橋正子)

★たんぽぽや榛名の裾野軽き風/小口泰與
「たんぽぽ」には、「軽き風」が似合う。ふるさとの地名「榛名の裾野」が効いた。(高橋正子)

3月31日(木)
※該当作品なし

今日の佳句

2011-03-17 08:16:45 | Weblog
3月16日(水)
★春禽の一閃枝を揺らし去る/河野啓一
★数珠選るも楽し自ずと春の色/黒谷光子
★反芻の牛の瞳に草青む/佃 康水

3月17日(木)
★嬬恋は石仏多しよもぎ餅/小口泰與
★引き抜けば土も香りぬ春の葱/古田敬二

3月18日(金)
★春寒し見えざるものが相手なり/河野啓一
★雲雀野の畦を下校や女子高生/桑本栄太郎
★うっすらと雪を被りて入り彼岸/多田有花

3月19日(土)
★朝は歯科今は一人で土筆摘む/祝恵子
★卒業式背中を包む陽の光り/足立 弘
★紀伊水道見下ろす丘に青き踏む/津本けい
★瀬戸海の鳥語をそびらに浅利掘る/佃 康水
★枝打ちの木の束ねられ春なかば/小川和子

3月20日(日)
★うららかや金平糖の音さやか/小口泰與
★パンジーの向きのまちまち色もまた/黒谷光子
★蝶生れり今から歌いに出かけます/古田敬二

3月21日(月)
★花韮の雨に濡れたるしおらしさ/河野啓一

3月22日(火)
★曇天や山路に満ちる木の芽の香/多田有花
★音立つは春の疾風か地震かとも/後藤あゆみ
★丘下りるバスを待ちおり杉の花/黒谷光子

3月23日(水)
★坂上る男の抱く黄水仙/多田有花(正子添削)
★敷藁に整列をして牡丹の芽/黒谷光子
★春雨やナースの赤きアンブレラ/山中啓輔
★デイの朝造花飾りて春祭り/河野啓一
★塊として揺れるほど辛夷満開/古田敬二

3月24日(木)
★春の夜スキップする子先に行き/上島祥子
★馬酔木咲く墓苑に水を汲まんとす/小川和子
★春の朝もっとも深く眠りけり/多田有花
★庭椿夜明けに白を点しおり/後藤あゆみ
★磯菜摘むはるか彼方に隠岐の島/桑本栄太郎

3月25日(金)
★幼の掌ひそかにつつむつくつくし/小口泰與
★芽楓の木の間に渓水光りおり/黒谷光子
★回る回るお地蔵さんの風車/後藤あゆみ
★芽吹山重なる嶺の浅緑/津本けい

3月26日(土)
★春眠し育雛室のひよ子どち/古田敬二
★覗き見る母校変わらぬ銀杏の芽/黒谷光子

3月27日(日)
★ともしびの漏れ来る社春祭/小口泰與
★春麗運河に舫う作業船/山中啓輔
★青草の斜面を滑る子らの橇/多田有花
★街道の花菜明かりをバスで行く/桑本栄太郎

3月28日(月)
★少年も少女も自転車春休み/多田有花
★初蝶に追いつ追われつポストまで/後藤あゆみ
★桜の芽ふくらむ街の列車音/藤田洋子

3月29日(火)
★救援の話のあとの朧月/迫田和代
★白壁の土蔵に揺れる花辛夷/渋谷洋介
★復興へと思い静かにタンポポの黄/小西 宏
★辛夷蕾星無き空へみな尖る/古田敬二

3月30日(水)
★蕾満つ桜を抜けて湖の青/黒谷光子
★田螺採る近くに古墳のある山田/古田敬二
★ムスカリや妻の春愁いつまでも/桑本栄太郎

3月31日(木)
★芽やなぎの風を含みてやわらかき/小口泰與
★さきがけて蜂須賀さくらは青空に/祝恵子
★膨らみし芽を確かめて百合植うる/黒谷光子
★はくれんや日ごと飛び立つ用意して/多田有花
★蝶生まる丘の辺愉し草の色/河野啓一

