こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る22

2017年05月11日 | 日記


東医宝鑑 内景篇(内科)
 虫(3)
五、寸白虫寸白虫は色が白く、形は扁正で腸胃の中にあって、
ときたまひとりでに出て来る時もあるが、筋力と精気を消耗させ碧金散を使う。

碧金散    寸白虫を治す。
    処方 苦練根一両、鶴虱・檳榔・使君子肉・青黛角五銭、麝香二銭半を
       作末し、大人は二銭、小児は半銭を空腹時に猪肉の煮た水で調服する。

六、応声虫
話をすると咽喉の中で声がきこえ、互いに応じるので応声虫とう。
板藍汁一杯を三回に分けて飲む。

七、狐惑虫……… 傷寒門参照
八、消渇虫……… 消渇門参照
九、痔瘻虫……… 後陰門参照
一〇、すべての瘡…諸瘡門参照
一一、歯虫……… 牙歯門参照

一二、労瘵虫
労瘵を一名伝尸病というが、人が死んだあと、親族に伝染するので伝尸病と名付けられている。
 また、伝症ともいうが、その病気は上から下に伝わり、症勢は前の人と同じなので症といい、
また、屋伝・服伝・会伝などがあり、また傍の人伝染させて惨禍を起こす。
瘵虫の形は蜣蜋に似、またネズミにも似、また紅絲馬尾に似て、その起因は血気の未定な
少年時期に酒色におぼれ、その熱毒がつもって異物と悪虫を生成させ、臓腑と精血を喰はれ、
変化していろんな怪奇な物体になったもので、その傍にいる人は伝染される。
だから気虚するか、腹の空いたときには絶対に瘵の患者に近寄ってはならない。

十三、すべての虫の治療薬
いつも殺虫薬を製剤するという言葉を伝ってはならない。
万一そのような言葉をしゃべったら虫は下走するということは実験すみである。
虫は腹の中にいながら、子母相生してだんだん増えていくので、その根本を絶滅せねばならむ。
木香三稜散・下虫散・追虫積散・妙応散・七転霊応丹・万応丸・遇仙丹・追虫丸・
万病解毒丹(処方後述)・五仙丸を使うと良い。
瘵を治すには、まず虫を殺しその根本を絶滅すべきであり、第二は虚を補ってその真元を
回復させることである。 万一病勢がすでに激しいと、治療は不可能で、ただ伝染するの
を防ぐ方法しかない。 労瘵は陰虚と痰と血を主とする病で、四物湯に炒黄柏・竹瀝・童便・
薑汁を加えて使う。 労瘵と伝尸は咳嗽・喀血し日ごとに痩せてくるが、三拗湯を飲み、
次に蓮心を使うと万に一つは救われる。
労瘵の殺虫に太乙明月丹・天霊盖散・紫金錠子・五技散・神授散を使い、
補虚には瓊玉膏・紫河車丸・疑神飲子を使う。

木香三稜散  腹中の虫があって、顔が黄色いのに使う。
    処方 黒水牽子お半生班炒にし、頭末取って五銭、大黄三銭、大腹子・檳榔・雷丸・
       錫灰醋炒・三稜煨・蓬朮煨・木香二銭、を作末にして毎三銭を肉汁で呑み込
       み、蜜で調下する。

下虫散    腹中の諸虫を治す。
    処方 使君子肉・檳榔各一銭、大黄五分を作末して苦練根煎じた湯で調下する。 

妙応丸    虫がつもった症を治す。
    処方 檳榔一両二銭、黒水牽頭末三銭、大黄・雷丸・錫灰・蕪荑木香・使君子各一銭
       を作末し、葱白の煎じた湯で呑み下す。寸白虫は石榴根皮の煎じた湯で呑み
       下し、小児は一銭、または五分を飲ませると良い。

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