自然は合理と美しさの塊、人の手では・・・
帰りの座席D60は、ジャンボジェットの最後部の席だった。同列の隣の老婦人はアメリカかに帰化された方で、今年は今回でこの席は二度目です、運が悪いですと嘆いていた。この席は後ろの壁にさえぎられ、リクライニングシートを倒すことの出来ない不便な席なのである。ところが、小生には大変ラッキーな席だった。隣は乗務員の専用席、お陰で入社二年目の親切な美人乗務員と会話ができ・・・ラブロマンスは無理だったが結構暇つぶしの時がもてた。
沖縄県は長寿世界一、何と百歳以上の長寿者が千人近い、九十歳のこの名物オバアは、まだ現役で一升瓶を頭に載せて踊る芸の持ち主・・・長寿の秘訣は、との質問に・・・まだ若者の内ですからとの返答には参った。この笑顔に、その秘密があるらしい。小生、ボケ老人などと言ってはいられない。
沖縄の植生は本土と明らかに違う、タコの木やアダンもその一つ。タコの木に初めて出会ったのは、マリアナ諸島のロタ島で、従兄弟がホテルを経営しており、彼の進めもあり新婚旅行はここに決まった。パイナップルの様な実がいっぱいぶら下った、大きな木に登り、素手でこの実を取ってきたのを覚えている。三度目に、この島を訪れた時、硬い殻を割り、中からシイの実の様な味の種を食べたことがある。パンの実、ヤシガニ、フルーツバット〔大蝙蝠〕大トカゲ、も食べさせられた、懐かしい思い出がある。