抄出 安藤のどか
裏切られし痛みのごとく軒先のやよいの氷柱今だ冷たく 杉本 光
風冷ゆる皐月の昼をチューリップ花閉ぢて揺るる誰を待つらむか 正木 恵美
陽を浴みて散りゆく花びら散りてなほ色鮮らけし老樹の桜 森 稚枝
告げたきこと問ひたきことの余れるをすでに亡きかもさくら咲き終ふ 橘 幹子
干し草の匂い僅かにただよわせ帰り来し夜の秘事思いおり 反怖 陽子
裏切られし痛みのごとく軒先のやよいの氷柱今だ冷たく 杉本 光
風冷ゆる皐月の昼をチューリップ花閉ぢて揺るる誰を待つらむか 正木 恵美
陽を浴みて散りゆく花びら散りてなほ色鮮らけし老樹の桜 森 稚枝
告げたきこと問ひたきことの余れるをすでに亡きかもさくら咲き終ふ 橘 幹子
干し草の匂い僅かにただよわせ帰り来し夜の秘事思いおり 反怖 陽子