今回もまたマニアックなネタです^_^;
2058年の世界では寿命は100歳を遥かに越え、病気や怪我は魔法のように治療できる技術が進んでいます。それでも自分の寿命をまっとうできない人もいます。犯罪が後を絶たないから・・・
SFとは言えまぁ~~これだけの事件を考え付くものだと作者にはビックリさせられます。この時代ならではの殺人事件もあるけれど、原因は今の時代に有ってもおかしくないものばかりです。でもいつの時代でもイヴのような警察官がいてくれたら心強いです。被害者の身になって捜査する人がいてくれるのは・・・・
今回は一冊ごとに事件を軽くまとめてみました。簡単に書こうと思いながらもあれもこもと書き足して行くうちに長くなってしまいました。毎度のことですがね・・・・(笑)お付き合いください。
ネタバレ(笑)ですがそれでも構わないと思われた方はどうぞ・・・・
「イヴ&ローク15 汚れなき守護者の夏」
誰もがうんざりしながら過ごしていた暑い夏・・・コンピューターからおくられてくる特殊な信号で人間の脳に刺激を与えて殺害するという事件がおきました。
三流の薬の売人が野球バットで隣人を殴って殺し、それから女性と警官を襲ったので警官は彼を射殺したというものでした。
男のコンピューターには「完全清浄完了」の文字が・・・
検死結果は警察官が撃ったレイザーのせいではなく頭のなかで脳みそが風船のようにふくらみ破裂したと出ました。
コンピューターがおかしいと感じたイヴはEDDに調べて貰うように依頼しますがそれを扱った捜査官が売人と同じような症状で死亡・・その時の発作で捜査官が数名撃たれ一人が重傷、警部が人質になると言う事件に発展しました。
その後また別な男が自殺・・コンピューターにも同じ文字が・・・男は小児性愛者で法の隙間をすり抜けて子供を餌食にして犯行を重ねていました。
まもなく、「清浄を求める者たち」からの声明が届きます「法が裁けなかった社会のクズを我々が処刑したのだ」と・・・
同僚と関係のない人々も巻き込んだこの事件・・もっともな言い分を盾に犯行を繰り返す犯人達に何が正義なのかを明らかにするためにイヴは猛然と立ち向かいます。
トゥルーハート・マクナブ・フィーニーと周りの人が次々に巻き込まれ怒りも頂点に。苦手なエレクトロニクスとの戦いに苦戦しますが・・・そこはロークの出番です。強力なメンバーを集め発信源を突き止めるのは圧巻です。
「イヴ&ローク16 弔いのポートレート」
最初の犠牲者は教師の資格を取ろうと頑張っていた誰にも好かれる愛くるしい女学生でした。着飾り、化粧をされてた明らかに死んでいるその子のポートレートがチャンネル75のナディーンのもとに届き、亡骸は彼女のバイト先のごみ置き場に無残にごみとして捨てられていました。
次々に同様な事件が起こり、ついにはトゥルーハートも狙われます。
イヴが追い詰めた犯人は大切に思っていた母親が死んだ事で心が病んでしまって、彼らに永遠の命をもたらしたのだと言う勝手な持論を持ってしまった男性の犯行でした。
一方、ロークの出生が明らかになります。思っていたのとは違った新事実にどう対処していいかわからなくなって一人で考えたいとイヴを遠ざけてしまいます。
様子がおかしいと気がついたイヴですが締め出された事で傷つき苦しむのです。メイヴィスやマイラに強引に聞きだす事が一番だと諭され、ロークに迫ります。
ロークは事実を明らかにするために一人でアイルランドに向かいます。そこで真実を確認したロークは母親の実家アイルランド・クレアを訪ねます。真実を伝えて謝罪しようと訪ねた実家で逆に温かく迎えられ無償の愛を受け戸惑います。
事件とロークのことで思い悩むイヴに「ロークが心から血を流している時はそばに居てやれ」とフィーニーに後押しされ、捜査中にもかかわらず駆けつけます。・・・平常心を取り戻した2人がアイルランドの広大な大地でたたずむ情景は一枚の絵の様だと・・・
新しい家族を得てこれからの2人に新たな展開がある事が楽しみになってきました。
「イヴ&ローク17 切り裂きジャックからの手紙」
切り裂きジャック、ボストンの絞殺魔などなど歴代の殺人鬼を模倣した殺人が次々に起こりその被害者の亡骸にはイヴあての手紙が残されていました。
イヴに叩き付けられた挑戦状はこの時代ではもう貴重になった上質の紙が使ってあった。アメリカではもう手に入る品物ではないその便箋から購入した数名を搾り出しイヴの捜査は始まります。
容疑者に上がった数名をイヴがねばり強く調べ上げその人となりを暴いていくのは圧巻です。
