こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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手術をしても原因を特定出来ず

2022年10月20日 | 診療日記

数年以前に来院してきた患者さんの症状と治療例です。

来院時には右手が手首から下垂して背屈が出来ず、母指から中指までの痺れと感覚麻痺があり、明らかに橈骨神経麻痺の症状をしていました。

まずは、腕神経叢の出口である頸椎を見ると頸椎の骨切り術の痕跡があり、どうしたのかと聞くと2年ぐらい前に首が回らなくなり整形外科で手術を受けて首が回るようになったので、今回右手の感覚がなくなり手首から垂れ下がる状態になったので、前回の病院の診察を受けて今度は肩から肘までの手術を受けたが、どこで橈骨神経の圧迫があるのか特定出来ず経過観察となり手術前と変わらないので、当院のホームページを見て来院したとの事でした。

整形外科で頸椎から肘までの手術で橈骨神経走行路の確認しているので、当院では肘から遠位部への検査と治療を行う事にしました。

鍼や手技での治療を週1回のペースで半年ほど過ぎた頃に、手首の背屈が出来る様になったが、母指の動作がぎこちなく、その頃、病院から「神経の回復が遅いので、肘から手首までの手術をしてみないか」と言われたので、どうしたら良いかと相談がありましたが、「上腕の手術をしても原因を特定が無いのに新たな手術で特定出来れば良いが、時間とお金の無駄では無いかと」アドバイスをし、それから3ヶ月程で母指と示指でOリングが出来る様になりました。

その後も超音波治療も取り入れて、初回から1年ほどで手首と各指の動きと知覚もほぼ改善せれてきましたのは患者本人が根気よく治療に専念して下さったので、良い結果が現れたと思います。  その後も最後まで不満が残っていた母指の屈曲角度も、本人が納得するに至り治療終了まで1年9ヶ月程かかりました。

 


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