アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

Supernatural 2-17 "Heart"

2007年03月29日 | TV: Supernatural
【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年3月22日】※ファン待望(?)の狼人間の話。サムが恋に落ちる?タイトルは「心臓」と「心」をかけている。Emmanuelle Vaugierがゲスト出演。

カリフォルニア州サンフランシスコ。(ここしばらくはカリフォルニアなのかな?)

満月の夜。バー。マディソンという若い女性(Emmanuelle Vaugier)が同僚たちと飲んでいると、上司のネイト・マリガン弁護士が「オフィスに戻って残業を手伝ってほしい」だの、「飲みすぎちゃったから、送ってほしい」だのと言ってくる。マディソンは「もうタクシーを呼んであげましたよ」と軽くいなす。ネイトは酔うと女性に言い寄る癖があり、マディソンはもう慣れっこになっているのだ。

マディソンは同僚たちと笑いながら、ネイトがあきらめて出て行く姿を目で追う。すると、窓の外からこちらを怖い顔で見つめている若い男がいたが、一瞬後にはいなくなってしまう。マディソンは顔を引き攣らせ、同僚たちに「あたし、もう帰らなきゃ」と言い、店を出る。(もし、ストーカーに付きまとわれてるのなら、同僚たちと一緒にいた方が安全では?)

翌朝。マディソンが出勤すると、ネイトのズタズタに引き裂かれた死体があった。(残業しなきゃいけないっていうのは本当だったらしい。)

警察の死体安置室。サムはネイトの死体を見せてもらう。検死官は「まるで動物に襲われたかのようです」と説明する。そして、サムが睨んだ通り、心臓が無くなっていた。

実はこのような事件は何度も起こっていた。しかも、月齢と関係があるらしい。要するに、ディーンとサムは狼人間の仕業だろうと推理しているのだ。

Sam: Month after month all the murders happen in the week leading up to the full moon.
Dean: Which is this week, right?
Sam: Hence the lawyer.
Dean: Awesome.
Sam: Dean, could you be a bigger geek about this?
Dean: I'm sorry, man, but what part of "human by day, freak animal-killing machine by moonlight" do you not understand? I mean, werewolves are bad-ass. We haven't seen one since we were kids!
Sam: Okay, Sparky! And you know what? After we kill it, we can go to Disneyland!


ディーン&サム・ウィンチェスターは「ランディス刑事」&「ダンテ刑事」に成りすまし、マディソンのアパートを訪れる。ちょうど、向かいのアパートに住むグレンという男(典型的な三枚目タイプ)がマディソンを慰めに来ていた。(傍目には「グレンはマディソンに好意を寄せているらしい」と推察できるのだが、マディソンはグレンをただの「親切な隣人」だと思っているようだ。)


※今回の偽名は映画監督のJohn LandisとJoe Danteにちなんだもの。1981年、両監督の人狼テーマの映画(前者は『An American Werewolf in London』、後者は『The Howling』)が相次いで劇場公開された。なお、同じ年には『Wolfen』(Michael Wadleigh監督)というマイナー(?)な作品も封切られており、今回のエピソードでは『Wolfen』っぽいカメラワーク(狼の視点から撮られている)も随所に見られる。

マディソンによると、ネイトは酔うと女性を口説こうとする癖があったが、他人の恨みを買うようなタイプではなかったらしい。

Madison: Nate was... he was nice...
Sam: But?
Madison: Nothing. Really. He had a few scotches in him and he started hitting on anyone within a five-mile radius. You know the type.
Sam: (Deanを見ながら) Yeah. I do, actually.

マディソンは「ネイトが殺された夜、元恋人を見かけた」と話す。彼女は恋人だったカートと約1ヶ月前に別れたのだが、カートはそれ以来、ずっとマディソンの周りをウロウロしているらしい。要するに、ストーカーである。

ディーンとサムが去った後、マディソンが窓の下を見下ろすと、カートがこちらを見上げていたが、またすぐにいなくなってしまう。

夜。ディーンとサムはカートのアパートを調べるが、これといった手掛かりは見つからない。

Sam: Find anything?
Dean: (冷蔵庫を覗きながら) Just some leftovers and a six-pack.
Sam: Check the freezer. Maybe there's some human hearts hidden behind the Häagen-Dazs or something.

その時、外で銃声がしたので駆けつけてみると、パトロール中の警官が裏通りで殺されていた。(ディーンとサムよりも現場に近い場所にいたはずの通行人たちは何も気付いてないのか、他には誰も駆けつけて来ない。)

Dean: I'd say Kurt's looking more and more like our Cujo.
(※1981年に出版されたStephen King著のホラー小説『Cujo』に登場する狂犬のこと。1983年には映画版も公開された。)

ディーンとサムはマディソンのアパートに戻る。ディーンがカートを探しに行く一方で、サムはマディソンの護衛としてアパートに残る。

Dean: (Madisonに) One of us should probably stay here with you just in case he stops by.
(Madisonには聞こえない所で)
Sam: All right, you go. I'll stay.
Dean: Forget that. You go after the creepy ex. I'm gonna hang here with the hot chick.
Sam: Dude, why do you always get to hang out with the girls?
Dean: Because I'm older.
Sam: No, screw that. We settle this the old-fashioned way.
(2人はジャンケンをする→Samはグー、Deanはチョキを出す)
Sam: Dean, always with the scissors.
Dean: Shut up, shut up! Two outta three!
(2人は再びジャンケンをする→Samはグー、Deanはチョキを出す)
Dean: Gah!
Sam: Bundle up out there, all right?


