【社説】24人目に科学ノーベル賞を受けた日本を眺める苦々しさ=韓国
2019.10.11 07:00 中央日報
日本が科学分野で24人目のノーベル賞受賞者を輩出した。リチウムイオン電池の発展功労で化学者で
ある吉野彰氏が9日、ノーベル化学賞受賞者に決定された。吉野氏は共同受賞者である
ジョン・グッドイナフ教授(米国)とスタンリー・ウィッティンガム教授(英国)が作ったリチウム
イオン電池の原形を商用化し、最近のように携帯電話などあらゆる電子機器を動かす電池に発展させた。
日本は昨年にも京都大学の本庶佑特別教授が生理医学賞を受けるなど2年連続でノーベル賞受賞者を
輩出して科学技術強国であることを立証した。歴代ノーベル賞受賞者の割合が世界で5番目になる。
その間数多くの努力にもかかわらず、金大中(キム・デジュン)元大統領のノーベル平和賞1件しか
受賞できなかった韓国の現実が新たに対比される。
科学技術分野のノーベル賞は人類の視野を広げた新しい発見や技術に与えられる。その発見と技術が
事実として立証され、人間生活に実際の影響を与えるまでは長い時間がかかる。韓国研究財団がここ
10年間、科学分野ノーベル賞受賞に寄与した核心論文を調査した結果、受賞者の平均年齢は57歳
だった。核心論文の生産には平均17.1年がかかり、生産後受賞まで平均14.1年が必要とされる
ことが分かった。ノーベル賞受賞まで計31.2年の歳月が必要なわけだ。蓄積の時間が必要だ。
このためには一分野を深く掘り下げた科学者はもちろん、研究を支援する社会的システムが必ず定着する
必要がある。韓国の現実は道のりが遠い。教育や文化、政策がいずれも実用一辺倒だ。教育は直ちに
大学入試に役に立つ国語・英語・数学に焦点が当てられている。幼い生徒が創意的に考え、それを
発展させる余裕を許さない。粘り強い研究よりは直ちに使える技術を研究することにこだわっている。
日本と米国のような先進国から見習って(←パクってだろ)生産技術の発展に固執してきた韓国式
発展モデルの限界だ。
政策も基礎技術よりは直ちにモノを作ることに役立つ実用技術を開発することに重きを置いている。
企業はもちろん政府の研究政策が純粋科学に目を向け始めた時間も短さすぎる。基礎科学研究資金を
支援する韓国科学財団が設立されたのが1977年だ。実質的な研究基盤を作るための
「創意的研究振興事業」は1996年になってやっと始まった。基礎科学の総合研究機関である
基礎科学研究院(IBS)は2011年に作られた。さらに、政権が用意した研究事業を次に政権が
発足すると人材を減らして分野を変える形で研究者の意欲を削いできた。明治維新後、若い科学者を
留学させて1917年アジア最初の基礎科学総合研究所である理化学研究所(RIKEN)を設立した
日本と比べ物にならない。
このような環境と風土ではいくら優秀な研究者がいるといっても生き残ることが難しい。政府や企業、
国民の認識が一変しなければならない理由だ。今ノーベル賞を待つのは木の下で口を開けて
柿が落ちるのを待つようなことだ。だが、柿が落ちる木さえまともに育てられずにいるのが韓国の現実だ。
ノーベル賞の次期になると国中がとっても騒がしくなる韓国ですが、今年も例外なく騒いでおります。
特に韓国語のメディアの報道、コメントが著しく増えます。
毎年基礎科学を固めなくてはと、騒いで、受賞者を羨んで10月末には鎮火し、翌年のノーベル賞の時期まで全く触れなく
なるというルーティーン。
好奇心と探求心を根気強く何十年も追いつ続け実現化していく作業など韓国人には絶対できない。
ノーベル賞受賞者は口を開けて柿の実など待っていない(平和賞は怪しいが)。
彼らはこれで完璧と思う時がないからだ。ノーベル賞は通過点にすぎない。