下手のチェロ好き

気づけばチェロ歴7年目に入った、アラフォー女子。
上達しない理由を息子や仕事のせいにする、言い訳日記です。

スーパーチェロアンサンブル

2009-06-02 00:08:45 | cello
トウキョウ
(携帯から打つと、題名の字数に制限があるものですから…すいません。)

家の近辺では降っていなかったのですが、三鷹に近づくなり、大雨。
バスの中でお会いしたhideoさんと語らいながら、会場へ。
素面だとなかなか曲に入り込めない私、医者から飲酒の許可が出ているのを幸いに、開幕前にまず一杯。

この一杯と、前から5列目の好位置のせいか、いつもの観察モードに入り込む事なく、ゆったり聴くモードに入る事が出来た。
2曲目、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」に至っては、悲しい、悲鳴のような慟哭に、何度となく涙腺が崩壊しそうになる。
その一方で、「この曲、ピアノ譜ばらしたら、チェロアンサンブルいけるなあ」と、編曲の野望がムラムラと沸き上がる。
マーラーの「アダージェット」も、ヨハンシュトラウスの「美しく青きドナウ」もとにかく美しく、すっかり脱力。

(コンサートの感想は私の拙い文章では伝わりづらいと思いますので、それは上手な方におまかせして、以下は煩悩のままに綴ります。
仕事終了後の、異常なテンションのままに書き綴ってます。
お見苦しい点は、ご了承ください。)

観察モードでなかった私ですが、どうしても目で追ってしまう彼の人が、ステージにいました。

桐朋のグランドチェロ以来、ファンになってしまった彼。
金子鈴太郎さんです。
笑みを浮かべながら、実に楽しそうに、軽やかに弾くんです。
それは今度のコンサートでも健在で…
他にも上手な方はいっぱいいるのに、どうしても目がいってしまうのです。
あんな風に弾けたら…理想です。

コンサート終了後、hideoさんと歓談していると、出演者の方々がロビーにいらっしゃいました。
え、え~、そんなサービスが…うれしい。
彼の人を探します。
黒いシャツの彼を発見、ジリジリと近づいていきます。
ハイエナな私はこのチャンスを逃しません。
「あ、あの、ファンなんです。握手してください」
…全然気の効いた事を言えない私。
鈴太郎さんは、そんな私に握手してくださいました。
「笑みを浮かべながら、楽しそうに弾いてらっしゃって、金子さんの弾き方はすごく余裕を感じます」という私に、「いえ、全然余裕なんかないんですよ」と鈴太郎さん。
会場で買ったCDにサインしていただこうとするも、手が震えてケースが開けられない私からCDを受け取り、サインをしてくださいました(お気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが、スーパーチェロアンサンブルトウキョウのCD~クァルテットよりナイーブに、オーケストラよりダイナミックに!~に金子鈴太郎さんは参加しておりません。。)。
この時ペンを貸して下さったhideoさん、本当にありがとうございました。

アドレナリン大放出の後の脱力と放心の中、幸せいっぱい胸いっぱいで、頭の片隅で晩御飯のメニューを考えながら、家路を急いだのでした。