「精霊」・「死者」・「子供・鬼・鳥」を輪の中心に据え、この周りを輪になって大勢の人達が廻り巡るということには何かしらの意味があるのであろうと想像することは出来ても、それが具体的にどのような意味するものであるのかが判らない。
感覚的に何かしらの理由がある筈だと感じつつも、そんなことに気を付け始めた若い頃からずっと暫くの間、私にはどうしてもその意味することが判らなかった。
では今ではその意味することについての理解が成され、こうだと断言できる捉え方ができるのかと問われると、甚だ心許ないのだが、こう云うことではないのだろうかといった程度で、私は私なりの考え方はしている。
30半ばくらいの頃、私は誘われて渓流釣りをするようになった。
初心者という事であるにも関わらず、一番初めに出かけた先は、後で聞けば上級者向きの秩父の大洞川で、急流の中全身水に浸かり流され下るようなこともあって、渓流釣りというのはこんなにも怖い思いをしなければいけないのかと思わされたものだった。
川釣りは私にとって初めてでは無かったから、一匹や二匹は素人であっても釣れるだろうと高をくくって付いて来たのだったが大間違いで、勿論のこと釣果はゼロ。
その時、引率して連れて行ったベテランは形のいいイワナを何匹か釣り上げた。
「ある程度、錘は重さがあった方が良いが、余り重いのは付けない方が餌が自然に流れ、魚から見た時、不自然さを感じさせないから釣れる可能性が大きくなるよ」。と実際に釣り始める前のアドバイスを受けていた。
その言葉通り、錘を軽めにして何度も仕掛けを流してみたのだが、餌の付いたハリもハリスも水面を浮いたまま流れるだけで沈まない。
アドバイスは受けたものの、これではダメだと錘を重くしてみると、今度は沈んではくれるのだが根係りするばかりでどうしても上手く行かない。
何故、同じ重さ位の錘を背負わせているのにベテラン釣り師の仕掛けは川の中に吸い込まれるようにして流れるのに、私が流す仕掛けは水中に沈まないで水面をただただ流れていってしまうのだろう????。
そんな苦労を見て取ったか、ベテラン師が「振り込むポイントが悪いんだよ。さっきから見ていると浮いて流れてしまうポイントにばかり餌を打ち込んでいるんだよ。餌が吸い込まれるポイントに打たなけりゃ、幾ら打っても餌は浮いて流れてしまうから絶対に魚は食いついてはくれないよ」と云うのである。
餌が浮いてしまうポイントとはどういう場所なのか?
餌が沈み込むポイントというのは何処なのか?。私には一向に呑み込めない。
仕方なく「どうした所に打ち込んだら良いんですか?」と教えを乞うた。
師に依れば、なるべく軽い錘を使った仕掛けを餌が水面から水中に吸い込まれるポイントを狙って振り込むことが大事で、水の流れには、投げ入れた餌の吸い込まれるポイントと、逆に、これを浮かせてしまうポイントとがあるのだと言う。私の仕掛けを振り込む先のポイントは、その浮き上がってしまうポイントにしか当たっていないのだと指摘された。
上流から流れて来た水流は、落差のある場所や岩などの障害物のある場所の下流では渦(渦流)が生まれるが、この渦巻きにはモノを吸い込む渦と浮かび上がらせる渦巻きとがあるのだそうだ。
「では、どのような渦が沈む渦で、どのような渦が浮く渦で、その見分け方というのはどうしたら良いんですか」と聞くと、「よく水の流れを見てごらん落差のある流れの所にある岩の袖の両側に渦が出来ているだろう。その最初に出来ている渦を狙い、そこに餌を投げ入れるようにすると餌はスゥーと水中に吸い込まれるんだよ。だけど、あんたの仕掛けが落ちているのは、その次に生まれている渦の辺りで、そこだと餌は沈まずにそのまま流れて行ってしまうんだよ」と細かく教えてくれたのである。
