ここのところ、コーピング思考基礎講座を受けた後、自分の復習のために講座の内容を記事にしていて、それがまた東京、福岡、大阪で受けていらっしゃる方の一部にも自分の復習にもなると喜んでいただけていて、それはそれでいいのですが。
でも、あの報告で、この講座の凄みは伝わらないというジレンマを感じてはいるんですよね。
だって、たとえばABC理論とか、そのあとまだDEがあったよ、とか、そういうことは本を読めばわかる知識かもしれない。
もちろん、そこのDというのは、英語では「反論」という意味の単語が使われているけれど、それはむしろ「提案」のほうが日本語の語感に近いとか、それは親友にアドバイスするつもりで考えたらうまくいく、という話は素晴らしい内容でしたが、なんか、それだけじゃないんだよなあ、ゆかり先生の凄さは、伝わらんなあ、と思ってしまう。
本で一生懸命勉強してコーピングの知識が豊富な人だったら、よけいに受講したらいいんじゃないか。
コーピング思考基礎講座(4) 感情には一次感情(ABC)と二次感情(DE)がある。二次感情は変えられる。
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コーピング思考のイントロダクション講座を受けて、基礎講座に進もうとどうして決めたかというと、城ノ石ゆかり先生の立ち姿が素晴らしかったんですね。
『確信』がある、という感じ。
コーピングや認知行動療法を物凄く勉強されていて、それがエステの現場での場数の踏み方が半端ないこともあって、理論が経験で裏打ちされている。その後の企業研修などでさらに経験を増している。
だから、受講生が今どういうところにいるか、何に詰まっているか、気づくことができる。
受講生の反応や質問に対する反射神経が異常に早い。間髪入れずに答えが出てくる「引き出し」の多さ。
そういうゆかり先生のトレーナーとしての凄さを実感して、比較的長期の基礎講座に進むことを決めたのは、2時間のイントロダクション講座の、開始後まだ20分くらいの頃だったと思います。
でも、これでもまだ城ノ石ゆかり先生の凄さの説明の半分くらいじゃないのだろうか。
昨日の第三回講義は大阪ABクラスで行われたんですが、そこであるワークとその振り返りがありました。
ワークの詳細は受講して確かめてほしい気がするんですが、その中でこういう分かち合いがありました。
自分の双子の妹さんが結婚するんだけど、というか実はもう入籍を済ませていたんだけど、長女の自分は姉としてそんな報告は受けていなかった。
結婚したら、関西から東海地方に行ってしまうというのも初耳だ。
妹はまだ、夫になる人と二人で挨拶にも来ない。
結婚式で初めて会うことになるのか、そんなの許せない、自分を軽んじているからもう結婚式なんかに出てやるもんかとLineで書いてしまったところだという話でした。
私はこの話を聞いていて、
「この方は、さっき、普段から人から侮辱された時には許せず激昂してしまうとおっしゃっていたんだから、このお話でも妹さんから『軽んじられた』と感じて怒りを覚えた、その自信のなさなのか、自己肯定感の低さなのか、そこのBeliefが問題なんだろうな」
と思ったわけです。
ゆかり先生もこれからそのことを扱うだろうな、と思った。
そしたら、ゆかり先生がその女性に言ったの。
「・・・さんは、本当に妹さんが大切なんですね」
「妹さんがお嫁に行くのがとても心配なんですね」
と。
そしたら、その参加者の女性が
「そう、どこの馬の骨ともわからない男と結婚して、そいつが妹を幸せにしなかったら絶対に許さない。」
と答え始めたんです。
私は内心で、
「えええええええええええ!!!!?」
と叫びましたね。
そこなの!?そこなんですか!
