東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

1922年のカラヴァッジョ(3)

2010年07月19日 | カラヴァッジョ

以上の記載は、手元の展覧会CATALOGO SECONDA EDIZIONE に基づくものです。

本CATALOGOは、ネットでイタリアから購入しました。
さすがに80年以上前の本です。
背表紙は透明セロテープで補強してますし、かなり焼けてます。
何よりも液体をこぼしてしまったようでして、ページにその染みがついています。ページとページがくっついてしまった跡も残っています。
その分安く手に入れられたということでしょう。

CATALOGOの内容です。

最初に展示会場となったピッティ宮殿の簡単な部屋の配置図が載っています。
27部屋が1階、21部屋が2階に位置しています。

次に、各部屋にどの画家の絵が展示しているか、簡単に記載しています。

それから176ページにわたっての展示作品の紹介。
最初に画家名と画家の紹介。それから作品名と所蔵先。
それ以外の情報、例えばサイズだとか、材質だとかといった情報は一切なし。
当然、当時と今では所蔵先が変わっている作品(特に個人蔵であった作品)もあるでしょう。
不幸にも焼失した作品もあります。行方不明となった作品もあるでしょう。
したがって、絵の特定はかなり難しいです。

最後に、112点の作品が白黒写真で紹介されています。
カラヴァッジョ作品群からは、次の7点が載っています。
1 聖母の死
2 聖マタイと天使
3 聖パウロの回心
4 蛇の聖母
5 ナルキッソス
6 聖母と聖アンナ(トンマーゾ・サリーニの作品)
7 魚屋(カラヴァッジョ派)


ところで、本当に1,062点も集めた展覧会が開催されたのでしょうか。
何かと慌ただしくせっかちな、利益が優先する現在とは違う時代だったのだろうとは想像します。
ただ、フィレンツェのみならず、イタリア各地から、一部はフランス、ドイツ、スイス、イギリスといった外国からも作品を集めた展覧会。
よほど特別な展覧会だったのでしょうか。
当時は、いったん展覧会と題するものを開催する、と決めたならば、それぐらいの数を集めることが一般的だったのでしょうか。
それとも、CATALOGO記載作品=実際に展示された作品、ではないということなのでしょうか。

本展覧会の会期もCATALOGOには記載されていません。

私のなかで疑問は深まるばかりです。



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