アメリカに暮らす

アメリカのTV番組や日常生活等について綴ります。ニュースのネタバレ度は弱~中、エピガイのネタバレ度は強です。

CSI: Miami 4-14 "Fade Out"

2006年02月25日 | TV: CSIシリーズ
【アメリカ合衆国での初回放送日 = 2006年1月30日】銀行強盗のカップルが跳ね橋を渡ってキー諸島に逃亡しようとしたが、あと少しというところで跳ね橋が上がってしまい、警察に追いつかれて逮捕される。その時、上がった跳ね橋から男性の死体がぶら下がっているのが発見される。

死んでいたのはクラブ経営者のジェイク・リッチモンドだった。ジェイクはその場で首を吊った(吊られた)わけではなく、別の場所で両目を銃弾で撃ち抜かれて殺されてから跳ね橋まで運ばれたようだ。さらに、ポケットの中にジョーカーのカードが入っていたことから、ホレイショとフランクはマフィアがジェイクを処刑したのではないかと推理する。

ジェイクの首にかかっていたのはただのロープではなく、ナイトクラブやレッドカーペット等の仕切りに使われるヴェルヴェット・ロープだった。ホレイショはライアンにヴェルヴェット・ロープをラボまで届けるよう指示する。ロープから犯人のDNAが採取できるかもしれないからだ。

ジェイクの目を撃ち抜いた弾丸の1つはまだ体内に残っていたが、もう1つは貫通していた。貫通した方の弾丸はおそらく、実際の殺人現場(the primary crime scene)に残っているのではないだろうか?

体内に残っていた弾丸は1年前に起こった殺人事件の弾痕と一致した。1年前の事件では地元マフィアのボスであるジョーイ・サルーチに嫌疑がかけられたが、裁判には至らなかった。凶器の拳銃もまだ発見されていない。

ジョーイ・サルーチはホレイショの事情聴取を受けても「自分は不動産業者だから殺人の事なんて知らない」ととぼけようとする。

カリーとエリックは殺されたジェイクが経営していたザ・バーガンディ・クラブを訪ねる。クラブの外の植え込みに血だらけのマークシート(選択問題用の答案用紙で、専用の機械で読み取って採点する。先駆者のScantron社の名を取って他社製品でも「scantron sheet」と呼ぶ人が多いが、劇中では「Scantron」という固有名詞は出て来ない。ここでは便宜上「マークシート」とする)があり、その近くにはタイヤ痕も残っていた。

ジェイクはおそらく、この場所で殺されたのだろう。しかし、それにしては残っている血の量が少ないことから、「殺人はここに駐められていた車の中で行われたのだろう」とカリーとエリックは推理する。つまり、殺人現場の一部はどこかに走り去ってしまったことになる。

カリーとエリックの2人はまだ準備中のクラブ内に入り、バーテンダーのシーザー・モラレス…通称「カズ」と話をする。カズは生前のジェイクに毒見役をやらされてたらしいが、殺人については何も知らないという。カズは「また何か訊きたいことがあったら連絡してくれよ」と言って、メモ用紙に自分の連絡先をサラサラっと書いて2人に手渡す。

ラボ。ホレイショがヴァレラにヴェルヴェット・ロープの分析結果を尋ねると、「まだ届けられたばかりで、これから分析するところ」だという。しかも、ロープを届けたのはライアン本人ではなく見習いのネイサン(未登場?)だったらしい。

実はライアンは跳ね橋からラボに戻る途中で接触事故を起こしてしまったため、ネイサンを呼んで証拠品のロープを届けさせたのだった。ライアンは事故は相手のせいだと主張するが、ホレイショはライアンの視力が落ちているのだろうと推察し、すぐに眼の検査をするよう指示する。

マークシートに付いていた血は確かにジェイクのものだった。マークシート自体は未使用だったので学生は特定できないが、顧客番号からデイド大学の映画脚本コースのものだと判明したため、カリーとエリックは同コースを教えるマイヤー教授を訪ねる。

マイヤー教授は「最近、新しいマークシートの束が届いたばかりです。全部車のトランクに入ってますよ」と言ってトランクを開ける。なんと、トランクの中は血だらけだった。

マイヤー教授は「車のキーは机の引き出しに入れてあったので、誰かが勝手に車を使ったのだろう」と主張するが…?