3月投句選句箱②

2011-03-15 11:59:47 | Weblog

※①3月16(水)~31日(木)の投句は、こちらの<コメント欄>にお書きください。
※②投句は、1日3句以内です。好きな句(コメント付きの選句)は、1日1句です。投句された方は、必ず<好きな句>を選んでください。
※③花冠同人以外の方のご投稿は、ご遠慮ください。
※④<月間最優秀>、<年間最優秀>、月例ネット句会での<金銀銅賞>、インターネット俳句コンテストでの<各賞>などがありますので、俳句交流の場として、また俳句勉強の場としてご利用ください。

今日の秀句

2011-03-02 08:29:35 | Weblog
3月1日(火)
★白色が全てを結び雛あられ/迫田和代(正子添削)
雛あられのいろんな色を白色のあられが結んで、やわらかく、かわいらしい纏まりとなっている。ユニークな視点。(高橋正子)

3月2日(水)
★芍薬の芽は紅(くれない)を今年また/古田敬二
芍薬は牡丹とちがって、土よりやわらかに紅の芽ば出る。「今年また」に、喜びが大きい。(高橋正子)

3月3日(木)
★冴返る畑帰りの向かい風/古田敬二
畑で汗ばむほど精を出して、帰りは、再び戻った寒さの中を風に向かうことに。畑仕事の充足感に、さらに気持ちが引き締まる「冴返る」が加わる。季語がよく働いている。(高橋正子)

3月4日(金)
★春の雪正午の鐘の音をつつむ/多田有花(正子添削)
もとの句は、主語と目的語の関係において、読みづらいので、添削。春の雪はやわらかいものであるが、それが「物」を包むのではなく、「(鐘の)音」を包むところに、この句のユニークさがある。春の雪の降るなかでは、正午の鐘の音も詩情をもって聞き届けられる。(高橋正子)

3月5日(土)
★じゃぶじゃぶと鍬から落とす春の土/古田敬二
「じゃぶじゃぶと」は、日常の言葉であるが、そのことで、水の勢い、鍬の質感などが感じられ、句が生きいきとし、臨場感のある句となった。下五の「春の土」が詩語としてよく効いている。(高橋正子)

3月6日(日)
★菜の花のどの花となく揺れ始む/藤田洋子
菜の花はたがいにどこか触れあって咲いている。どの花か、揺れるとそれが伝わって次々揺れ行く。やわらかな菜の花の咲く風景。(高橋正子)

★ポケットも両手も満たし蕗の薹/黒谷光子
野に出て見たら、ぞくぞくとある蕗の薹。うれしくなって、ポケットにも一杯入れ、まだまだあるので、両手に持てるだけ摘んだ。蕗の薹の収穫も、一度に春が来た喜びも。(高橋正子)

3月7日(月)
★見下ろせば春光の中わが在所/黒谷光子
高いところから、わが住む所を見下ろすと、春光に包まれ、かがやいている。甍も、木々も、土手も、川も、道も。視界に収まるわが在所がどこか嬉しく詠まれている。(高橋正子)

★子が鳴らすぺんぺん草よ野の風よ/後藤あゆみ
野原でペンペン草を摘んで子が鳴らしている。心地よい野の風が吹いてきて、ペンペン草もよく鳴りそうだ。童画のような春の世界。(高橋正子)

3月8日(火)
※該当作品なし

3月9日(水)
★春荒れや強くはためく日章旗/多田有花
日章旗が掲げられるときは、いろいろあるだろう。国旗が空にはためく様は、人に感じさせるところがある。「春荒れ」が、よく効いている。(高橋正子)

3月10日(木)
★如月の山懐の水清し/井上治代
山に深くしみ込んだ水は、山懐に湧き出て澄んでいる。寒さのなかにも春の兆しが見える如月の静かな明るさが読める。(高橋正子)

3月11日(金)
★楤の芽や水ほとばしる湯檜曾川/小口泰與
湯檜曾川は、利根川の支流。「湯檜曾川」という名が楤の芽の芽吹くところをよく思わせてくれる。清冽な句である。、(高橋正子)

3月12日(土)
※該当作品なし

3月13日(日)
※該当作品なし

3月14日(月)
★頂の三角点に蝶降りぬ/多田有花
世の中あるいは自然界には、説明のしがたいものの良さが多くある。この句もそのひとつ。山頂の三角点に蝶が留まった。敢えて意味づけると、山頂、三角点、三角形の翅。危ういがしかし確かなピンポイント。山頂の春の日の輝きである。(高橋正子)

