原っぱ夕景

最近いろんな事が妙に懐かしくなった昭和生まれのおっさんの埒もない独り言にお付き合い下さい。

不思議な話 金魚その①

2022-03-31 22:34:00 | 日記
まいど!にゃんこふです。
仕事場への道、陽気のせいか一軒の家の窓が大きく開かれていました。
窓際には大きな水槽があり、きらめく水の中を金魚が泳いでいます。赤い和金や黒い出目金、尾鰭が大きく立派なのは琉金でしょうかその時、小学校5年の時にあったちょっと不思議な話を思い出しました。
正確に言うとその事を経験したのは私ではなく、友人のK君でした。彼は小学生4年の時に転校してきた子で、彼の家は我が家を見下ろす高台の大きな家というか、5階建てビルにありました。
彼の家は事業を営んでおり、住まいはビルの5階。この頃はまだそのビルだけでしたが、その後どんどん事業拡大して行きました。ま、要するにK君ちはお金持ちだと言う事。

家が近いせいもあり、仲良くしてました。ある日の事、町内のとある空家に池がある事を知り、私とK君は探検と称してその池を見に行く事にしました。

空家と言っても地元で開業していたお医者さんのお宅だったので、立派な作りのお宅でした。家の周囲は桃、梅、桜が植えられてましたが、無人になって約3年ほど経過していたせいか、雑草も生い茂ったジャングルみたいになってました。草をかき分け進んで行くと少し開けた場所に出ました。ここが目指す池のある庭です。
正面の家は壊れたり傾くなんて事もなく、雨戸もしっかり閉じられています。当時の我が家よりもきれいだったかも知れません(笑)

そんな事よりも、目的は池だ池!
辺りを見回すと、庭の端の方に畳1枚程の広さの草の無い場所がありました。近寄ってみるといびつなひょうたんのような形の池でした。水は八分目位残ってましたが、苔や藻がたくさん生えてて中はよく見えません。
「なんかいないかな?」
「ヤゴとかいそうだけどね」
そんな事を話してると、緑色の水の中に赤いものがヒラっと動きました。
「あ!」
「なんかおる!」
私たちは持っていた虫捕り網の柄や近くにあった木の枝で水面の藻をかき分けました。赤いものの正体が分かりました。
7〜8cm位の金魚でした金魚掬いなんかでよく見る普通の金魚…和金って言うのかな、あれ。
2人してわあわあ言いながら5分程で捕獲。庭の隅に転がっていたインスタントコーヒーの空瓶に池の水を入れ、そこに捕まえた金魚を入れて持って帰る事にしました。
他にもいないか探してみましたが、どうやらこの1匹だけだったようです。

あ、空き家とは言え、他人の土地に無断で入ってそこにある物を持って帰っちゃダメですよね〜。
でも、当時はこの手の空家が無数にあって、中に入って遊んでても特に怒られる事もありませんでしたしね。良い子は真似しないようにね(笑)

前置き長くなりましたが、実はこの一匹の金魚が今回の不思議な話の原因となるのです。

つづく