カリーとエリックはマイヤー教授の車を押収する。トランクの中には使用済みの9ミリ弾が1つと、iPodのイヤバッド(ear bud = イヤホンの耳に当たる部分)が1つあった。イヤバッドの持ち主が犯人である可能性が高い。

ヴェルヴェット・ロープからDNAが検出された。DNAは婦女暴行未遂容疑で逮捕されたことがあるノーマン・スタインという映画プロデューサーのものと一致する。

ノーマンは数日前、ザ・バーガンディ・クラブに映画のリサーチのために入ろうとしたのだという。だが、その際に入り口でカズと争いになり、押されて倒れた時にヴェルヴェット・ロープを掴んだのだと主張する。

その映画の脚本の執筆者はベンとパトリックという2人の若手コンビなのだが、2人ともクラブに出入りしたことがなかったのだ。

ベンとパトリックの脚本は『The Clubland Murders』という題名で、原案は他ならぬマイヤー教授だった。脚本はまだ40ページ程しか出来上がってないらしいが、ほとんどの部分はどこかで聞いたような話やセリフばかりだ(『スタートレック』シリーズのクリンゴン人の決まり文句「Today is a good day to die.」というのまである)。ただ、殺人の手口はジェイクの場合にそっくりで、ポスター(写真)にまで使われていた。

ライアンは遂に右眼の検査を受ける。医師によれば、眼の奥の組織が膿んでいるのだという。ライアンはアレックスに処方してもらった抗生物質をきちんと摂ったのだが、それでも死ななかった細菌がはびこっているのだ。医師は「仕事もしばらく休んだ方が良いでしょう」とアドバイスし、別種の抗生物質を処方する。もし、それでも効き目がなければ手術しなければならず、失明する可能性もあるという。

マイヤー教授はベンとパトリックにアイデアを提供したことを認める。しかし、その殺人のアイデアは現実性に欠けると2人が言っていたため、マイヤー教授はその現実性を証明するためにジェイクを殺したのではないか…とホレイショは考えた。

マイヤー教授は「私は大まかなアイデアを提供しただけだ」と主張するが、脚本のプリントアウトに手書きされている細かい指示はまさにジェイクの場合と細部まで似通っている。

だが、その手書きメモの筆跡はカズがエリックらに渡したメモ用紙のものと一致した。そう、ベンとパトリックを助けていたのはカズだったのだ。

ホレイショとフランクは再びクラブを訪れ、カズが隠し持っていた(?)拳銃を見つける。カズは「そんな拳銃のことは知らない」と否定する。

カズはかつてジョーイ・サルーチのために働いていた。彼の拳銃こそ、1年前の殺人、そして、今回のジェイク殺しに使われたものだった。カズはジェイクに眠り薬入りの葉巻を吸わせ、意識を失ったところを殺したものだと思われる。

だが、拳銃に付いていた指紋はカズのものではなかった。これではカズの有罪を立証できない。ホレイショらは仕方なくカズを釈放する。

ノーマン・スタインが大慌てでマイアミ・デイド署に駆け込んで来る。問題の脚本の最新ヴァージョンでもう1つの殺人が描かれているというのだ。だとすると、現実界でも新たな犠牲者が出る可能性がある。被害者は脚本では「the snitch」ということになってるが、それは現実界の誰に相当するのか?もしかしたら、自分のことではないか?「だから、私を警察で保護してくれ!」というわけである。

