購入したXマスカードに「助けて!」、中国刑務所の収容者からのメッセージ 英国
2019年12月22日 21:40 発信地:ロンドン/英国 AFP
英スーパーマーケット大手「テスコ」の店舗。英ロンドン中心部にて(2019年9月30日撮影、資料写真)。
【12月22日 AFP】英ロンドンの少女が開いたクリスマスカードに書かれていたのは、中国の刑務所に
収監された受刑者からの助けを求めるメッセージだった――英紙サンデー・タイムズ(Sunday Times)
が22日、報じた。
同紙によると、ロンドン南部に住む6歳の少女が友達に送るために購入したクリスマスカードを
開くと、そこには「私たちは中国・上海の青浦刑務所(Qingpu Prison)に収容されている外国人
受刑者です。私たちは意志に反して労働を強いられています。どうか私たちを助けてください。
人権団体に知らせてください」と書かれていた。
サンタクロースの帽子をかぶった子猫が描かれたこのカードを製造・販売していた英スーパー
マーケット大手「テスコ(Tesco)」は同日、この報道に「ショックを受けている」と発表。
同社中国工場でのクリスマスカード生産を直ちに中止したことを明らかにし、
「わが社はサプライチェーンにおける刑務所での(強制)労働を断じて認めない」と述べた。
既にこの件に関する調査を開始したという。
サンデー・タイムズによると、チャリティーの資金調達のために販売されていたこのカードには、
受け取った人に対して「ピーター・ハンフリー(Peter Humphrey)氏」に連絡を取るよう依頼する
文章が記されていた。
少女の父親がネット上でハンフリー氏の名前を検索したところ、かつてジャーナリストとして働き、
青浦刑務所に9か月収容されていた人物であることが分かり、連絡を取った。
その後、ハンフリー氏はこの刑務所からの出所者らに連絡を取ったところ、外国人受刑者らが
テスコ向けにカードの包装に従事していることを出所者が確認したという。これを受けて、
ハンフリー氏は同紙の記事を執筆した。