湯立神事 Ⅲ
何故に「霜月祭り」をここに取り上げたかと言うと、「霜月まつり」のHPを見ていただければ分かると思いますが、この祭りにも「籠ってしまった太陽の力の再生を促し、これを願い祈る」といった人々の思いを見て取ることが出来ると考えられるからに他なりません。
前回紹介のURLよりもさらに詳しく霜月祭りを紹介したHPがありました。以下です。開いてみて下さい。
http://allabout.co.jp/travel/travelshinshu/closeup/CU20011201C/
旧暦の霜月(11月)には冬至の日が含まれています。
HPにもあるように、この祭りの行われる日程は、現在の12月1日から23日迄で冬至の日をひかえた前に組まれているのです。
一年中で日照時間の一番短くなる冬至を控えた12月の夜に、大釜に沸かした湯を採物(とりもの)である神の面をつけた者が素手で飛ばします。
その飛ばされた湯を浴びることによって、一年の邪気が払い清められて、強い太陽へと推移していく季節を出直すようにして頑張れると言います。
太陽の力の弱った時期に、多くの神々が集まって湯浴みをし「神の力の再生を期し」、また、そこに参集した人々もその湯を浴びて、生命力の衰えた心身に活力を受け再生・賦活を期す祭りであるといって良いのではないでしょうか。
祭りの前日には去年用いた竃を壊して新しく作り直されるのだそうです。新しい竃を作るための土は、十二支の方向から集められ、一年に見立てられた365の土の玉を拵えた上で、これを利用して竃が築かれると言うことです。
こうして作られた新しい竃で、新しい火によって湯が立てられます。したがって、「湯切り」といわれる神の仮面を被った者によって振り撒かれ飛び散らされる湯は、「新しい命」を含んだ湯であって、神人が共にして、新しい生命を頂くということを示していると考えられます。
遠山郷の霜月祭りとはそんな意味を含んだ祭りです
機会があったら、是非、まつりの時に訪ねたいものと思っています。
遠山郷下栗の里のHP、遠山郷の写真があります。どんな所か開いて見て下さい
http://www.dia.janis.or.jp/~simoguri/