■10月16日(土)
※該当作品なし
■10月17日(日)
★花束にして子が持ちし赤のまま/後藤あゆみ(正子添削)
赤のままは、ままごとのご飯から由来する名であるが、子が作ったその花束は、かわいいだけでなく、良き時代へのノスタルジックな雰囲気をもっている。それが表現されて、一味違う句になった。(高橋正子)
■10月18日(月)
※該当作品なし
■10月19日(火)
★秋草に午後の光のはや失せる/多田有花(正子添削)
秋の日の暮れ易さを、素直な自然観照で詠んでいる。秋草のやさしさと、それに置く光を捉えた感覚が新鮮だ。(高橋正子)
■10月20日(水)
※該当作品なし
■10月21日(木)
★玻璃戸拭き終え秋の空存分に/山中啓輔(信之添削)
玻璃戸しっかり拭き終えると、玻璃戸という隔てが無くなったように、秋の空が、直に、しかも存分に自分のものにできる。「秋の空」の感覚、秋の季節をよく捉えている。(高橋正子)
■10月22日(金)
★橋に見る水きらめくは溝蕎麦に/柳原美知子(正子添削)
そんなに大きくなし橋であろう。橋の上から見ると、川の水がきらきら光り、溝蕎麦の花を輝かせている。田園の澄んだ水、澄んだ空気の中まで感じさせてくれる。(高橋正子)
■10月23日(土)
★秋澄むや新築現場の杉の香に/桑本栄太郎(信之添削)
新築の現場に行くと、新材の匂いがする。そのなかでも杉の香りが高くしていると、辺りが澄む感じとなる。「秋澄む」である。(高橋正子)
★薄立つ高さよ向こうの山よりも/多田有花(信之添削)
小高い丘などに登ると、薄が向こうの山よりも高く立っている。見晴らしのよさにも秋の深まりがある。(高橋正子)
■10月24日(日)
※該当作品なし
■10月25日(月)
★秋深き山道薪の高々と/小西 宏(信之添削)
やがて来る冬に備えて、薪が山道に高々と積まれているのを見ると、「秋深し」の情感が高まる。(高橋正子)
★月明るし靴音立てて帰り来ぬ/後藤あゆみ
澄んだ月夜に靴音を響かせて家に帰ってくる。月が明るいことのうれしさである。(高橋正子)
■10月26日(火)
★窓開ければりんりんと朝寒の風/迫田和代(正子添削)
窓を開けると、もう朝の風が寒い。風も心身も「りんりんと」する。(高橋正子)
■10月27日(水)
※該当作品なし
■10月28日(木)
★蔦曳けば数多揺れけり烏瓜/後藤あゆみ(正子添削)
烏瓜の朱の色は、枯れゆく野のなかにあって、目をひく色である。手繰り寄せようと蔦を曳くと、たくさんの烏瓜が揺れる。その驚きようがたのしい。(高橋正子)
■10月29日(金)
★鳶一羽色無き風を正面に/多田有花
鳶が真正面からの風を受けて滑空するようすは、見ていて爽やかで大いなる気が湧く。色無き風が音もなく滑空する鳶にふさわしい。(高橋正子)
■10月30日(土)
★鵙鳴いて玻璃くっきりと今朝の空/藤田洋子
キチキチと鋭く鳴く鵙の声にこたえて、よく磨かれた玻璃に、抜けるような青空が見える。自分の内なる温みに対して、外には、鋭い鵙の声と、すっきりとした空の青がある。(高橋正子)
■10月31日(日)
※該当作品なし
※該当作品なし
■10月17日(日)
★花束にして子が持ちし赤のまま/後藤あゆみ(正子添削)
赤のままは、ままごとのご飯から由来する名であるが、子が作ったその花束は、かわいいだけでなく、良き時代へのノスタルジックな雰囲気をもっている。それが表現されて、一味違う句になった。(高橋正子)
■10月18日(月)
※該当作品なし
■10月19日(火)
★秋草に午後の光のはや失せる/多田有花(正子添削)
秋の日の暮れ易さを、素直な自然観照で詠んでいる。秋草のやさしさと、それに置く光を捉えた感覚が新鮮だ。(高橋正子)
■10月20日(水)
※該当作品なし
■10月21日(木)
★玻璃戸拭き終え秋の空存分に/山中啓輔(信之添削)
玻璃戸しっかり拭き終えると、玻璃戸という隔てが無くなったように、秋の空が、直に、しかも存分に自分のものにできる。「秋の空」の感覚、秋の季節をよく捉えている。(高橋正子)
■10月22日(金)
★橋に見る水きらめくは溝蕎麦に/柳原美知子(正子添削)
そんなに大きくなし橋であろう。橋の上から見ると、川の水がきらきら光り、溝蕎麦の花を輝かせている。田園の澄んだ水、澄んだ空気の中まで感じさせてくれる。(高橋正子)
■10月23日(土)
★秋澄むや新築現場の杉の香に/桑本栄太郎(信之添削)
新築の現場に行くと、新材の匂いがする。そのなかでも杉の香りが高くしていると、辺りが澄む感じとなる。「秋澄む」である。(高橋正子)
★薄立つ高さよ向こうの山よりも/多田有花(信之添削)
小高い丘などに登ると、薄が向こうの山よりも高く立っている。見晴らしのよさにも秋の深まりがある。(高橋正子)
■10月24日(日)
※該当作品なし
■10月25日(月)
★秋深き山道薪の高々と/小西 宏(信之添削)
やがて来る冬に備えて、薪が山道に高々と積まれているのを見ると、「秋深し」の情感が高まる。(高橋正子)
★月明るし靴音立てて帰り来ぬ/後藤あゆみ
澄んだ月夜に靴音を響かせて家に帰ってくる。月が明るいことのうれしさである。(高橋正子)
■10月26日(火)
★窓開ければりんりんと朝寒の風/迫田和代(正子添削)
窓を開けると、もう朝の風が寒い。風も心身も「りんりんと」する。(高橋正子)
■10月27日(水)
※該当作品なし
■10月28日(木)
★蔦曳けば数多揺れけり烏瓜/後藤あゆみ(正子添削)
烏瓜の朱の色は、枯れゆく野のなかにあって、目をひく色である。手繰り寄せようと蔦を曳くと、たくさんの烏瓜が揺れる。その驚きようがたのしい。(高橋正子)
■10月29日(金)
★鳶一羽色無き風を正面に/多田有花
鳶が真正面からの風を受けて滑空するようすは、見ていて爽やかで大いなる気が湧く。色無き風が音もなく滑空する鳶にふさわしい。(高橋正子)
■10月30日(土)
★鵙鳴いて玻璃くっきりと今朝の空/藤田洋子
キチキチと鋭く鳴く鵙の声にこたえて、よく磨かれた玻璃に、抜けるような青空が見える。自分の内なる温みに対して、外には、鋭い鵙の声と、すっきりとした空の青がある。(高橋正子)
■10月31日(日)
※該当作品なし