【アメリカ合衆国での初回放送 = 2007年9月26日】※『The Bionic Woman (バイオニック・ジェミー)』(1976~1978年放送)を現代風にアレンジした新番組『Bionic Woman』が始まった。
前作は『The Six Million Dollar Man (600万ドルの男)』(1974~1978年放送)のスピンオフだったが、今回の『Bionic Woman』は(とりあえず)独立した作品になっている。主人公の名前は前作と同じJaime Sommersだが、彼女が「バイオニック」になるキッカケからして、設定がだいぶ異なる。また、作風はダークで、前作よりも現実感や生活感が増している。ちなみに、彼女の改造手術費用は5000万ドルで、一部、オリジナルのジェミーにはなかった、600万ドルの男の能力も兼ね備えている。
新Jaimeを演じるのはイギリス出身のMichelle Ryan。インタビュー・ビデオでは地のイギリス訛りで話すが、Jaimeはアメリカ人(サンフランシスコ在住)という設定なので、方言指導を受けている。そのせいか、時折、台詞がたどたどしく感じられることがあるが、現代風のアメリカ人女性をよく演じていると思う。私自身はこのJaimeの喋り方が好きだ。
Jaimeはまだ20代だが、父親が行方をくらましてしまったため、バーテンダーをしながら、妹のBecca(Lucy Hale)を育てて来た。いわば、母親代わりだ。ところが、ティーンのBeccaは何かと反抗的である。
Jaimeの恋人はWill Anthros(Chris Bowers)という大学教授だ。しかし、それは表の顔で、彼は実は某民間組織の研究所、ウルフクリーク・バイオテック施設のトップ科学者だった。
ある夜、JaimeはWillと一緒に食事をし、妊娠していることを告白する。その帰り、2人が乗る車が大型トラックに激突される。何者かがWillを始末するために殺し屋を雇ったのだ。だが、皮肉にも、Will自身は軽傷ですみ、助手席に座っていたJaimeが瀕死の重傷を負うハメになった。
WillはJaimeをウルフクリーク・バイオテック施設に担ぎ込み、緊急バイオニック手術を施す。
トラックはちょうど、Jaimeが座っていた助手席側にぶつかったため、彼女の右目、右耳、右腕、そして両脚をバイオニック・パーツと交換しなければならなかった。
目を覚まして真実を悟ったJaimeは「あたしに一体、何をしたの!?」と大ショックを受ける。
だが、他に方法はなかったのだ。緊急手術をしなければ、彼女は間違いなく死んでいただろう。
それでも、残念ながら、胎児を救うことはできなかった。
研究所の幹部らはJaimeを兵士として使うことばかりを考えていたが、彼女はなんといっても一般人である。結局、Willに説得され、とりあえず、Jaimeを普通の生活に戻らせることに同意する。どちらにしろ、彼女を力で縛っておくのは無理なのだ。自由にさせておいて...あるいは「自分は自由だ」という幻影を与えておいて、必要に応じて上手く操縦できれば良いのである。
Jaimeが研究所にいる間、Beccaや周囲の者たちに対しては「WillとJaimeは思いつきでスキー旅行にでかけた」ということになっていた。
Jaimeが帰宅すると、Beccaはプンプンに怒っていた。いくら反抗期だからとはいえ、唯一の肉親が突然、勝手にどこかに行ってしまっては当たり前だ。
一方、Jaimeは「ごめんなさい」と涙ぐみながら、妹を思い切り抱きしめる。
Beccaは当惑しながらも、「お姉ちゃん、スキーなんて、できないくせに」とツッコむ。
しかし、真実を話すわけにはいかない。
なお、トラックを運転していた殺し屋の名はSarah Corvis(Katee Sackhoff)で、彼女は3年前にウルフクリーク・バイオテック施設を脱走しようとして始末されたはずの初代バイオニック・ウーマンだった。
Sarahは「普通の生活」に戻ったJaimeにつきまとうようになる。バイオニック・ウーマンの先輩としてアドバイスしてくれたかと思ったら、Willをライフルで撃ってJaimeを挑発したりする。
実はSarah自身にもその理由はよくわからないのだ。
※Sarahは脳のインプラントがイカれているらしい。『人造人間キカイダー』(原作)でギル・ハカイダーに悪魔回路を埋め込まれたキカイダーが「狂った」のを思い出す。ちなみに、彼の悪魔回路は後に『イナズマン』(原作)でイナズマンの念力によって破壊され、キカイダーことジローは「正気」に戻った。
※Sarahが敵なのか味方なのかわからないというところが面白い。
第1話のクライマックスであるJaime対Sarahの戦いは見もの。「雨が嫌い」だというKatee Sackhoffはこのシーンの撮影で骨折したらしいが、それだけに迫真の仕上がりだ。
≪名言&迷言集≫ (順不同)
Sarah: Tell me you love me.