お姉さんは妹さんが遠くにお嫁に行くことになるのも心配なんですって。
妹さんのことを心から愛していて、その幸せを願い、その身を案じていたんですね。
だから、報告に来てほしかった。
これから一生を共にする男性と会っておきたかったんです。
もう、全然気づかなかった。
ずっとやり取りを聞いていたけど、
「妹さんのことが本当に大切なんですね」
って言葉が出てくるような、そんな情報というか、兆しは全くなかったはず。
あとから何度反芻しても、あの時、あの状況で、どうしてゆかり先生がお姉さんの真情を言い当てたか、ついにわからないんです。
いまだに。
そこが。
城ノ石ゆかり先生の凄さなんですよ。
なんかが降りてきてんじゃないのか的な。
で、一人一人、ワークの振り返りが進んでいき、最後が私の番でした。
「私はダメな人間です。世の中の人はちゃんとやっている人たちです。私は完全であらねばならない」
「私は必ず失敗する人間です。世の中の人はちゃんとやっている人たちです。私は完全であらねばならない」
これは、これまで二回の講座を受けている中で気づいていたのですらすらと出てきていました。
しかし、自分の番に回る直前に、はっと自分の頭に出てきたのは
「自分はすごい人間です。世の中の人たちはたいしたことない人たちです。私は完全でなければならない」
真逆の感情なのに、結局どっちにしても完全じゃないといかんのかい。道理で疲れるわけだよ。
そういう言葉が私の中から出てきたことをゆかり先生に話すと、彼女は静かにこう言いました。
「とくちゃん、劣等感を持たない万能感は幼児性のあらわれです。自分にできないことがあることを知り、それを受け入れるのが人としての成熟です」
そして、私はこの言葉がとても好きです、と語りだしたのが
「神様、私にお与えください。
自分に変えられないものを受け入れる落ち着きを。
変えられるものは変えていく勇気を。
そして、二つのものを見分ける賢さを」
えええええ!?ここでそれが出てくるの!!!!
これは、アルコール依存症の人たちの自助グループ、AA(アルコホーリクスアノニマス。無名のアルコール依存症者たち)がミーティングをするときには必ず使うハンドブックに載っている「平安の祈り」。
そして、一夜明けて、気づいたんです。
ああ、自分は子どもの頃の万能感が欲しくて、いや、万能感のあったころの自分と今の自分との間の欠落の部分を埋めたくて、酒が必要だったんだろうな、と。
小学校に上がったころの自分は勉強ができて頭が良くて、スポーツができて、背が高くて顔もよくて、なんで自分はこんなに幸せなんだろうと思っていた(あああああ、読まれたくない)。
酒を飲めば少し「背が高くなった」ような気持ちになれる。人と楽に一緒に居られる。豪放磊落な自分でいられる。時間が速く過ぎていく。
人にこう見られたいという自分でいられる。
だから酒が必要だったんだ。酒に溺れた。
よく、タイムマシーンに乗って、いつの時代に戻れば自分は満足できるだろうと妄想していた。
あの事務所を開設する前か。いや、そもそも弁護士になる前か。結婚する前か。いやいやあの深く傷つけた人と出会わなければよかったんだから、可哀想なことをしたんだから、あの前に。
時をさかのぼることなんて決してできないとわかっているのに、妄想に駆られて、妄想に逃げ込んでいた鬱の日々。
それは10歳にもならない頃の万能感を追い求めていたんだ。
なんという不毛な。なんという幼児性。
灘中に入って、上には上がいるとわかって何かを諦めた、あの前の頃へと。
まさか、自分が子どもみたいに万能感を求めているなんて、そんなバカなことに気づくことができるわけもありませんでした。
だから、完全であらねばならなかったんだ。
「完全」と比べてしまったら、満足感も、達成感も、安心感も、幸せもあるわけがない。
自分が万能感を求めているということに気づけただけで、本当に楽になった。
どうして、ゆかり先生から僕に対して、万能感は幼児性の表れだという言葉が出てきたんだろう。
それは、私が完全であらねばならない、と自分のBeliefを口に出したからだとしても、どうして選りによって、ゆかり先生から「平安の祈り」が?
人間を超えた大きな力が彼女の口を借りて語りだしたとさえ思えるような、そんなスピリチュアルな、霊的な瞬間だったのです。
心底驚きました。
これが私の、今のところ感じている、城ノ石ゆかりと言う人、この講座の凄さです。
他の人はまたほかの感じ方をしているんじゃないかと思います。
私から見て、そんな感じです。コーピング思考基礎講座。
私が参加して感じていることは、本を読めば得られるものとはまるで違う。
ちょっと伝わったかな。
別の地方で受講している方が「日本のマザー・テレサ」だと書いておられるのを見て、思わず、
「なら、俺は日本のダライ・ラマだ」
「マザー・テレサと言うより日本のテレサ・テン」
と思わず言ってしまった、これが俺の万能感!?
持ち上げるとどうしても落としたくなるのが関西人の性なんです。
ゆかり先生、すみません!
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城ノ石ゆかり | |
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酒を飲んでいるというよりも、もはや金属製のジョッキを呑み込もうとしているかのような勢いだ。