華撃団 ブログ (かげきだん)

埼玉のよさこいチームです
仲間を信じて前へ進む事を決め       
気持ちも新たに「華撃団」と改名しました

思いを伝える

2010-04-02 23:23:35 | 日常
コミュで見つけた ちょつと素敵な話

昔 ある村に それはそれは
たいそう意地っ張りな男の子が おったそうだ

その男の子は とにかく意地っ張りで
自分の気持ちを素直に伝える事が 誰にもできなかった

けれど本当は優しい男の子

自分が傷つく事を 1番恐れていたのだった・・・

そんな男の子の心の中は いつも淋しかった・・・

本当は“ありがとう” を言いたいのに・・・

本当は“ごめんなさい” が言いたいのに・・・

ただただ 皆と一緒にいたいのに・・・

自分の気持ちを うまく言葉にだせないだけなんだ

そんな男の子は いつも笑顔で“ありがとう” を言う女の子に恋をしていた

男の子はいつも遠くから 女の子を見ていた

女の子の笑顔を見ていると なんだか温かい気持ちになった

そんなある日 女の子が1人で泣いていた

女の子の周りには いつもたくさんの人がいるのに・・・

今日は1人で泣いていた

それを見た男の子は とても心配になり声をかけた 「何泣いてんだよ」

男の子が ぶっきらぼうに話しかける

はっとした女の子は 「なんでもない」 と涙を拭きながら答える

「なんでもなくて泣くなんて お前 バカじゃん」 そっぽを向きながら言う男の子

「えへへ 私バカかも」 一生懸命 笑顔を作る女の子

男の子は 毎日女の子を見てきたから その笑顔が偽りだと すぐにわかった

だから男の子は それ以上何も言わなかった

女の子もまた何も言わなかった 2人は ただ黙って時を過ごした


それからの2人は時々会っては たわいのない話しで笑い合い 毎日を過ごしていった

相変わらずぶっきらぼうな男の子 隣で笑う女の子

けれど女の子の笑顔は 本当に幸せそうだった


そんなある日 女の子が男の子に セーターを編んでプレゼントした

季節外れのセーターは 女の子が一生懸命編んだものだと すぐわかるくらいヨレヨレで

けれどすごくフワフワしていた

少し照れ笑いで渡す女の子 男の子はすごく嬉しかった すごく嬉しかったのに

「なんだよ  こんなの着れるわけないだろ それに 季節外れじゃないか
 こんなのいらないよ」 と言って 受け取らなかった

「そぅだよね ごめんね」 そう言いながら 悲しそうに笑った女の子は

セーターをしまった・・・

男の子は 女の子の悲しく笑った顔を見て 胸の奥が ズキッと鳴ったのを感じた

そんな気まずい雰囲気のまま 家に帰った2人

家に着いた男の子は 女の子の悲しく笑った顔が 頭から離れなかった

後で謝りに行けばいい そう思いながら眠りについた


それから 何日かたって 男の子は女の子に謝ろうと思い 女の子の家を訪ねた

けれどそこには 女の子の眠りについた姿があった

女の子はたった今病との闘いに 終止符を打ったところだった・・・

その寝顔はとてもキレイで 静かに微笑んでいた

そしてその横には あのヨレヨレのセーターが 置いてあった

男の子が来たら渡してほしい そして“ありがとう”を 伝えてほしい と言いながら

永遠の眠りについたのだという・・・

それを聞いた男の子 男の子は涙が止まらなかった

なんでこんな自分に “ありがとう” を言ってくれるのだろう

なんであの時 素直に“ありがとう”を 言えなかったのだろう

なんであの時 “とても嬉しい”と 伝えなかったのだろう

なんであの時 セーターを 受け取らなかったのだろう

なんで あの時・・・ なんで あの時・・・

男の子はこの時初めて 後悔というものを知った

うずくまり ボロボロ ボロボロ 泣いている男の子の背中に

セーターがフワリと覆いかぶさる

まるで 女の子に 抱きしめられているかのように

女の子は全部わかっていたのだ 自分の命が短い事を

この先男の子と 時を共に過ごせない事を

そして 男の子が必ず謝りに来る事も

だから 木枯らし吹く季節に このセーターが 自分の代わりとなり

男の子に温もりを与えられるよう

そんな思いを込めて 編んでいたセーターなのだった

それからというもの 男の子は意地をはる事をやめた

その時感じた思いを きちんとその時に 伝えるようになった

今 この時は 二度と返ってこないと 知ったから

伝えたい思いを 伝えたい時に伝えないと 後悔すると知ったから

そして今というこの時間には 限りがある事を知ったから

木枯らし吹く季節 男の子は あのセーターに身を包み 女の子の温もりを感じながら

毎日を温かく過ごしていた

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

今は今この時しかない 時が過ぎれば それは全て過去になる
だから伝えたいと思った気持ちは 今その時に伝えよう

大切な人が明日もまた あなたの隣にいるとは 限らないのだから

みんなの今この時が 幸せでありますように

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