3月15日(火)
★遠蛙さびしき夜や山裾に/河野啓一
春のおぼろ夜。遠く山裾に蛙が鳴いている。遠く聞こえる蛙の声は、それが夜だけに、さびしく思われる。自分のうちのさびしさでもあるのだろうが。(高橋正子)

今日の佳句

2011-03-02 08:27:31 | Weblog
3月1日(火)
★山風と光輪まとう猫柳/小口泰與
★川岸の草薙ぎ倒し雪解川/黒谷光子
★ふくれ海苔探す春潮ゆらぎ居り/桑本栄太郎
★満作のパッと明るく曇り空/小西 宏

3月2日(水)
★母校より校歌漏れ来る卒業期/佃 康水
★峰々を風光つつ渡りけり/多田有花
★菜の花や戸田(へた)の海風わかわかし/小口泰與

3月3日(木)
★伊豆の旅朝な朝なの鹿尾菜(ひじき)かな/小口泰與
★桃の花華やぐ川の土手を行く/河野啓一
★春雪を襞に残して山暮れる/小西 宏

3月4日(金)
★小綬鶏に呼ばれて開く今朝の窓/後藤あゆみ
★ひばり野や句帖片手の畦の道/桑本栄太郎
★野蒜摘む田の畔崩れて軟らかし/古田敬二

3月5日(土)
★申告を終えて家路や木の芽晴/桑本栄太郎
★娘の家の窓越し山の木々芽吹く/黒谷光子
★真白なる糸を編みおり春灯し/後藤あゆみ
★菰外れ松の湿りに春の風/佃 康水

3月6日(日)
★春禽の庇を歩く弾む音/後藤あゆみ
★背の丈を余す支柱や豆の花/桑本栄太郎
★少年の声啓蟄の池の辺に/多田有花

3月7日(月)
★水鳥の春光の池啄ばめり/古田敬二
★雨の中小さき明りはクロッカス/河野啓一
★新駅を出でて菜の花ひとしきり/桑本栄太郎
★水際の日をちりばめて柳の芽/藤田洋子

3月8日(火)
★辛夷咲く山風荒き産土よ/小口泰與
★菜の花やこんがり焼けたパンの前/迫田和代
★ミツバチの羽音光を震わせて/河野啓一
★真白きパンジー揺れて空に風/川名ますみ(正子添削)

3月9日(水)
★菜花咲くワイングラスに活けられて/渋谷洋介
★春耕の深き轍に水光る/後藤あゆみ
★雨止みて庭に明るき草若葉/河野啓一

3月10日(木)
★雪の道越えて朝日の丘の上/河野啓一
★山肌の明暗しきり春の雲/桑本栄太郎

3月11日(金)
★花菜摘むさやかな風味思いつつ/河野啓一
★新しき青の空生み春北風(はるならい)/桑本栄太郎
★引き寄せてファインダーには梅溢れ/古田敬二

3月12日(土)
★かさかさと傘に音積む春の雪/小西 宏
★ほつほつと枝垂れ柳の芽吹きかな/渋谷洋介
★谷川にそよ風つれし風信子/小口泰與
★幼子の葉だけ残して桜餅/上島祥子
★鳥雲に列島経めぐる災厄に/河野啓一

3月13日(日)
★大甕の水の減りけり春の地震/小口泰與
★春昼の悲しきまでに青き空/河野啓一
★紅椿あかるきを行き地震(ない)に逢う/小西 宏
★靴紐を結びて子らはブランコへ/小川和子

3月14日(月)
★飛騨川の水位上がりぬ猫柳/古田敬二
★春の日やビル街をゆく豆腐屋さん/祝恵子
★高階の玻璃に透けいし芽吹きかな/後藤あゆみ
★涅槃会の供花見繕う道の駅/黒谷光子

3月15日(火)
★美濃紙に分く涅槃会の霰菓子/黒谷光子
★春耕の香り掻き混ぜトラクター/桑本栄太郎
★残雪の杉の林に友を訪う/古田敬二
★草青む河川敷には少年ら/多田有花