伊達 純のヒロシマ日記

反戦・反核・反基地などの平和運動、反原発運動、反貧困運動、グローバリゼーションの問題などについてヒロシマから発信する

6/26(水)中国電力株主総会2013報告

2013年06月30日 14時12分46秒 | 反原発
 中国電力の株主総会は、6月26日(水)午前10時より、中国電力本社で行なわれた。

 株主総会が行なわれる前から、反(脱)原発派の市民が中国電力本社前に集まり、街頭宣伝を行なった。

 また、上関原発建設予定地の対岸にある祝島の人たちも中国電力本社前にかけつけた。

 株主総会で中国電力は、福島第一原発の事故から2年しか経っていないにもかかわらず、上関原発の建設や島根原発の再稼働を推し進めることを明らかにした。

 島根原発については、福島第一原発と同様の「事故を決して起こさないという強い決意のもと、世界最高水準の安全性を不断に追求し、みなさまに安心していただける原子力発電所を目指してまいります」と説明。また、反原発株主からあがった上関原発建設の凍結や白紙撤回の要望に対しても、「考えていない」と一蹴。そもそも「強い決意」だの「世界最高水準の安全性を不断に追求」だのと観念論的で内容空疎な美辞麗句が並ぶが、福島第一原発の事故は収束していない、事故の原因や全貌も明らかになっていない、被害者への補償も終わっていない、推進してきた人間たちは責任をとっていない、それにもかかわらず上関原発の建設や島根原発の再稼働をするということ自体が安全性に反するではないか?

 他にも、ヒロシマの被爆者から「核と人類は共存できない」と原発をやめるよう求める発言があったり、「原発はごめんだヒロシマ市民の会」の木原省治さんから「せめて島根原発1号炉は廃炉にして欲しい」「上関原発建設予定地である田の浦の灯浮標(ブイ)を撤去して欲しい」という要望があったが、これらも全て一蹴された。

 株主からの発言で一番「腑に落ちる」感じがしたのが、農業をしている女性からの「原発はなくても人間は生きて行ける。でも食べるものがなくなったら人間は生きて行けない」という言葉だった。確かにその通りである。原発が使われるようになって、まだ40年そこそこ。人間の歴史の中で原発のない時間の方がはるかに長い。確かに原発がなくても人間は生きてきたのだ。

 今回の総会では、何人かの株主から原発を推進するよう求める発言もあった。あれだけの大事故を起こしたのに、よく原発の推進を言えるものだ。

 そして、発言を求めて挙手をする株主が何人もいたにもかかわらず、「議事進行!」の声があがり、「苅田社長は恣意的な議事進行をやめろ!」という怒りの声があがる中で採決が行なわれ、反原発株主からの提案議案は全て否決され、会社側の議案が可決された。総会時間は2時間53分。3時間を超えることもあったことを考えると、随分短い総会だった。

 それでも私たちの脱原発を求める声を誰も止めることはできない。原発のない社会を実現するまで頑張ろう!


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