* june typhoon tokyo *

脇田もなり＠タワーレコード錦糸町パルコ【インストア】

ライヴ

2019-08-01 23:59:59

　成長を躍進へと変えられるか。新境地を拓こうとする芽吹きを感じたインストア。

　7月31日にソロ3rdアルバム『RIGHT HERE』をリリースした脇田もなり。そのリリースイヴェントを観る機会を作れたため、急遽錦糸町PARCOにあるタワーレコードへ。7月13日にHMV record shop コピス吉祥寺で行なわれた7インチ・シングル「エスパドリーユでつかまえて」のフリーのインストア・ライヴ以来。

　個人的には先行シングルとなった「エスパドリーユでつかまえて」は以外は初めて聴いたが、この日披露したなかで最もトピックとなるのは、鈴木桃子と佐々木潤という“COSA NOSTRA”コンビによる「WHERE IS...LOVE」。ソウル・ミュージック・マナーのR＆Bというこれまであまりトライしてこなかった作風で、“そろそろ大人な色香を引き出す楽曲を”というアプローチがあったかどうかは分からないが、しっとりとした艶を帯びたミディアムスローとなっている。
　この日のステージではまだ歌い込めてないからか、（メロディラインもなかなか難しい）歌をなぞるのに大きな力を使っていたという印象。R＆Bとして歌うというよりも、多少原曲のイメージを崩したとしても、自分なりの“タメ”や間合いとヴォーカルワークで表現出来るようになれば、新境地として面白いものになりそう。

　そのほか「3MOTION」（読みは“エモーション”）はお馴染み新井俊也（冗談伯爵）によるファンキーなハウス・ダンサー。路線としては「I'm with you」だが、大雑把に言うと、「I'm with you」の福富幸宏アレンジのハウス成分を薄めてFantastic Plastic Machineっぽいディスコライクへと寄せたというところか。ファンキーなギター・カッティングを施したアッパーで、ライヴでの冒頭やクライマックスへ繋げるギアアップな楽曲として重宝しそうだ。　

　ラストで披露した「風船」は脇田もなり自身が作詞。『RIGHT HERE』ではオープナーとなる楽曲で、導入とラストに組み込まれたキュートなウィスパーヴォイスが耳に残る爽やかなポップ・チューンだ。新井俊也によるメロディは既存曲と目立った差もなく、特筆するところはないものの、脇田もなりののポップスへの順応性を示すのに適したオーセンティックな楽曲といえそう。フレッシュネスな音色は、アルバムの本編に耳を傾けさせる間口を広げるというところで効果を発揮しそうだ。

　個人的には『RIGHT HERE』をまだ聴き込んでないゆえ、まだ楽曲やアルバムについての言及は避けておく。歌唱パフォーマンスは、9月23日の東京・CLUB QUATTROでのツアーファイナルの頃までに場数を踏んで向上させてくれるだろうから、どのくらい綿密に仕上げてくるかは楽しみなところだ。

◇◇◇

＜SET LIST＞
01　エスパドリーユでつかまえて
02　3MOTION
03　WHERE IS...LOVE
04　風船

◇◇◇

脇田もなり『RIGHT HERE』 2019/7/31

初回限定盤　HCCD-9609 CD+DVD
VIVID SOUND / HIGH CONTRAST

01　風船
02　Thinkin' about U
03　エスパドリーユでつかまえて
04　LOVE TIMELINE
05　やさしい嘘
06　WHERE IS…LOVE? feat. Sunny Belltree
07　Just a “Crush for Today”
08　恋をするなら
09　ハイウェイ
10　3MOTION
11　FRIEND IN NEED
12　passing by

[DVD]
MONARI WAKITA 2018.09.14 Up and Coming “AHEAD!”TOUR FINAL@SHIBUYA WWWX

01　Dear
02　EST!EST!!EST!!!
03　Peppermint Rainbow
04　CUTi-BiL
05　IRONY
06　Callin' You
07　Boy Friend