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「自分が源泉」ファシリテーター、4nessコーピングインストラクターである弁護士徳岡宏一朗のブログです。

アメリカの受刑者チームがハーバード大にディベートで勝利! 「彼らは本気でよくなろうとしている」

2015年10月14日 | 自分が源泉

 

  ハーバード大学は、ご存知の通り、大統領や著名な経営者を多数輩出した名門中の名門大学です。

 このエリート集団に、東ニューヨークのバート刑務所の受刑者ディベートチームが2015年9月18日に挑戦し、見事勝利を収めました。


 受刑者チームにとって、準備は簡単なことではありません。

 受刑者たちは調査にインターネットを使うことが認められておらず、本や記事を閲覧するには申請して、刑務所の管理部門の許可を受けなければならず、手続きに数週間かかることもあるのだそうです。

 しかし、このディベート部は、2014年春に活動を開始したばかりなのに、これまでにウェストポイント士官学校やバーモント大学といった強豪を次々と打ち破ってきました。

 

さらに皮肉なことに、ディベー

ト大会で受刑者たちは

アメリカの公立学校は不法移民などで書類のそろわない児童の就学を拒否する権利をもつべきかどうか

という、自らにも関わりのあるテーマで

「公立学校は拒否できる」

という立場で討論しなければなりませんでした。

 

 しかし、彼らは

就学を拒否できなければ、クラスあたりの人数が過剰になったり資金不足で満足な教育が行えなくなる可能性が高くなる。

 受け入れを義務でなくすればNPOやその他の組織が介入する余地が生まれる

と主張を展開し、ハーバードの反論をはねのけ勝利しました。

 ハーバードチームは受刑者チームについて、よく準備をしていたことや予想外の論法を採用したことが強く印象に残ったと語り、シカゴ出身の3年生アナイス・カレルさん(20)は、

「不意を突かれた」

と言っています(笑)。

 

 バート刑務所は、2001年から希望する受刑者に大学教育を与えており、これまでに300人が受刑中に学位を取得しました。

 これら卒業者の再犯率は2%と、州平均の40%と比べて劇的に低い水準となっているそうです。

 彼らのコーチのレジスター氏によると、ハーバード大学との対決後初めてのチームの会合で、受刑者たちは2時間をかけて自分たちの主張の出来栄えを批判し、提示すべきだった根拠を分析したそうです。

 レジスター氏は言っています。

「彼らは本気でよくなろうとしている」

 教育刑とか「罪と罰」、人の可塑性・可能性と言ったことを考えさせてくれる話ではありませんか。

 

 

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受刑者とハーバード大生、ディベートで対決 第2のチャンスで更生支援


討論でハーバード大生に勝った受刑者、反響に驚く

討論でハーバード大生に勝った受刑者は反響に驚いている

Photo: Peter Foley for The Wall Street Journal 

 

 最大級の警備が敷かれたニューヨーク州の刑務所で先月18日、3人の受刑者がハーバード・カレッジ(大学過程)の学生とディベートで対決し、勝利を挙げた。このとき、受刑者たちはただ、ディベートで勝負して、刑務所内の教育の力を示したかっただけだったと語った。

受刑者とハーバード大生、ディベートで対決 第2のチャンスで更生支援 

 そのあとのことは全く考えていなかった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が受刑者チームの勝利を紹介した記事はソーシャルメディアで人気を呼び、世界中で報道された。映画化の権利についての映画プロデューサーからの問い合わせも相次いだ。

 受刑者はインターネットを利用できず、ツイッターが登場する前に刑務所に収監された受刑者も多い。受刑者たちにディベートを指導したコーチのデービッド・レジスター氏は「彼らは世界が自分たちの記事にこれほど関心を持っていることに非常に驚いている」と話した。