捜査をしながら捜査官の試験勉強に励むピーボディーを心配したり、生まれて初めてマイラの誘いでバーベキューパーティーに参加したりとほのぼのとした出来事もありました。
「イヴ&ローク18 あの頃を思い出して 第二部」
ロバーツ名で書かれた「あのころを思い出して 第一部」と同時発売となり、珍しいタイアップの出版となったお話です。
宝石盗難事件で消えたダイアモンドを探す男女のお話が一部のお話です。
盗難にあったダイアモンドは保険捜査官とダイアモンドを盗んだ男の娘の活躍でほとんどが元の場所に収まりますが4分の1だけが発見されないまま闇に消えてしまいました。
その闇に消えたダイアモンドが切っ掛けとなり50年後に殺人事件が起こります、それが第ニ部です。
孫娘が祖父母におこった事件を一冊の本に纏め上げ出版しました。その本には当時の宝石窃盗事件の事が詳しく書かれてあり、50年の時間を経て孫娘が再び事件にかかわってしまいます。
50年の歳月、静かに眠っていたダイアモンドをイヴが探し出します。
「イヴ&ローク19 報いのときは、はかなく」
ロークの業務管理者の娘が夫と友人の浮気現場に踏み込み殺害したという一件愛情のもつれかと思われる事件から始まります。
彼女を罠に掛けた犯人が国家組織の工作員だとわかり、政府情報機関が係わっている複雑な事件でした。
その事件でイヴとロークの父親同士が一時期、繋がっていた事がわかります。当時両方の親を監視していた当局はイヴが虐待されていたことに気づきながらも国家の危機には係わりないと介入を中止していた事が記録に残っていたのです。
もちろんロークはその当時無介入を決めた関係者を許す事が出来ずに報いを受けて当然だと怒ります。
イヴが悪夢にうなされるのを見守るしか出来ない事で歯がゆい思いをしていたので怒りの矛先がそちらに向かったのです。
でもイヴはもう過ぎ去った事だし手出しをして欲しくなかった・・・殺人を犯したロークと何事も無く一緒にいられる自信がなかったから・・・
イヴとロークの意見が真っ向から対立して、2人の関係がギクシャクして気持ちがすれ違ってしいました。
最後はロークも何とか自分の気持ちに折り合いを付け、持っていたデーターを消します。
それはイヴにとって今なにが一番大事なのかを知ったからです。
いつも仲がいい2人が避けるように日々を過ごすこの巻は読んでて一番切なかったです。
お互いがお互いを思うあまりにすれ違う気持ち・・・早く心が一つになって・・と願いながら読み続けました。
「イヴ&ローク20 赤いリボンの殺意」
幼い時に親に虐待されて育った子供はまれに怪物となって成長します。まさに今回の連続殺人の犯人のように・・・・
公園を散歩していた女性が殺されます。その人の首には赤いリボンが結ばれていました。その事件を夢の中で目撃したと言う占い師が現れイヴに捜査の協力を願い出ます。
同じような犯行が重ねられ、しかも同様の手口で行方不明になっている女性が多数いることを掴み、イヴは犯人を追い詰めますがもう一歩と言う時にピーボディーも狙われて生死を彷徨う大ゲガをしてしまいます。
イヴが見つけ出した犯人は幼い頃に母親から受けた虐待から逃げ出せず、母親として見立てた女性を次々に殺害していたのです。
イヴたちは自分達もそうなっていたかもしれないと・・でもイヴはバッチを身に付けることでロークは虐待サポートセンターを作る事でそうはならなかったと・・・犯人を哀れむ事はないと考えるのです。
そして犯行現場を特定したイヴは殺害されて埋めらえている被害者を全員を見つけ出します。大量殺人の現場で一体一体掘り起こし身元を確認すると言った辛い作業を続けるのは殺害された彼女たちを身元不明者でなく一人の女性として家族にもとに返えしてやりたいと願ったからなのです。
「イヴ&ローク21 幼子は悲しみの波間に」
一家が全員殺害されるという事件がおきました。その手口は一寸の隙もなく、まるで訓練を受けている者の犯行そのものでした。
でもそんな犯行現場に一人だけニクシーと言う少女が生き残っていたのです。
一人残されたニクシーは見つけてくれたイヴを慕い離れようとしなかったのです。子供の扱いになれていないイヴは当惑しますがサマーセットをあてにしてニクシーを自宅で保護します。
ニクシーの父親が弁護士として勝ち取った離婚訴訟が原因で判決に不服だった夫が仲間と行った犯行でした。生き残りがいると知った犯人は目撃者となったニクシーを狙います。
ニクシーが家族にお別れを言う場面がありますが残された幼子の行動に涙しました。
そして、娘を亡くしているサマーセットがニクシーに言うのです。