Will: So, I'm thinking "Coltrane" if it's a boy, "Billie" if it's a girl.
Jaime: You don't have to do this, you know.
Will: Actually, I'm pretty sure you have to name them.
Jaime: I almost killed a man. I didn't even know what I was doing. What did you put in my head?
Will: Microscopic chips have been implanted in your cerebral cortex. My father... developed the technology for the military. The program was meant to help amputees in the gulf. Of course, he saw the combat applications immediately.
Jaime: You made me into a soldier.
Nurse: I'm Ruth.
Jaime: I'm pissed.
Little Girl: Mommy, there's a lady out there running really fast like as fast as a car!
Mother: Sweetie, what did I tell you about making things up?
Little Girl: I just thought it was cool that a girl could do that. That's all.
※劇場映画『Superman (スーパーマン)』(Christopher Reeve主演、Richard Donner監督、1978年)に同様のシーンがある。
Man: The doctor. Did you kill him?
Sarah: It was like a ride at Disneyland.
Man: Which one?
Sarah: I've never been.
Man: I'll take you. You'll love it.
Jaime: Who are you?
Sarah: Without being too melodramatic about the whole thing, I'm Sarah Corvus, the first bionic woman. Ta-da!
Jaime: What do you want from me?
Sarah: Honestly, I'm not sure. Jogging partner?
Sarah: You only have one bionic arm. You should really do something about that. (と言ってJaimeの腕を傷めつける)
(SarahがJaimeをほぼ一方的にいたぶる)
Sarah: You're gonna have to do a little better than that.
(Jaimeが態勢を巻き返す)
Jaime: How am I doing now?
Sarah: (ニヤリとして) Not Bad. Not bad at all.
Jaime: Who are you?
Jonas: You have $50 million worth of my property inside you so I guess you could say I'm your landlord.
≪音楽≫
- "Breathe Me" by Sia
- "Whoo, Alright, Yeah" by The Rapture
≪トリヴィア≫
*少なくとも3種類のパイロットが撮影されたらしい。
*Becca Sommersは当初、耳が不自由という設定で、彼女が登場するプロモ映像が放送開始直前まで公式サイト、Yahoo!TV、無料レンタルのDVD等で鑑賞可能だった。キャラクター設定変更とともにキャスティングも変更された。
*Jaimeのミドルネーム「Wells」は『600万ドルの男』の科学者の姓と同じ。
*この番組のキャストにはKatee Sackhoff(Starbuck役)、Aaron Douglas(Tyrol役)、Mark A. Sheppard(Romo Lampkin役)、Dominic Zamprogna(Jammer役)、スタッフにはDavid Eickと、『Battlestar Galactica』関係者が多い。