 レジスター氏によると、それ以上に意味があったのは、「彼らの家族が彼らのことをどれほど誇りに思っているかに気付いたことだ」。

 ディベートに参加したある受刑者はおいが学校で自分のことを自慢していると聞いて感動したという。

  ディベートの勝者が所属しているのはイースタンニューヨーク刑務所のディベートチーム。約20人のメンバーはバード・カレッジ(ニューヨーク州アナンデー ル・オン・ハドソン)が実施する受刑者向け大学教育プログラム「バード・プリズン・イニシアチブ」を通じて学位取得に向けて勉強に励んでいる。このプログ ラムにはニューヨーク州全体で約300人が参加、厳しい大学教育を受けている。

 デュジュアン・タトロ受刑者(29)は暴行罪の刑期が明けたら大学院で分子生物学を学びたいと考えている。タトロ受刑者は雄弁なハーバード大チームに勝利して感動したと話した。学生たちを見て「こてんぱんにやられる」と思ったそうだ。

 故殺罪で有罪判決を受けたカルロス・ポランコ受刑者(31)はディベートが終わって「ほっとした」と話す。宿題の遅れを取り戻すことができるからだという。



 ハリウッドは受刑者たちの勝利を見逃さなかった。近く退任するダンカン教育長官は先週、短文投稿サイトのツイッターに「誰かがこの実話を映画化すべきだ」と投稿した。

受 刑者とハーバード大の学生のディベート対決はある映画撮影チームによって撮影されていた。映像はドキュメンタリー映画として2018年に公開される予定 で、仮のタイトルは「College Behind Bars(鉄格子の中の大学)」。監督はリン・ノビック氏が、製作責任者はケン・バーンズ氏が務めている。

インターネットに書き込まれた読者の反応はさまざまだ。生産的な市民になろうと決意した受刑者に同情する声もあれば、米国で収監されている受刑者数の多さに対する反感や、凶悪犯に無料の大学教育を提供することへの批判もあった。

ハー バード・カレッジ・ディベーティング・ユニオンのドルーバ・バート氏は7日に電子メールに寄せ、メディアの注目に驚いたと述べる一方、ディベート対決が 「受刑者に関する固定概念が変わるきっかけとなり、いかにして更生や再犯率低下に取り組むかについての議論に貢献すればいいと思う」と記した。

受刑者が注目されるのは殺人などの犯罪の被害者家族にとっては耐えられないという批判の声もある。コーチのレジスター氏は、受刑者たちは若いときに大変な過ちを犯したが、もう以前の彼らではないと語る。

バー ド・プリズン・イニシアチブのエグセクティブ・ディレクター、マックス・ケンナー氏は私的な資金で運営されている同プログラムへの寄付が急増したと語る。 プログラムの卒業生は医療サービスやカウンセリング、電子機器のリサイクルの仕事に就き、1人はイェール大学神学校で学んでいる。

受刑者 たちは監房や運動場、食堂で時間があればいつでもディベートの練習をしたと話す。ハーバード・カレッジの学生と対決する日の朝、何人かが子どもの頃に一生 懸命勉強しなかった理由について語った。1人は授業中にやる気がでなかったと言い、別の1人は規模の大きな中学校に転校したら心細くなり、仲間からの圧力 で問題を起こしたと語った。

ある受刑者はこう言った。「バード・カレッジでの勉強を始めるまで、もっと意味のある人生を送る能力が自分にあることに気付かなかった」。

審判団が受刑者に肩入れしたのではないかと疑問を投げかける人もいる。受刑者チームは2対1で勝利した。

審判団のメンバーだったコーネル大学のディベートコーチ、リンゼー・ビング氏は受刑者チームがより説得力のある主張をしたと語った。単に受刑者チームを勝たせるのは「彼らにとっても、彼ら努力に対してもずいぶん失礼だ」。

ディ ベートで受刑者チームは「公立学校は不法滞在の学生の入学を拒否する権利を持つべき」との立場を取らなければならなかった。コーチのレジスター氏による と、ハーバード大学との対決後初めてのチームの会合で、受刑者たちは2時間をかけて自分たちの主張の出来栄えを批判し、提示すべきだった根拠を分析した。

レジスター氏は言う。「彼らは本気でよくなろうとしている」

By LESLIE BRODY

 

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