「会いたいと思った人はいつか必ず生まれかわってきます。外見は違っても心でその人だとわかるでしょう。私にも会いたい人がいますが今はまだそう思える人はいません。でもいつかそう思える人が現れたらいいなと思います。」と・・・
いつの日か必ず、ニクシーにもサマーセットにも会いたいと思った人が現れたらいいのにと思わずにはいられませんでした。私的にはいつの日かイヴとロークに生まれるであろう子供がサマーセットの会いたい人であってほしいなって思います。
イヴたちはそんなニクシーのこれからの事を思ってある決断をします。
幼子のこれからが最後まで気になったお話でした。
「イヴ&ローク22この邪悪な街にも夜明けが」
誰にも尊敬され、大病院を経営する親子の医師が何者かに殺害されました。その犯行は堂々と防犯カメラにも映し出されていました。
より優秀なDNAを採取してそれを元に優秀なクローンを作るという「静かな誕生」となずけたそのプロジェクト。誕生した子供たちを教育する学校を運営し、卒業と同時に彼女たちを欲しい人に斡旋すると言う医師たちは遺伝子を操作してクローン人間を作っていたのでした。
そんな彼女たちの中にもおかしいと感じた者が表われ(医師たちに言わせれば不完全な者)、そのプロジェクトを止めさせるための犯行でした。
倫理感とはなにかと考えされられたこの事件・・・イヴがそのプロジェクトを阻止しますがそれまでに誕生した彼女たちはどうなるのか・・・社会に大騒動を巻き起こした事件でした。
こんな難しい事件と並行にアイルランドの新しい家族を招待して(30人余りだと言うから驚きですね。しかもロークだから出来きる事なのです。)感謝祭を祝おうと計画したロークですがイヴにもどう対処したらいいのかわからずに戸惑います。一方のロークも落ち着かない日々を過ごします。家族との付き合い方をまったく知らない2人だったからです。
感謝祭の前に事件を解決し2人は新しい家族と共に無事に過ごすことが出来るでしょうか・・・
「イヴ&ローク23過去からの来訪者 」
8歳で保護されてから一時期里親になった女がイヴを尋ねてきます。突然の訪問に対応出来なかったイヴはとっさに追い返してしまいます。イヴが駄目なら今度はロークにとターゲットをかえて接近する里親。そこでもロークにイヴに近づいたら承知しないと脅かされます。
前回衝撃的な事件を解決したイヴが警察官となり、大富豪と結婚している事を知って現れたという訳でした。
里親にしつけだと言われイヴが受けた理不尽な決まりや屈辱された日々・・思い出したくもない日々から一時は逃げようとしますが、はっきりと決別しようとロークと一緒に訪ねたホテルでその里親が殺害されているのを発見してしまいます。
イヴとロークが容疑者として疑われて当然のように思えた事件でしたが犯行時間には2人は大勢の人と一緒でした。でも誰かを仕向けたのではとの疑いを晴らすためにもイヴは捜査するのでした。
その女は里親になった子供たちの生活を調べ上げ弱みを突きつけてはゆすりたかりを繰り返していました。
ゆすられていた人たちが余りにもたくさんいたことでイヴは驚き、同じ体験を共有した彼女たちのためにも真実を暴こうと走り回るのでした。
一方、前回の事件でマイラと意見の相違いでギクシャクしていた関係がようやく元通りに修復し、ピーポディーとマクナブの些細なケンカの仲裁をしたりで私生活の方も大忙しでした。
ローク以外に涙を見せた事がないイヴですが、クリスマスツリーを見ながらマイラの御主人に寄り添って涙をながします。自分でも何故かわからないけど、一度でいいからマイラの御主人のような方がそばにいてくれたらよかったのに・・・一度だけでいいから・・と・・・そう思ったら知らず知らずのうちに涙がでたと・・・
デニス・マイラは事件にはあまり関わりなく、出演回数は少ないですが、ほのぼのとした人柄で袖口に穴があいたダブダブのセーターを着ている彼は事件に追い詰められたイヴの心を何気に癒してくれる方なのです。彼が出てくると心が和みます。心を許せる人が増えてきたイヴを見て嬉しくなってしまいます。
色々ありましたがイヴとロークは2度目のクリスマスを迎えます。
「イヴ&ローク番外編ニューヨーク十二番地の呪い 」
この巻は本シリーズとは別に短編で書かれた3作のお話が入っています。
<はるかなるオリンパスの英雄>
