韓国20-30代も激怒「北の偽りの平和に屈従」
2018/02/26 10:45 朝鮮日報
25日午後、韓国大統領府前の噴水近くに、韓国哨戒艦「天安」撃沈事件の「天安艦46勇士遺族会」メンバー約30人が集まった。
メンバーたちはこの前日、ソウル・光化門広場で記者会見をした後、大統領府に来て「金英哲(キム・ヨンチョル、北朝鮮・朝鮮労働党
副委員長兼統一戦線部長)の訪韓許可を取り消せ」という声明書を渡していた。そこで「金英哲氏訪韓取りやめ」の知らせを期待した
が、大統領府から聞きたかった言葉はなかった。
金英哲氏が25日に韓国入りし、ソウル市内のホテルに着いたというニュースを聞き、再び大統領府前で記者会見をした。
金英哲氏の訪韓経路と言われる京畿道坡州市内の統一大橋に行って夜を徹した後に来た遺族もいた。
記者会見が始まる前から遺族数人は胸をたたき、涙を流した。遺族会のイ・ソンウ会長(57)は拡声器を手に「北朝鮮は『天安』
爆沈を謝罪せよ」「金英哲を国際刑事裁判所(ICC)に提訴せよ」「金英哲は遺族の前にひざまずいて謝罪せよ」と叫んだ。
遺族が大統領府に向かおうとすると、警察官40-50人が大統領府前の横断歩道を封鎖した。遺族は泣き叫んだ。ある犠牲者の
母親は「ここは北朝鮮なのか、大韓民国のか」と座り込んだ。ある父親は「国を守って死んだ息子をこんな風に見捨てるのか」と声を荒らげた。
20-30代も激怒している。高麗大学には壁新聞が張り出された。「天安」爆沈事件の46人と延坪島砲撃事件の2人、計48人の
犠牲兵士の名と共に「文在寅(ムン・ジェイン)政権は金英哲を国賓として迎えいようとしている。憎くておぞましくて我慢ならない。
偽りの平和のためにここまで屈辱的に屈従しなければならないのか」という内容だった。ソウル大学の学内掲示板「SNU LIFE
(スヌ・ライフ)」にも「敵が韓国人兵士を殺しても、
『敵がやったことではない』という人間が大統領になった」「対話はすればするほどいいだろう。だが、ひとまず板門店で会って、
『天安』と延坪島砲撃についてまず謝罪・遺憾の意の表明をするのが手順だ」などの書き込みがあった。高麗大学の学内掲示板
「KOREAPAS(コパス)」にも韓国統一部(省に相当)職員が金英哲氏に頭を下げてあいさつする写真に「こんなことをしていたら
赤化統一(北朝鮮主導の南北統一)されるのでは」「国民の言葉には耳を傾けないのに、北朝鮮の言葉にはなぜこれほどまでに
盲従するのか」と書き込まれている。
各ポータルサイトのニュース記事に寄せられるコメントもほぼ同じだ。金英哲氏訪韓関連記事の下に付けられたコメントは
「金英哲逮捕班を作ろう」「金英哲を射殺すべきだ」というものがほとんどだった。会員数3000人という大学生団体「韓国大学生
フォーラム」は24日、声明書で「韓国軍兵士殺人者は大韓民国の領土に入る資格がない」と訴えた。
保守系団体も反発している。江原道平昌郡の横渓交差点には25日、保守団体約500人が集まった。彼らは「我々の主敵・北朝鮮の
金英哲を断罪せよ」「『天安』撃沈を忘れた政府を国民は支持しない」と叫んだ。午後6時ごろからは北朝鮮の国旗と金日成
(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記、金正恩(キム・ウンジョン)委員長の写真が燃やされたため、警察が
阻止しようとして衝突が起こった。これに先立つ23日、予備役将校の集まり「星友会」は「金英哲の訪韓は絶対に容認できない」と
いう見解文を出している。