原っぱ夕景

最近いろんな事が妙に懐かしくなった昭和生まれのおっさんの埒もない独り言にお付き合い下さい。

暗闇でドキドキ その⑪ THE ROCKY HORROR PICTURE SHOW

2022-07-22 09:58:00 | 日記
まいど!にゃんこふです。

今回は1980年代、名画座での映画「ロッキーホラーショー」上映においてを欠かす事のできなかった(のかな?)2本の映画についてのお話です。
この時代、名画座での上映が主だった「ロッキーホラーショー」ですが、イベント的な上映以外では基本2本立てでの上映でした。というか、ロードショーでの大作なんかもまだギリギリ2本立ての形態が残ってた時代ですね。

さて「ロッキーホラーショー」の上映時によくカップリングされてたのが、迷匠メル・ブルックス監督のホラーコメディ「ヤング・フランケンシュタイン(以下ヤンフラ)」とロマンチック・ホラー(?)のロックミュージカル「ファントム・オブ・パラダイス(以下ファンパラ)」の2本でした。

私は映画のジャンルとしてはコメディ系が大好きなので「ヤンフラ」のコテコテのギャグには毎回大笑いしてました。

ただ、この作品には長年頭から離れなかったひとつのギャグがあります。
それは、舞台となる古城の家政婦ブルッハー夫人と馬の事。
劇中夫人が登場し、誰かがその名前を口にすると、どこかで馬がいななくのです。このギャグは何回も出てきます。
夫人と馬の間に何か因縁でもあるのかなとも思ってましたが、劇中最後までそれが語られる事はありませんでした。
後年、テレビで吹き替え版が放映されたのですが、そこではブルッハーではなく「バニククー(バニクークだったかな)」と呼ばれてました。あ、そう言う事か、つまり「バニククー」は「馬肉食う」で、夫人の名前が出るたび馬が怯えていなないていた訳です。
しかし、これは吹き替え時の日本独自のモノで、事実は違っていたみたいです。
後年とある掲示板で知ったのですが、ブルッハー(Boucher)は、実は馬の鳴き声の事で他意はないようなのです。つまり「馬のいななき」という言葉に馬が応えるというギャグだったようなのです。しょーもな!
ただ気になって調べてみても、靴のブランドとか人名は出るのですが、馬の鳴き声にはヒットしませんでした。スラングなのか、どこか別の国の言語なのか…
うん、もう諦めた!どうでもいいや(笑)

問題はもう1本の「ファンパラ」なんですね。
問題と言ってもこの映画を否定するなんて事はございません。なにしろ併映だったとは言え、多分20回近くは観てるんですよ「ファンパラ」。コアなファンからは「その程度で“ファンパラ”を語るな‼︎」って叱られそうですが(笑)

まずなんと言っても監督がブライアン・デ・パルマ!もはや巨匠と呼んでも過言ではない大御所ですね。
「悪魔のシスター」「キャリー」「殺しのドレス」「スカーフェイス」「アンタッチャブル」「ミッション・インポッシブル」「ファム・ファタール」などなど、たくさんの名作のメガホンをとられた監督さんです。
かのクエンティン・タランティーノが初めて憧れた監督がデ・パルマだったとか。

「ファンパラ」のお話自体は「オペラ座の怪人」がベースなのですが、そこに「ドリアングレイの肖像」や「ファウスト」なんかのエッセンスが散りばめられています。

楽曲の提供は映画にも出演しているポール・ウィリアムス。
この人も才人ですよね、カーペンターズやスリードッグナイト等へ詩や楽曲を提供しヒット曲も多くあり、俳優としても多くの映画に出演されています。

でも、でもですね…残念ながらこの映画に使われている楽曲の印象がほぼないんです。本当にすいません。
ただ、この映画のヒロイン歌姫フェニックス役のジェシカ・ハーパーさんの歌声は結構なインパクトがありました。

ちなみにこのジェシカ・ハーパー嬢、なんと「ロッキーホラーショー」の幻の続編とも言われるミュージカル映画「ショックトリートメント」で、ヒロインのジャネットを演じているのです。

さて問題は「ロッキーホラーショー」と「ファンパラ」この2本の映画の内容というよりも、ファン同士の関係性とでも言いましょうか…。
「ファンパラ」ファン曰く。「ロッキーホラーのファンはうるさい、どうしてファンパラの上映中にまで騒ぐの!」「ロッキーホラーのファンは押し付けがましい」「観終わった後はゴミ拾って帰れ!」などなど…。おっしゃる通りだと思います。誠に以て申し訳ない限りです。

かく言う私もその昔、とある女性に「ロッキーホラーショー」を紹介した時には思い切り引かれてしまった経験があります。
そう、「ロッキーホラーショー」のファンって妙に熱くなって語ってしまう傾向にあるようです。興味を持てない人にとっては、本当にいい迷惑でしょうね。

ただ、この2本の作品にもひとつ共通点があります。
それは共にファンの熱い思いに支えられて来た作品であるという事。
だからこそ公開から40年以上経った今でも色褪せる事なく輝き続けているのだと思います。

さて、長々と続けてきた「暗闇でドキドキ THE ROCKY HORROR PICTURE SHOW」編もこれにて一旦終了です。そのうち映画版ではなく、舞台版「ロッキーホラーショー」についてお話ししたいと思います。


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