惑星の間でも自由に行き来する事が可能になったこの時代、ロークの事業の一つで、ある惑星に建設してあるオリンパスリゾートで星間警察治安会議が行われた。イヴがニューヨーク市警殺人課の警部補としてセミナーをしなくてはならなくなったのです。セミナーもさることながら地に足がつかない乗り物で惑星まで行かなければならない事がイヴにとっては一大事なのです。
オリンパスリゾートに出向いたイヴに襲い掛かった殺人事件・・自分の縄張りでない場所での殺人に地元警察との連携ももどかしく、別な方面でロークの妻としての立場もあっていつもの調子が出ないイヴですが事件の解決に向けて動きます。
<報復は真夜中のひめごと>
以前に捕まえ牢獄にいた一人の殺人鬼が脱獄を図り、自分を捕らることにかかわった人々を次々殺害すると言う事件がおきました。もちろん狙われるメンバーの中にイヴも入っていますがプロファイリングをしたマイラの名前も挙がっている事にも気を揉みます。関係者全員に警備をつけますが一瞬の隙をつかれマイラも誘拐されてしまいます。
イヴにとってだいじな存在のマイラが殺されるのではないかと恐れながらも、立ち向かうのです。
<ニューヨーク十二番地の呪い>
1960年代ふた財産を築き上げたクラブのオーナーの孫がそのクラブの有った建物で殺害された。その建物が建っていた12番地は誰が手がけてもうまくいかずに夜な夜な幽霊が出るとのうわさもありる曰くつきの建物でした。その当時、祖父の妻でその時代の大物歌手が忽然と失踪すると言う事件が起こりその妻は行方不明のまま、幽霊はその歌手の呪いではなかとのうわさも・・・
幽霊を信じないイヴが呪いにも屈せずに事件を解決します。
「イヴ&ローク24母になる冬の死」
女性会計士が自分のアパートで殺されました。遺体には拷問された跡が・・・また別な場所で男性が彼女と同じ手口で殺害されているのが発見されます。2人は同じ会計事務所で働いていて近く結婚する予定になっていたのでした。
2人のリンクのやり取りから、会計事務所に何らかの関係があるのではと・・・
一方、メイヴィスにどうしてもと頼まれ、避け続ける事は出来ずにイヴたちが出産のコーチニングチームとして講習会にも出席します。
そこで出会った妊婦が行方不明になったとメイヴィスから知らを受け探して欲しいと頼まれ、管轄外でしたが探す事も引き受けてしまいます。
同時進行で捜査を開始している中、失踪事件からある財団の乳児斡旋事業が明らかになり、その財団の会計を2人の会計事務所が請け負っていた事がわかりました。
二つの事件のつながりが見えはじめイヴは捜査を続けます。
事件も解決しやっと一息ついたイヴたちに今度はメイヴィスに陣痛が・・・ついにメイヴィスがお母さんになります。
やっと事件の事を纏め上げることが出来ました。私にとって書きこんでいる時間は至福の時でした。思い出しながら書きだし、思い出せない所はまた読み出したりと作業がとても楽しかったです。私は作文が大の苦手だったはずなのに文章を作る事がこんなに楽しいものだったとは今更ながらに驚いています。きっと文字を紙に書く作業よりもPCに向かってキーボーを打てば文字になるって作業の方が私には向いてたのでしょうね。
この書き込みをみて興味をもたれた方が「イヴ&ローク」を読んでみたいなって思ってくれたら嬉しいです。もうひとつ贅沢な夢ですが読みましたよってコメントがもらえたら何よりの褒美だと思います。
まぁ~~贅沢な夢ですけどね。
準備している最中に、25巻目が発売になりました。早く読みたくってうずうずしているのですがこの書き込みをUPするまではと我慢しています(笑)
25巻からの事はまたいつかけたらいいなって思います。
余談ですが新聞に面白い記事が載っていました。
インターネット検索最大手のグーグルが声に対応する検索サービスをPC向けに開始すると言うのです。PCに自分の音声を吹きこむと文章に即座に変換され、通常の文章と同時にネット上を検索すると言うものだそうです。また利用者の撮影した写真や保存した画像を元にその関連する情報も検索できるサービスも・・・画像をクリックして検索ボックスに持っていくとグーグルが持っているデーターベースが画像と照合して検索できると言うものです。どちらもソフトを使って無料で利用できると言う事です。
これを読んだ時、まさに時代はイヴ&ロークの世界に一歩近づいてる感じがしました。もしかすると近い未来にオートシェフから食べ物を出したり、ドロイドが家事をしてくれる日が来るのも夢ではなくなるかも知れませんね。
今回でイヴ&ロークの事はこれで終わりです。・・・次回はノーラ・ロバーツの本のことも少し書いてみようと思います。
またお付き合いしてもらえたら嬉しいです ちび(=^. .^=)