ジェッシーの外耳炎

外耳炎から中耳炎、内耳炎、そして脳脊髄膜炎へと炎症が波及していったアメリカンコッカースパニエル、ジェッシーの通院治療記録

耳の疾患に詳しい獣医を求めて

2012-03-22 21:30:00 | 外耳炎・中耳炎・内耳炎
以前の記事と一部重複するが、改めて書き残しておきたいと思っていたことがある。それは、ジェッシーが耳を気にするようになってから、何度か獣医院に通っていたものの、投薬以外の処置があることを知らずに今まで過ごしてきてしまったことである。

そう、患ってから二年の間に、耳の穴を閉じてしまう全耳道切除を薦められるまでに悪くなっていたことさえ判らなかった。

過去に犬は何頭か飼育していて、このような耳の疾患で悩んだことは無かった。後に知ったアメリカンコッカースパニエルならではの罹りやすい病気。外耳炎を起こしやすい犬種としては、順にウエスティ、アメコカ、ゴールデン、フレンチブル、パグ、バーニーズ、ラブラドール...。ジェッシーは二番目。外耳炎を起こさないアメコカの方が珍しいのだと思う。


それから必死になって調べ尽くした、耳の治療が可能な獣医。間もなく、オトスコープという耳の内視鏡を使った最新医療があることを知る。内視鏡を使って、犬の耳特有の垂直耳道から水平耳道までの洗浄や治療が可能。鼓膜破損したケースでも、その治療で再生された例があることも知る。手術を宣告されたり、かなりひどい慢性的な外耳炎を起こした犬達の経過が良好であることも知り、期待出来るのではと感じた。

しかし残念ながら、住んでいるこの地域では、オトスコープ治療を扱っている獣医を見つけることが出来なかった。通える範囲で思い当たるキーワードでweb検索、現在、ジェッシーが通院している北川犬猫病院のホームページに辿り着く。皮膚と耳の病気に力を入れている病院。それだけでも十分に期待が出来た。

人間だって、目なら眼医者へ耳なら耳鼻科へ皮膚なら皮膚科へ行くのと同じに、動物もその分野の専門家が必要なはずである。しかしながら現在の獣医界では専門の科というものは二次診療施設か、眼科・整形・腫瘍などの分野でしか確立されていないようである。二次診療施設とは、二次的に、より高度な医療を必要とされる場合に紹介される診療施設のことで、高度な設備や技術を要する症例を扱い、獣医学生や獣医師の教育機関や研究機関としても機能している、高度医療センターや大学病院などを指す。

また、人間でも最新医療となればそれなりに治療費はかかる。それぞれの病状や検査・治療内容等でも異なってくる。動物も同じ。今回の件で、通院・治療が可能であるかが不安であったが、まずは診てもらわないことには何も回答は出てこなかった。

そして現在、ジェッシーは両耳の耳道上にあった3つの腫瘤状のものを入院&手術で切除、治療が継続中。通常の治療以外の医療が必要な場合などは、都度、前もって説明頂き、こちらも可能なことを伝え、安心して通うことが出来ている。


何よりジェッシーはここの病院が大好き。先生方やスタッフさん達が来院した犬猫達を見つけると、必ず名前を呼んで声掛けをしている。まるで人間の小児科へでも来たかのよう。女性スタッフ陣ならではの動物達への柔らかで温かい心配りを感じている。

この週末も診療予約日、ジェッシーが元気になっていく様子を見ていると、私も通院が楽しみになっている。

再び散歩が出来るようになったジェッシー

桜祭り準備中の衣笠山にて


愛犬の病気で悩んでいる方々が、それぞれが求める医療を可能にして下さる獣医師と出会えることを願って止まない。