サムは女性と2人きりになるのに慣れてないせいか、いかにも居心地が悪そうだ。マディソンの方はサムに気があるのか、あるいはからかってるだけなのか、洗濯したばかりの下着をわざとテーブルの上にぶちまけて畳み始める。

ディーンから電話がかかって来る。

Dean: Let me guess. You're sitting on her couch like a stiff trying to think of something to say.

カートは今、ストリップ劇場にいるという。サムは「目を離すなよ」と言う。

Dean: I found him.
Sam: Good. Don't keep your eyes off him.
Dean: (ストリッパーを見ながら) Oh, my eyes are glued. Look, Sammy, I gotta let you go. I... er (空咳をして) I don't wanna miss anything. (ストリッパーにチップを渡す)

サムとマディソンは結局、一緒にソファに座ってTVのメロドラマを見ることになったが、サムも意外とハマってしまうのだった。ドラマが終わった後、サムは「ちょっと突っ込んだ質問だけど、どうしてカートみたいな奴と付き合ってたの?」と訊く。マディソンにとって、カートは「自分には相応しくない相手」だとわかっていながらもなかなか別れられない相手だったらしい。

Sam: Can I ask you a question? I... it's... it's a little personal.
Madison: You've seen my entire underwear collection. Go ahead.

ところが、マディソンは1ヶ月ほど前に強盗に会ったのがキッカケで目が覚めて、カートとの腐れ縁を断ち切る決心をしたのだ。

夜。満月。マディソンが寝室に行き、サムは居間で寝ずの番を張る。

カートのアパートの外。ディーンは張り込みながら、銃に銀弾を込める。物音がしたのでアパートに飛び込むと、カートが死んでいた。狼人間に変身したマディソンに殺されたのだ。マディソンはディーンに襲い掛かる。ディーンは銀のナイフで応酬し、マディソンの右肘に傷を付ける。マディソンは逃げる。

明け方。マディソンのアパート。居間。サムは電話でディーンから「狼人間はマディソンだった」という報告を受ける。サムが「まさか。ずっと見張ってたんだぜ」と言いながらマディソンの寝室に入ると、当のマディソンはベッドで裸で眠っていた。

サムの気配に目を覚ましたマディソンは「あたし、パジャマを着てたはずなのに」と不思議がる。サムがディーンに言われた通りにマディソンの肘を見てみると、たしかに傷が付いていた。だが、マディソン本人は自分が狼人間だという事実に全く気付いてない様子だ。

サムはマディソンを椅子に縛り付ける。マディソンはサムに「あなた、どうかしてるわ。狼人間なんているわけないじゃないの」と言い、自分の男運の悪さを嘆く。やがて、ディーンが戻って来る。(マディソンはどうして大声で助けを求めないのだろうか?向かいの部屋のグレンも異状に気付きそうなものだが…?)

Dean: (Madisonに) How you doin'? My head feels great. Thanks.

ディーンはマディソンをすぐ殺すべきだと主張するが、サムはマディソンを殺さずに済む方法を模索する。サム自身、いつダークサイドに行くかわからない身なのである。

Sam: Maybe she doesn't really know she's changing. You know, maybe... maybe when the creature takes over, she blacks out.
Dean: Like a really hot Incredible Hulk?
(※『超人ハルク』のこと。)
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Dean: Sammy, I don't think we got a choice here any more.
Sam: What?
Dean: I hate to say it... she's a sweet girl, but part of her is...
Sam: Evil?
Dean: Yeah.
Sam: Yeah, that's what they say about me, Dean. So me you won't kill, but her you're just gonna blow away.

父ジョンのジャーナルによれば、マディソンを「治す」方法が1つだけある。彼女を噛んだ狼人間を退治すれば良いのだ。それでもダメなら、その時の話だ。どちらにしろ、その狼人間も退治しなければならないのである。ディーンは渋々承知し、マディソンが1ヶ月前に強盗に襲われたという地域を調べに行く。そこはちょうど、他の犠牲者たちが殺された場所でもあった。

マディソンのアパート。サムはマディソンに「これにカタが付いたら、俺は君の前に二度と現れない」と約束する。もし、サムの話を信じてくれないのなら、「変な男に一晩監禁されただけ」と思ってくれれば良いのだ。

夜。満月。狼人間が娼婦を襲うが、ディーンの銀弾に倒れ、人間の姿に戻る。それはグレンだった。グレンもマディソンと同じように何も自覚していなかった。ディーンはグレンの死を見守る。

同じ頃、マディソンも狼人間に変身してサムを襲い、部屋中をメチャクチャにしたが、やがて、人間の姿に戻る。グレンが死んだからだろう。

明け方。我に返ったマディソンはアパートの惨状とサムの顔の傷を見て呆然とする。サムは「もう二度と会うことはないだろう」と言って外に出て行く。(掃除の手伝いとかしないわけ?)

