バリアフリー・・・・今まであまりかかわる事がなかったので、そんなに重大に考える事がなかった言葉ですが・・・
和田尚子さんの漫画を読んだ事でバリアフリーって・・・と考えるようになりました。
私が和田尚子さんと言う作家さんを知ったのは友達から「面白いよ~~!」と「片道切符シリーズ」を貸してもらったのが最初でした。
いわゆる、少女漫画ですが私が読んでも違和感なく入っていけて何と言ってもストーリーにすごく感動しました。
なぜ??和田さんの漫画がバリアフリーと関係があるのか???
まずは和田さんの漫画のストーリーからお話しなくてはなりません。
私が読んだ「片道切符シリーズ」はIQ180はあると言われている天才中園麻里とバスケ一筋の武来杏(ぶらいきょう)の恋のお話でした。
「おとなしい麻里が高校卒業前にどうしても憧れの武来君との思い出が欲しいと・・・
バスケのマネージャーをしていた友達美子に怪我をした事にしてもらい・・・
10日間だけ替わってバスケ部を手伝う事になりました。
少しは武来君に近づけたと思っていた矢先に嘘がばれて武来君との関係も最悪な形で終わりを告げてしまいます。
麻里の思いが武来君への片道通行となって高校、大学と続いて行きます。
麻里の切ない片思い・・もう諦めなくっちゃと思いながらも武来君を思い続け・・・
そんな一途な麻里の気持ちが武来君にも届きついに恋人同士になるのですが・・・
バスケ一筋で不器用な武来君と会いたい思いを我慢してしまう麻里・・・
二人に起こる様々な出来事を乗り越えながら武来君は実業団のバスケのチームに入り麻里は養護学校の先生になりたいと、お互いの道を進みはじめます。
お互いに忙しくなり又いっそう会えな日々が続き・・・さてさて~~この二人の恋の行方はどうなるのか・・・。」
始めてこの片道切符を読んだ時、麻里(みんなから天ちゃんと呼ばれていました)の気持ちがいつも一人で空回りしているようで・・・
武来君も武来君でもっと別な言葉はないの!っと思うほど素っ気無いくって・・・
でもそんな二人が一歩ずつ一歩ずつ同じ方向に向かって歩んでいくストーリーは何度読んでもホロリとして・・・
ゆっくりと時間をかけながらしっかりとお互いを気づかいあい・・・支えあう・・・
こんな恋をした二人が羨ましく思ったものです。
こんな素敵なお話を書く和田尚子さんってどんな方だろう???と思い、この方の書いた他のお話も読んでみたいって思って、次に出会ったのが「フラワー」と言うお話でした。
「フラワー」と言うお話は不慮の事故で車椅子生活を送らなければならなくなった葵と幼なじみ竜太のお話なのです。
「中学3年生の葵は、竜太たち小学校時代からの親友と楽しい中学生活を送りながら、彼らと同じ南高への進学を目指していました。
夏休みを目前にしたある日、自転車事故で下半身不随となり、医師から一生車椅子の生活となる事を告げられてしまいます。
周りから南高をあきらめるよう言われた葵は、一度は生きていく希望を見失いそうになりますが、、仲間たちの支えと持ち前の明るさで前向きに生きる勇気を取り戻し、ついに南高への合格を果たします。
高校生活や街角で障害者をとりまくさまざまな障壁や偏見にぶつかリながら・・・
家族は言うまでもなく、竜太をはじめ仲間たちに助けられ、車椅子の高校生・北川や介助犬の訓練士見習い・河井らとの出会いなどを通じて障害を乗り越えて自立した一人の女性と成長します。
葵は竜太にほのかな思いを寄せていましたが竜太のほうも葵の事が好きで二人は両思いになります。
竜太は葵を一人の女性として愛し続けようと思っていますが未熟な二人には乗り越えなくてはならない壁が立ちふさがります。」
そんな二人がその壁をどう乗り越えるかがこのお話のもう一つのストーリーなのかなって思いました。
竜太は何時も葵のそばに居て支えていましたが葵の夢は誰にも頼らず自分が行きたいときに竜太に会いに行く事でした。
私たちにとっては何でもない当たり前の事が葵にとっては努力しなければ出来ない事で・・・
頼めば来てくれる事を当たり前と思わずに竜太の前では一人の女の子でありたいと願う葵の気持ちを思うと切なくなりました。
障害を持った人は介助してもらわなければ出来ないこともあるけど、自分で出来る事は自分でやりたいって思っている事を私も教えられました。
葵はその夢ために自分が飼い出した子犬「リュウータ」を介助犬にしようと頑張ります。
でもそのためには訓練にも時間がかかり会う時間も少なくなり竜太にとっては自分がいるのに何故そこまでして・・・と葵の気持ちが分からずにスレ違いがおこってしまいます。
前回の武来君と天ちゃんのお話を読んだ時もに思ったのですが和田尚子さんの漫画には考えさせられました。
片道切符では天ちゃんが養護学校の先生になろうと考えた一つに大学で知り合った友だちが立ち上げたサークル「街に出よう会」との出会いでした。
一人で出かけられない方と一緒に街に出かけようと言うサークルなのです。
そして家庭教師をした女の子との出会いから入院している子供たちに勉強を教えるボランティアを始めます。
又そこで子供たちからいろいろな事を学んでいきます。
天ちゃん自身も交通事故にあいしばらくの間車椅子生活を送ることになり・・・
ボランティアと言う言葉の意味が分かっていきます。
「ボランティアて助け合う事なんだなって・・
一方的に助けるだっけじゃだめで・・助けられるだけでもだめで・・
助けたり助けられたり・・・・・・」
あぁぁ~~そうなんだなって私も教えられました。
ボランティアだけでなくて、人と人の付き合いも助けたり助けられたりしながらお互いを必要としていく事なんだなって思いました。
そんなことを漠然と考えながら次に読んだ「フラワー」で又考えさせられました。
ボランティアと言う言葉はよく聞きますが車椅子の介助やバリアフリーとか介助犬とかは私の生活には接点がなくって・・・
車椅子で生活しなくてはならない方にとってバリアフリーは必要最低限なのです。
自宅ではそれ相当の設備は整えていてもいざ外に出ようと思うとわずかな段差とか車椅子が通れるスペースがあるかとかトイレなどなど抱えるさまざまな問題が出てくることが分かりました。
最近は駐車場に車椅子専用にスペースが設けられていますし車椅子専用のトイレなども設備してありますが何気なく見ていたその設備を改めて必要な設備なんだなって感じるようになりました。
介助者がいても大変なのにましてや一人で出かけるのは至難の業なのです。
もし一人で車椅子で出かけている方と出会ったら私は何が出来るのかその場になってみないと漠然としてわかりませんが・・・
その方が困っていたら「どうしましたか?」って・・・声を掛けられる様になるのが第一歩かなって思います。
段差やトイレの整備をする物質的なバリアフリーも大切ですが、私は自分自身にある障壁を取り除く「心のバリアフリー」をみんなで出来たら障害を持った方がもっと自由に外に出られる社会が出来るような気がします。
和田さんの漫画を読んでボランティアの意味を再確認した私でした。
人生には様々な出会いがあります。
子供が手を離れ又自分の人生を見直せる年になって出会ったヨンジュンさんとの出会いが様々な出来事を私にもたらしてくれました。
今回の漫画との出会いもその一つです。
和田さんの漫画を進めてくれたお友達もヨンジュンさんから繋がっています。
いつもいつもありがとう・・・・pemaさん♪