*Jonas Bledsoe役のMiguel Ferrerは劇場映画『RoboCop (ロボコップ)』(1987年)にも出演した(Bob Morton役)。
*主な舞台はカリフォルニア州サンフランシスコ地域だが、撮影はカナダのヴァンクーヴァー地域で行われている。
前作は『The Six Million Dollar Man (600万ドルの男)』(1974~1978年放送)のスピンオフだったが、今回の『Bionic Woman』は(とりあえず)独立した作品になっている。主人公の名前は前作と同じJaime Sommersだが、彼女が「バイオニック」になるキッカケからして、設定がだいぶ異なる。また、作風はダークで、前作よりも現実感や生活感が増している。ちなみに、彼女の改造手術費用は5000万ドルで、一部、オリジナルのジェミーにはなかった、600万ドルの男の能力も兼ね備えている。
新Jaimeを演じるのはイギリス出身のMichelle Ryan。インタビュー・ビデオでは地のイギリス訛りで話すが、Jaimeはアメリカ人(サンフランシスコ在住)という設定なので、方言指導を受けている。そのせいか、時折、台詞がたどたどしく感じられることがあるが、現代風のアメリカ人女性をよく演じていると思う。私自身はこのJaimeの喋り方が好きだ。
Jaimeはまだ20代だが、父親が行方をくらましてしまったため、バーテンダーをしながら、妹のBecca(Lucy Hale)を育てて来た。いわば、母親代わりだ。ところが、ティーンのBeccaは何かと反抗的である。
Jaimeの恋人はWill Anthros(Chris Bowers)という大学教授だ。しかし、それは表の顔で、彼は実は某民間組織の研究所、ウルフクリーク・バイオテック施設のトップ科学者だった。
ある夜、JaimeはWillと一緒に食事をし、妊娠していることを告白する。その帰り、2人が乗る車が大型トラックに激突される。何者かがWillを始末するために殺し屋を雇ったのだ。だが、皮肉にも、Will自身は軽傷ですみ、助手席に座っていたJaimeが瀕死の重傷を負うハメになった。
WillはJaimeをウルフクリーク・バイオテック施設に担ぎ込み、緊急バイオニック手術を施す。
トラックはちょうど、Jaimeが座っていた助手席側にぶつかったため、彼女の右目、右耳、右腕、そして両脚をバイオニック・パーツと交換しなければならなかった。
目を覚まして真実を悟ったJaimeは「あたしに一体、何をしたの!?」と大ショックを受ける。
だが、他に方法はなかったのだ。緊急手術をしなければ、彼女は間違いなく死んでいただろう。
それでも、残念ながら、胎児を救うことはできなかった。
研究所の幹部らはJaimeを兵士として使うことばかりを考えていたが、彼女はなんといっても一般人である。結局、Willに説得され、とりあえず、Jaimeを普通の生活に戻らせることに同意する。どちらにしろ、彼女を力で縛っておくのは無理なのだ。自由にさせておいて...あるいは「自分は自由だ」という幻影を与えておいて、必要に応じて上手く操縦できれば良いのである。
Jaimeが研究所にいる間、Beccaや周囲の者たちに対しては「WillとJaimeは思いつきでスキー旅行にでかけた」ということになっていた。
Jaimeが帰宅すると、Beccaはプンプンに怒っていた。いくら反抗期だからとはいえ、唯一の肉親が突然、勝手にどこかに行ってしまっては当たり前だ。
一方、Jaimeは「ごめんなさい」と涙ぐみながら、妹を思い切り抱きしめる。
Beccaは当惑しながらも、「お姉ちゃん、スキーなんて、できないくせに」とツッコむ。
しかし、真実を話すわけにはいかない。
なお、トラックを運転していた殺し屋の名はSarah Corvis(Katee Sackhoff)で、彼女は3年前にウルフクリーク・バイオテック施設を脱走しようとして始末されたはずの初代バイオニック・ウーマンだった。
Sarahは「普通の生活」に戻ったJaimeにつきまとうようになる。バイオニック・ウーマンの先輩としてアドバイスしてくれたかと思ったら、Willをライフルで撃ってJaimeを挑発したりする。
実はSarah自身にもその理由はよくわからないのだ。
※Sarahは脳のインプラントがイカれているらしい。『人造人間キカイダー』(原作)でギル・ハカイダーに悪魔回路を埋め込まれたキカイダーが「狂った」のを思い出す。ちなみに、彼の悪魔回路は後に『イナズマン』(原作)でイナズマンの念力によって破壊され、キカイダーことジローは「正気」に戻った。
※Sarahが敵なのか味方なのかわからないというところが面白い。
第1話のクライマックスであるJaime対Sarahの戦いは見もの。「雨が嫌い」だというKatee Sackhoffはこのシーンの撮影で骨折したらしいが、それだけに迫真の仕上がりだ。
≪名言&迷言集≫ (順不同)
Sarah: Tell me you love me.
