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チェルノブイリ事故から20年、急増している原因不明の心疾患を検証

2011-08-06 09:03:06 | 原発・放射能

http://ameblo.jp/heartsaving/entry-10976120034.html

チェルノブイリ事故から20年、急増している原因不明の心疾患を検証

今夜24時(8月6日土曜0時)~、NHK-BS1 「ドキュメンタリーWAVE」 にて、
昨年から日本の研究チームが行っている、チェルノブイリの内部被曝に
ついての健康調査
について、放送されます。

健康調査は、チェルノブイリのホットスポットと言われている村で実施され、
事故から20年以上たって住民の間で急増している原因不明の心疾患を
検証、放射性セシウムが人体に影響を及ぼすメカニズムを探っています。

放射性セシウムは、筋肉、特に心臓などに蓄積しやすく、関東の
ホットスポット程度の土壌汚染レベルでも、先天性心疾患をはじめ、
子供の心臓病・不整脈・動脈硬化やその前兆症状が増える、という
チェルノブイリの調査研究が複数あります。

謎につつまれてきた「長期的放射能被害」に対して、国内の英知を結集して
立ち向かう最新報告は、必見

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★番組内容★ (箇条書き)

・内部被曝について、ETV特集(福島の被ばく調査)でも放送された
 木村真三先生がウクライナの研究者と共同研究

・居住民の多い第2汚染ゾーン(ナロジチ地区)で調査を実施
 (地産地消型、自家消費型の食生活の人が多い)

・地元の病院に保管されたカルテを日本に送り分析した結果、心疾患が
 事故前の6倍に増えていた。(地区住民の3人に1人)

・院長も心臓病・ガンにかかる人が増えていると感じている。

・白血球の減少、免疫力の低下で疲労感・眠気・心臓痛・頭痛等の
 体調不良を訴える子供が増えており、その後、病気につながる
 ケースもある。
 (事故後生まれた子供は、外部被曝より内部被曝の影響が大きいと
  考えられる)

・IAEAは、甲状腺ガン以外の病気と内部被曝との関係は認めていない。
 (調査自体も困難な面がある)

・木村先生はそうした因果関係を調べるため、住民に聞き取り調査を実施。

・事故15年後、心臓痛や激しい動悸、激しい疲労を訴えるようになった女性。
 心電図検査で心臓の筋肉に異常、皮膚の斑点などが見られた。
 ホールボーディカウンターでは、セシウムが検出。
 (1980ベクレル:許容値内だが、通常はゼロとなるはずの値)。

・セシウム137は、ガンマ線、ベータ線を出しながら崩壊していく。
 内部被曝の長期的影響はわかっていないことが多く、今後長い年月を
 かけて調べていくしかない(広島原爆の調査は外部被曝メイン)。

・肥田舜太郎医師は、原爆事故時から内部被曝の健康被害を目にしてきた。
 (原爆ぶらぶら病・・・慢性疲労や脱力感→内部被曝の影響とは認められず)

・内部被曝の研究は長期の生物実験が必要で、費用対効果が悪く、
 ほとんど進められてこなかった。

・ナロジチ地区のキノコ調査:11万6000ベクレル/kgの放射能に汚染

・地元の人がキノコを採る森の空間線量:5マイクロシーベルト/hr
 (地元の人は塩茹すれば放射能が低減されると知人に聞き、食べ続けた)
 (森では土壌中セシウム濃度が高い:落ち葉→土→木→・・・のサイクル)

・陰膳法:1人分多く食事を作り、その放射能汚染レベルを分析
 →よく食べる料理(キノコ以外の料理含む)は、高レベルに汚染されていた。
   (最高2万ベクレル:ペチェーニャ(じゃがいも+キノコ料理))
 →この食事を続けると国の基準の20倍の被曝量になり、子供も大人も危険。

・木村氏は、こうした調査結果を国内の各分野の研究者に報告
 (しかし、人体への影響メカニズムを明らかにするには、データが
 不十分との指摘を受ける)

・ベータ線を出す放射性物質(セシウム137等)の動物実験
 (ベータ線は1cmの範囲で、高頻度で細胞の組織(例:セシウムが
 たまりやすい心臓組織)に障害を与える)

・ナロジチ地区の子供でミトコンドリアの機能障害が起きている研究論文。
 (現地の研究者は、子供の体調不良との関係を疑っているが、こちらも
  この研究だけでは、因果関係ははっきりしない)

・そこで、木村氏は、体内に蓄積したセシウムの動向調査を、前述の食事
 調査を行った家族と同様の食事をとっていた家畜(豚の内臓)で行った。
 →長崎大学の分析で、心臓から放射性セシウムが高レベルで検出
  (16.5Bq/kg・・・通常1日かけて検出するところ、わずか3分で検出)
  (他の臓器でも広く検出)

・前述の家族のホールボディカウンター結果
 →大人:2.4万~5.8万ベクレル(→基準値超:精密検査が必要と診断)
 →子供:7000ベクレル(基準値ギリギリ)

・チェルノブイリ事故後25年経った今も、人々の生活を脅かし続けている。