この時の渓流釣りの際の教えが、丁度その頃、今の体操を考案し出す初めの頃でもあったこととも絡んで、私にとって種々な面で大いに役に立っていると感じている。
感覚的に何かしらの理由がある筈だと感じつつも、そんなことに気を付け始めた若い頃からずっと暫くの間、私にはどうしてもその意味することが判らなかった。
では今ではその意味することについての理解が成され、こうだと断言できる捉え方ができるのかと問われると、甚だ心許ないのだが、こう云うことではないのだろうかといった程度で、私は私なりの考え方はしている。
30半ばくらいの頃、私は誘われて渓流釣りをするようになった。
初心者という事であるにも関わらず、一番初めに出かけた先は、後で聞けば上級者向きの秩父の大洞川で、急流の中全身水に浸かり流され下るようなこともあって、渓流釣りというのはこんなにも怖い思いをしなければいけないのかと思わされたものだった。
川釣りは私にとって初めてでは無かったから、一匹や二匹は素人であっても釣れるだろうと高をくくって付いて来たのだったが大間違いで、勿論のこと釣果はゼロ。
その時、引率して連れて行ったベテランは形のいいイワナを何匹か釣り上げた。
「ある程度、錘は重さがあった方が良いが、余り重いのは付けない方が餌が自然に流れ、魚から見た時、不自然さを感じさせないから釣れる可能性が大きくなるよ」。と実際に釣り始める前のアドバイスを受けていた。
その言葉通り、錘を軽めにして何度も仕掛けを流してみたのだが、餌の付いたハリもハリスも水面を浮いたまま流れるだけで沈まない。
アドバイスは受けたものの、これではダメだと錘を重くしてみると、今度は沈んではくれるのだが根係りするばかりでどうしても上手く行かない。
何故、同じ重さ位の錘を背負わせているのにベテラン釣り師の仕掛けは川の中に吸い込まれるようにして流れるのに、私が流す仕掛けは水中に沈まないで水面をただただ流れていってしまうのだろう????。
そんな苦労を見て取ったか、ベテラン師が「振り込むポイントが悪いんだよ。さっきから見ていると浮いて流れてしまうポイントにばかり餌を打ち込んでいるんだよ。餌が吸い込まれるポイントに打たなけりゃ、幾ら打っても餌は浮いて流れてしまうから絶対に魚は食いついてはくれないよ」と云うのである。
餌が浮いてしまうポイントとはどういう場所なのか?
餌が沈み込むポイントというのは何処なのか?。私には一向に呑み込めない。
仕方なく「どうした所に打ち込んだら良いんですか?」と教えを乞うた。
師に依れば、なるべく軽い錘を使った仕掛けを餌が水面から水中に吸い込まれるポイントを狙って振り込むことが大事で、水の流れには、投げ入れた餌の吸い込まれるポイントと、逆に、これを浮かせてしまうポイントとがあるのだと言う。私の仕掛けを振り込む先のポイントは、その浮き上がってしまうポイントにしか当たっていないのだと指摘された。
上流から流れて来た水流は、落差のある場所や岩などの障害物のある場所の下流では渦(渦流)が生まれるが、この渦巻きにはモノを吸い込む渦と浮かび上がらせる渦巻きとがあるのだそうだ。
「では、どのような渦が沈む渦で、どのような渦が浮く渦で、その見分け方というのはどうしたら良いんですか」と聞くと、「よく水の流れを見てごらん落差のある流れの所にある岩の袖の両側に渦が出来ているだろう。その最初に出来ている渦を狙い、そこに餌を投げ入れるようにすると餌はスゥーと水中に吸い込まれるんだよ。だけど、あんたの仕掛けが落ちているのは、その次に生まれている渦の辺りで、そこだと餌は沈まずにそのまま流れて行ってしまうんだよ」と細かく教えてくれたのである。
この時の渓流釣りの際の教えが、丁度その頃、今の体操を考案し出す初めの頃でもあったこととも絡んで、私にとって種々な面で大いに役に立っていると感じている。