東京でカラヴァッジョ 日記

美術館訪問や書籍など

オルセー美術館展2010「ポスト印象派」(3回目)

2010年07月19日 | 展覧会(西洋美術)

3回目の訪問は日曜日、16:30前の到着。10分待ちの状況。もっと早い時間帯なら待ち時間は30分以上だったに違いありません。

会場は相当の混雑です。

ドガに挨拶してから、まず向かったのがゴッホ。
一番混雑しているだろう場所で、たとえ時間がかかっても、長蛇の列に並んで最前列から鑑賞する。
それが、こんな混雑の時間帯において、一番じっくりと鑑賞できる方法だろうと考えたからです。

ゴッホは7点。

1 アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ
 パリ時代らしい軽快な色彩。木々や人の描写は、既に後年のゴッホ。

2 馬車、アルル郊外のロマのキャンプ
 思いのほか描かれている人の数が多い。やはり大グループなのですね。
 構図は、中心を外して撮ってしまった写真のよう(私もよくやってしまいます)。

3 ウジェーヌ・ボック(詩人)
 人物の色彩の基調は黄土色。眼も黄土色。 
 ところで、この詩人とゴッホはどういう関係にあったのでしょうか。

4 アルルのゴッホの寝室
 本作は、ゴテゴテした絵というイメージがあったのですが、意外とすっきり。
 他に2バージョンがあるそうなので、ゴテゴテというのは、他のバージョンの絵からの印象なのでしょう。
 お気に入りは2つのイス。かわいらしい。この2つのイスがそれぞれ「ゴッホの椅子」「ゴーギャンの椅子」として主人公となる絵も有名。

5 自画像
 色彩の饗宴。右側から見ると明るい色彩ばかりが目につきます。
 一方左側から見ると、面積的に狭い左側の頬の影の部分の色彩が、非常に強調されて見えます。

6 星降る夜
 今回の目玉作品。
 夜空と輝く星。
 闇に沈んだ街並みと光るガス灯。
 夜のローヌ河と水面に映りだされるガス灯の光。
 二人の人物(恋人たち)と黒の線で描かれた停泊中の舟。
 すばらしいです。夜の情景を描いた絵としては、西洋美術史上最高傑作(の一つ)だと個人的に思います。

7 銅の花器のフリティラリア(オウカンユリ)
 ひまわりをも思い起こさせそうな、壮麗な花の描写。

たっぷり時間がかかりましたが、ゴッホを満喫。
次にゴーギャンを見てから、第6章「ポン=タヴェン派」へ。

ベルナールは、かなりの鬼才ですね。「平坦な色彩に強い輪郭線」の手法は印象的。
「愛の森のマドレーヌ(画家の妹)」は好きな作品。
一方、セリュジェは、本展の展示作品から見る限り、ゴーギャンの亜流。

あと、第3章、セザンヌの静物画「台所のテーブル(籠のある静物)」に再挑戦。よくわからず。
第8章、モローを中心に、ルドン、シャヴァンヌ、ボナール、クノップフ、ハンマースホイ。
と見ていると、閉館時間に。

これまで3回訪問。いずれも16:30頃からの鑑賞開始で、鑑賞時間は1時間30分強。
毎回、重点的に見る章を決めてきましたが、今回で概ねひととおり鑑賞できたかなという感じ。
(第7章、8章、10章で見ていないのはありますが)

あと1回、全体的に観賞して、終わりにしようと考えています。

入場者は7/3(34日目)に30万人、7/12に40万人(42日目)を突破。残り会期(7月14日からカウントして)は30日間。
7月10日からは土曜日の開館時間が、金曜日と同様に、夜8時までに延長。
ますます混雑しそうです。オーストラリアのように会期が延長される可能性も高まってきました。

あと1回をいつ行くか。悩みますね。



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