
甲子園で3月22日から13日間熱戦を繰り広げる第85回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が3月15日に行なわれ、各校の初戦の相手が決定した。対戦カードは次のとおり。
3/22(金)
≪1回戦≫
(1)敦賀気比(福井)× 沖縄尚学(沖縄)
(2)履正社(大阪)× 岩国商(山口)
(3)常葉学園菊川(静岡)× 春江工(福井)
3/23(土)
(1)遠軽(北海道)× いわき海星(福島)
≪2回戦≫
(2)鳴門(徳島)× 宇都宮商(栃木)
(3)聖光学院(福島)× 益田翔陽(島根)
(4)盛岡大付(岩手)× 安田学園(東京)
3/24(日)
(1)尚志館(鹿児島)× 大和広陵(奈良)
(2)菰野(三重)× 北照(北海道)
(3)浦和学院(埼玉)× 土佐(高知)
3/25(月)
(1)仙台育英(宮城)× 創成館(長崎)
(2)龍谷大平安(京都)× 早実(東京)
(3)関西(岡山)× 高知(高知)
3/26(火)
(1)済美(愛媛)× 広陵(広島)
(2)済々黌(熊本)× 常総学院(茨城)
(3)京都翔英(京都)×(敦賀気比×沖縄尚学)の勝者
3/27(水)
(1)報徳学園(兵庫)×(常葉菊川×春江工)の勝者
(2)山形中央(山形)×(履正社×岩国商)の勝者
(3)県岐阜商(岐阜)× 花咲徳栄(埼玉)
3/28(木)
(1)大阪桐蔭(大阪)×(遠軽×いわき海星)の勝者
◇◇◇
これを踏まえ、トーナメントをA~Dの4つのブロックに区切って、簡単な展望をしてみたい。
【Aブロック】
鳴門、宇都宮商、聖光学院、益田翔陽、盛岡大付、安田学園、京都翔英、敦賀気比、沖縄尚学
近年力をつけてきている聖光学院や昨年の秋季近畿大会優勝校の京都翔英に、実力校の敦賀気比、九州大会優勝の沖縄尚学が入った。その敦賀気比と沖縄尚学は初戦で対戦、勝者が京都翔英と争うことになる。昨夏経験者8人残る鳴門も侮れない。
東京の安田学園は岩手の盛岡大付と当たる。東北勢の中ではやや遅れをとっていた印象のある岩手だが、近年では花巻東など実力校を輩出。決して侮れない相手だ。勝てば京都翔英、敦賀気比、沖縄尚学からの勝ちあがりと対戦する。
聖光学院は21世紀枠の島根・益田翔陽が相手。比較的楽な組み合わせでベスト8へ進出するか。
【Bブロック】
尚志館、大和広陵、菰野、北照、浦和学院、土佐、山形中央、履正社、岩国商
浦和学院、履正社という強豪地区から勝ちあがってきた実力校が中心か。初出場ながら鹿児島の尚志館や北照などがそれを追う。前述の尚志館以外の初出場となるのは、菰野と岩国商。菰野は秋季東海大会準優勝。元来投手力のチームだが、打率は出場校最高の3割9分1厘を誇る。初戦を乗り切るとダークホース的な存在になるかもしれない。
21世紀枠の土佐は全力疾走で知られる。浦和学院が相手とは分が悪いが、スモールベースボールで一泡吹かすか。
【Cブロック】
仙台育英、創成館、龍谷大平安、早実、関西、高知、報徳学園、常葉学園菊川、春江工
明治神宮大会優勝の仙台育英、同準優勝の関西に加え、昨秋近畿大会で大阪桐蔭を破った報徳学園、四国大会を制した高知など実力校が揃った激戦ブロック。東京・早実の初戦は京都・龍谷大平安との古豪対決となった。東京は京都との対戦にあまりいい印象がないだけに、注意が必要だ。また、全国制覇の経験がある常葉菊川は福井・春江工を破ると、報徳学園と対戦する。
仙台育英が半歩リードしている感じだが、春先は投高打低となりやすく、四死球やエラーが大きく響きやすい。実力を出せぬまま消えていく高校も少なくないため、ソツない野球が出来れば、創成館などの初出場にも可能性はある。
【Dブロック】
済美、広陵、済々黌、常総学院、県岐阜商、花咲徳栄、大阪桐蔭、遠軽、いわき海星
Cブロック同様、強豪校が同居した激戦区。史上初の3季連続優勝がかかる大阪桐蔭は、初戦は遠軽といわき海星という21世紀枠同士の勝者との対戦ということで、かなり有利な組み合わせとなった。順調にいけば、花咲徳栄との対戦になるか。
大会NO.1投手との呼び声高い安楽を擁した済美は有力校の広島・広陵と対戦。その次には古豪・済々黌と試合巧者の常総学院との勝者が待ち構えており、一筋縄ではいかないはず。
大阪桐蔭が一歩リードしているが、春先というまだ完成途上な時期ということもあり、昨秋近畿大会のような可能性がないとはいえない。また、3季連続優勝という重圧が相当かかるのも事実。勝ったとしても初戦であわやというような試合をすれば、3季連続優勝は危うい。
◇◇◇
ということで、各ブロックから勝ちあがり2校を挙げて、ベスト8を予想してみることにしよう。
【Aブロック】聖光学院、安田学園
【Bブロック】菰野、浦和学院
【Cブロック】仙台育英、報徳学園
【Dブロック】常総学院、大阪桐蔭
Aブロック、鳴門も侮れないが聖光学院の可能性は高いだろう。もう一校は沖縄尚学だと思うが、やはり東京出身なので、応援予想込みで安田学園に。
Bブロック、北照と予想する人が多いかもしれないが、尚志館、大和広陵、菰野との差は感じられない。打撃力高い尚志館としたいところだが、二枚看板で逃げ切ることを考えて菰野を選出。もう一つは浦和学院と履正社の一騎打ちで関東大会3連覇の総合力を買って浦和学院に。
Cブロック、早実……としたいところだが、試合巧者の古豪も神宮大会を制した仙台育英の総合力にはやや劣るか。ただ、九州大会3完封の大野擁する創成館を甘く見ると波乱の要素も。もう一校は優勝候補でもある報徳学園。
Dブロック、済美、広陵、済々黌、常総学院とどこも勝ちあがる要素があって悩んだが、甲子園での戦い方を知るバランスいい常総学院に。もう一つは県岐阜商と花咲徳栄の勝者と大阪桐蔭の比較。投手力では前者両校に分があるが、打ち合いを想定すると後者。初戦を比較的楽に勝ちあがれそうな後者がやや有利と判断。
こんな感じでしょうか。
ただ、個人的希望としては、レペゼン東京なので、安田学園対早実の東京決戦を一番望んでいますが(関西の人はどっちらけだと思うけど)。
以上です、キャップ。