夕方。マディソンのアパートの外。ディーンとサムが車で張り込んでいる。「マディソンはもう大丈夫だろう」とは思いつつも、念のためにもう1晩、見張ることにしたのだ。すると、マディソンが出て来て、「張り込みにしては車が目立ち過ぎるわよ。どうせなら、3人一緒に中で待ちましょう」と誘う。

Madison: You know, for a stakeout, your car's a bit conspicuous. What are you still doing here?
Dean: Honestly? We're pretty sure you're not going to turn tonight, but we have to be 100%... so we're... lurking.

3人は徹夜でポーカーをするが、マディソンは全く狼人間に変身する気配はなかった。

明け方。ディーンは気を遣い、「じゃあ、俺は…先にホテルに戻って…有料放送…か何か…見るよ」と言いながらドアに向かって歩いて行く。そして、外に出る前、右拳を突き上げる。サムにエールを送ってるつもりなのだろう。

Dean: So I'm just gonna... head back to the hotel... watch some pay-per-view... or somethin'.
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Madison: (苦笑しながら) That was smooth.
Sam: ... He means well.
Madison: You mean he thinks you're gonna get laid?

サムとマディソンは最初、照れていたが、やがて、ベッドを共にする。(サム役のジャレッド・パダレッキはこのシーンのために鍛えたというだけあって、筋肉モリモリ?)

Sam: You're unusual.
Madison: Unusual like... (クルクルパーしながら) unusual?
Sam: No, no, no, no. Unusual like... impressive.
Madison: You think so?

夜。満月。サムが目覚めた時、狼人間に変身したマディソンが窓から飛び出して行く。

朝。サムはディーンと合流する。結局、マディソンを殺すしかないのだろうか?

マディソンから電話がかかって来る。彼女は「ここがどこだかわからない」と言う。もちろん、どうやってそこに行ったのかも覚えていない。マディソンが「周りにどんな建物があるか」等を説明し、ディーンとサムが迎えに行く。

マディソンのアパート。マディソンは昨夜のことを全く覚えてないが、また人を殺したかもしれないし、生きていれば、今後も人殺しを続けるだろう。彼女は「死ぬのはイヤだけど、こんな形で生き続けるのはもっとイヤ」と言い、サムに「あたしを殺して」と頼む。

Madison: Sam, I'm a monster.
Sam: No, I'm gonna save you.
Madison: You tried. I know you tried.

隣の部屋。ディーンは「俺がやってやろうか?」と申し出るが、サムは涙を流しながら、「いや、彼女は俺に頼んだんだ」と言い、拳銃を受け取る。

サムはマディソンがいる部屋に戻って行く。数秒後、銃声が轟く。

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☆今回の音楽:
- "Silent Lucidity" by Queensryche
- "Look At You" by Screaming Trees

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サムにやっとロマンスが巡って来たと思ったら、こういう結末になってしまうとは…。まさに悲恋だ。

それにしても、満月の夜が4日も5日も続くかなあ?


関連記事 (英語→ネタバレ注意):
- Jared Padalecki: Supernatural's Best Is Yet to Come


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3 コメント

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Heavy Heart (Kumi)
2007-03-30 02:09:19
Episode-9“Croatoan”と同じくらい深刻な場面だと思いました。
family businessとは言えど、精神的には二人とも限度を超えているかもしれませんね。
特にSamはまたトラウマにならなければいいのですが‥。

アメリカ式・掛け声なしのジャンケンを初めて見ました!
手のひらの上でコブシを3回叩くようにするのですね。Deanがチョキを出すくせがあるのを覚えているところが、Samらしくて笑えます。
old-fashioned wayのおかげで、Mister Donut'sのオールドファッションの意味に気がつきました。
Deanが言う“Because I'm older.”のところ意識して聞いてみましたヨv聞き間違いってよくあることだと知ってホッとしています。

魔女、ドラキュラ、エイリアン、狼人間が出て今度は何でしょうね?楽しみです。
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満月の夜 (kenn)
2007-04-02 09:39:06
そうそう!私も思いました。なんでこんな短期間で何回も変身するんだろうって。でもそんなこと気にならないくらいの結末で、悲しかったですね。兄弟の関係が逆に遠くなるんじゃないかと思いました。

ディーンのガッツポーズのシーン、フレディ・マーキュリーを思い出しました。マイクスタンドもって右こぶしあげて、みたいな。

聞き間違いと言えば、Grey's Anatomyの10年計画ってところでten year planがずっとtenure planに聞こえてしょうがなかったです。分かっててもそう聞こえちゃうんだよなぁ。
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tenure (ジョウ)
2007-04-03 02:32:37
あはは(笑)、私も「tenure/ten-year」についてはいつもそう思います。学校の先生の「tenure」期間がちょうど10年だったりしますから、アメリカ人でも混乱してる人が多いかも?

アメリカ人には「than」対「then」や「their」対「there」を間違える人も多いですもんねぇ。
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