Will: So, I'm thinking "Coltrane" if it's a boy, "Billie" if it's a girl.
Jaime: You don't have to do this, you know.
Will: Actually, I'm pretty sure you have to name them.
Jaime: I almost killed a man. I didn't even know what I was doing. What did you put in my head?
Will: Microscopic chips have been implanted in your cerebral cortex. My father... developed the technology for the military. The program was meant to help amputees in the gulf. Of course, he saw the combat applications immediately.
Jaime: You made me into a soldier.
Nurse: I'm Ruth.
Jaime: I'm pissed.
Little Girl: Mommy, there's a lady out there running really fast like as fast as a car!
Mother: Sweetie, what did I tell you about making things up?
Little Girl: I just thought it was cool that a girl could do that. That's all.
※劇場映画『Superman (スーパーマン)』(Christopher Reeve主演、Richard Donner監督、1978年)に同様のシーンがある。
Man: The doctor. Did you kill him?
Sarah: It was like a ride at Disneyland.
Man: Which one?
Sarah: I've never been.
Man: I'll take you. You'll love it.
Jaime: Who are you?
Sarah: Without being too melodramatic about the whole thing, I'm Sarah Corvus, the first bionic woman. Ta-da!
Jaime: What do you want from me?
Sarah: Honestly, I'm not sure. Jogging partner?
Sarah: You only have one bionic arm. You should really do something about that. (と言ってJaimeの腕を傷めつける)
(SarahがJaimeをほぼ一方的にいたぶる)
Sarah: You're gonna have to do a little better than that.
(Jaimeが態勢を巻き返す)
Jaime: How am I doing now?
Sarah: (ニヤリとして) Not Bad. Not bad at all.
Jaime: Who are you?
Jonas: You have $50 million worth of my property inside you so I guess you could say I'm your landlord.
≪音楽≫
- "Breathe Me" by Sia
- "Whoo, Alright, Yeah" by The Rapture
≪トリヴィア≫
*少なくとも3種類のパイロットが撮影されたらしい。
*Becca Sommersは当初、耳が不自由という設定で、彼女が登場するプロモ映像が放送開始直前まで公式サイト、Yahoo!TV、無料レンタルのDVD等で鑑賞可能だった。キャラクター設定変更とともにキャスティングも変更された。
*Jaimeのミドルネーム「Wells」は『600万ドルの男』の科学者の姓と同じ。
*この番組のキャストにはKatee Sackhoff(Starbuck役)、Aaron Douglas(Tyrol役)、Mark A. Sheppard(Romo Lampkin役)、Dominic Zamprogna(Jammer役)、スタッフにはDavid Eickと、『Battlestar Galactica』関係者が多い。
*Jonas Bledsoe役のMiguel Ferrerは劇場映画『RoboCop (ロボコップ)』(1987年)にも出演した(Bob Morton役)。
*主な舞台はカリフォルニア州サンフランシスコ地域だが、撮影はカナダのヴァンクーヴァー地域で行われている。
キャラクターの存在感はKatee Sackhoffの方が圧倒的に上ですね。仕方ないですけど。
一応昔のシリーズも知っていますが、どちらかというと「バフィ」や「エイリアス」、「ニキータ」みたいなシリーズに見えてきます。
ダークな雰囲気はヴァンクーヴァーでの撮影も関係しているかも知れないですね。
この前、アメリカに行った時に、友人からTシャツを
もらったところでした。
それには、胸元にバイオミック ウーマンと入ってるんです。
なんだか主役になった気分ですよね(笑)
日本でも見られると・・・。
いつも同じオチになってしまいますが(笑)
Willの親父の脱獄を手引きしたのも同じ男でしょうか?結構面白かったので見続けようかと思います^^