ホレイショはパトリックから「the snitch」がカズを指すことを聞き出す。だが時遅く、カズはすでに殺されていた。

カズの殺人現場に駆けつけたカリーとエリックは物陰に隠れていたベンを見つける。ベンはトランプを1セット持っていた。2人はベンを逮捕する。

ベンの告白によると、カズがベンとパトリックを指導してくれたのだが、カズはクラブを乗っ取ろうとしてジェイク殺しを計画したのだという。

iPodのイヤバッドはベンのものだった。ベンが車のトランクを開けてるところにパトリックが気絶したジェイクを投げ込み、両眼を撃ち抜いて殺してしまったのだが、その際に慌てたベンのイヤバッドが外れたのだ。また、トランクに積んであったマークシートの上に血が飛び散り、そのうちの1枚がトランクを閉めた時の風圧で外に飛び出たのだった。要するに、ベンはジェイクを殺してはいなかったのだが、わけがわからないうちに巻き込まれてしまったのだ。

パトリックはジェイク殺しに使った拳銃を自分では革手袋で持ったが、ベンには直に触らせることによって彼の指紋を付けていた。パトリックはまた、「カズが1年前の殺人のことをバラそうとしている」というメモをジョーイ・サルーチの車に残した。それに怒ったサルーチがカズを殴り殺したのである。また、ベンがカズの殺人現場にいたのは、パトリックに「俺たちとジェイク殺しを繋げる証拠はトランプだけだ。おまえがクラブに行って取って来い」と言われたからだった。つまり、全てはパトリックが仕組んだことなのである。

ホレイショたちはカズを殺した容疑でサルーチを逮捕することはできたが、一方、パトリックのジェイク殺しを証明する決め手は遂に得られず、やむを得ず釈放する。エリックは「これで終わったと思うなよ!」と言うが、現時点ではどうしようもない。

マイアミ・デイド署のロッカー室。ライアンは悔しさのあまりか、あるいは恐怖を紛らわすためか、自分のロッカーを何度も殴りつける。このままでは失明するかもしれないし、CSIの職も失うかもしれない。一体、どうして、こんなことになってしまったのか!?

そんなライアンの姿をホレイショが物陰から黙って見つめる。


【今日の一言】
Lt. Horatio Caine: We got one case closed and one presented itself.


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5 コメント

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はじめまして (ゼシカ)
2006-02-25 11:22:47
トラバありがとうございます



24を今見てますが、アメリカはリアルタイムで大変な事件起きてますよね

日本でも最近はわけのわからない事件が多いですが・・・



また遊びにきます
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ジョーク (josetangel)
2006-02-25 13:16:57
ラボにロープのことを聞きに行ったとき、ValeraがHoratioに何か言ったらしいのですが、ご存じですか?

マイアミもなんか、最近路線が変わってきたかも知れないですね。
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最終回~o(厂宀 ̄)o (おふろでラジオ)
2006-02-25 15:52:40
説明読んでも意味不明のトラックバックとやらでここに導かれて、なんだかんだで日本では来週最終回の「デスパレートな妻たち」のストーリーを我慢しきれず読んでしまった私です…あぁ、バカな私…後悔の嵐o(厂宀 ̄)oでも、懐かしいドラマいっぱい思い出せて楽しいブログですね~また遊びにきます(^o^)丿
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レス♪ (ジョウ)
2006-03-01 02:10:16
ゼシカさん、ようこそ。『24』といえば、同番組でフィクションとして扱われたCIA(?)の秘密留置場が実際にあるかもしれない…なんて取りざたされてるようです。



josetangelさん、ご質問のラボのシーンをもう一度見てみましたけど、ジョークは全く無かったですよ。削除シーンなのかなあ?



おふろでラジオさん、こちらこそ、よろしくお願いします。
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ありがとうございました (josetangel)
2006-03-01 07:59:29
ジョウさん、わざわざ調べていただいたんですね。すみません。

ジョークに関してはほんとにお手上げなので、いつももどかしいです。
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